「午後に来たら見ることもできません。まだアサヒビールが入荷する日は朝から列ができます」。
韓国世宗市(セジョンシ)のある大型マートに勤める酒類コーナーのスタッフは「アサヒスーパードライ生ジョッキ缶」の人気をこのように説明した。ふたを開けると生ビールのような泡が出てくるビールとして人気を呼んだアサヒ生ジョッキ缶はこの数カ月間、開店前から並んででも買おうとする人たちが全国のお店で列を作っている。このマートでは1週間に1回ずつ大量入庫するが、朝からお客が行列して買っていくという。この日売り場にあったアサヒの他のビール製品もほとんど売り切れた状態だった。
「日本産水産物は取り扱っていません」。
近くの水産物コーナーにはあちこちにこうした案内文が掲示されていた。先月日本の東京電力が福島汚染水を放流し始めてから水産物消費に対する不安感が襲った。これを受け大型マートも「日本産は使わない」と消費者に積極的に知らせている。マート関係者は「2011年に原発事故が起きてから日本産水産物は10年以上取り扱っていないが、今回の放流を契機に再び安心してもらうための案内文を設置することになった」と説明した。
汚染水が放流されて1カ月が過ぎたが、過去のような全面的な「ノージャパン」現象は現れていない。放流に直接的な影響を受ける日本産水産物に対しては拒否感が大きいが、その他の品目に対しては以前と同じ消費パターンを維持していると分析される。
韓国関税庁の輸出入貿易統計によると、先月の日本からの魚介類輸入量は1622トンで、前年比24.8%減った。輸入額は34.8%減少した781万ドルで、コロナ禍当時の2021年8月の757万ドルから2年ぶりの低水準だった。主に刺し身に使われる活魚輸入量も27.2%減少した。
これに対し日本産ビールは先月8644トンが輸入されたが、これは前年比323.7%の増加だ。輸入額は748万ドルで、前年比393.3%急増した。日本政府の輸出規制措置後に不買運動が起き日本からのビール輸入は2019年9月には4トン水準まで落ち込んだ。だが昨年初めて2000トン水準を回復してから輸入量は着実に増えている。
日本に対する需要はビールにとどまらない。先月の日本酒は13.9%増の254トン、レクサスを筆頭とする日本車は47.3%増の2322台が韓国に輸入された。特に乗用車は輸入額では3934万ドルで82%の急増となった。このほかコーヒー・茶類が52.2%、電子機器が9.0%、ビデオゲーム機が9.6%など日本の他の消費財も昨年より輸入量が増えた。
コロナ禍が明けてから日本への旅行も急増している。日本政府観光局(JNTO)によると1~7月に日本を訪問した外国人観光客は1303万人で、このうち韓国人が376万人に上った。全観光客の28.9%水準で、国別では1位だった。会社員のイさんは「秋夕(チュソク、中秋節)連休に東京に行く計画。済州島(チェジュド)など韓国国内旅行と比較すると飛行機代を除けば価格面で大差ないようだ」と話した。
過去には日本に対する反感が全般的な不買運動につながったが、今回は水産物に限定された拒否感から拡大しない様相だ。仁荷(インハ)大学消費者学科のイ・ウンヒ教授は「過去3年間続いたノージャパン運動の効果に対して懐疑感を持つ消費者が多いもの。これ以上過去の狂牛病事態のようにひとつの意見が社会を襲っても消費者は盲信しないだろう」と明らかにした。
韓国世宗市(セジョンシ)のある大型マートに勤める酒類コーナーのスタッフは「アサヒスーパードライ生ジョッキ缶」の人気をこのように説明した。ふたを開けると生ビールのような泡が出てくるビールとして人気を呼んだアサヒ生ジョッキ缶はこの数カ月間、開店前から並んででも買おうとする人たちが全国のお店で列を作っている。このマートでは1週間に1回ずつ大量入庫するが、朝からお客が行列して買っていくという。この日売り場にあったアサヒの他のビール製品もほとんど売り切れた状態だった。
「日本産水産物は取り扱っていません」。
近くの水産物コーナーにはあちこちにこうした案内文が掲示されていた。先月日本の東京電力が福島汚染水を放流し始めてから水産物消費に対する不安感が襲った。これを受け大型マートも「日本産は使わない」と消費者に積極的に知らせている。マート関係者は「2011年に原発事故が起きてから日本産水産物は10年以上取り扱っていないが、今回の放流を契機に再び安心してもらうための案内文を設置することになった」と説明した。
汚染水が放流されて1カ月が過ぎたが、過去のような全面的な「ノージャパン」現象は現れていない。放流に直接的な影響を受ける日本産水産物に対しては拒否感が大きいが、その他の品目に対しては以前と同じ消費パターンを維持していると分析される。
韓国関税庁の輸出入貿易統計によると、先月の日本からの魚介類輸入量は1622トンで、前年比24.8%減った。輸入額は34.8%減少した781万ドルで、コロナ禍当時の2021年8月の757万ドルから2年ぶりの低水準だった。主に刺し身に使われる活魚輸入量も27.2%減少した。
これに対し日本産ビールは先月8644トンが輸入されたが、これは前年比323.7%の増加だ。輸入額は748万ドルで、前年比393.3%急増した。日本政府の輸出規制措置後に不買運動が起き日本からのビール輸入は2019年9月には4トン水準まで落ち込んだ。だが昨年初めて2000トン水準を回復してから輸入量は着実に増えている。
日本に対する需要はビールにとどまらない。先月の日本酒は13.9%増の254トン、レクサスを筆頭とする日本車は47.3%増の2322台が韓国に輸入された。特に乗用車は輸入額では3934万ドルで82%の急増となった。このほかコーヒー・茶類が52.2%、電子機器が9.0%、ビデオゲーム機が9.6%など日本の他の消費財も昨年より輸入量が増えた。
コロナ禍が明けてから日本への旅行も急増している。日本政府観光局(JNTO)によると1~7月に日本を訪問した外国人観光客は1303万人で、このうち韓国人が376万人に上った。全観光客の28.9%水準で、国別では1位だった。会社員のイさんは「秋夕(チュソク、中秋節)連休に東京に行く計画。済州島(チェジュド)など韓国国内旅行と比較すると飛行機代を除けば価格面で大差ないようだ」と話した。
過去には日本に対する反感が全般的な不買運動につながったが、今回は水産物に限定された拒否感から拡大しない様相だ。仁荷(インハ)大学消費者学科のイ・ウンヒ教授は「過去3年間続いたノージャパン運動の効果に対して懐疑感を持つ消費者が多いもの。これ以上過去の狂牛病事態のようにひとつの意見が社会を襲っても消費者は盲信しないだろう」と明らかにした。
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