アプリケーション開発会社に「自社決済システム」（アプリ内決済）を強要するという指摘があったグーグルとアップルに対し、韓国放送通信委員会（放通委）が６日、最大６８０億ウォン（約７５億円）の課徴金賦課を進めることにした。昨年４月に放通委がアプリ内決済方式に法違反の余地があるという有権解釈を出してから１年６カ月ぶりだ。

放通委は昨年８月から進めた事実調査の結果、グーグル・アップルが取引上の地位を乱用してアプリ内決済を強制し、マーケット入店審査を不当に遅延させるなど電気通信事業法上の禁止行為をしたと判断した。またアップルの場合、国内アプリ開発会社に限り決済手数料に付加価値税を賦課するなど不当な差別行為をしたとして是正措置案を通知した。放通委は是正措置案に対する事業者の意見聴取と内部審議・議決などの手続きを踏んだ後、グーグルに４７５億ウォン、アップルに２０５億ウォンなど最大６８０億ウォンの課徴金賦課案と是正命令を最終確定する予定だ。

今回の是正措置案は２０２１年にいわゆる「アプリ内決済強制防止法」（電気通信事業法改正案）が国会を通過して以降、初めての規制事例となる。グーグルとアップルは決済手数料率が２６－３０％にのぼるアプリ内決済、またはアプリ開発会社独自の決済手段（アプリ内第三者決済）だけを認めている。手数料がないアウトリンク（外部ウェブサイトで決済）は認めず、アプリ開発会社と対立していた。


今回の決定に対しグーグルとアップルは「改正された法を遵守している」とし「これから対応方向を検討する」と明らかにした。