尹錫悦 (ユン・ソクヨル)大統領
尹大統領は「ひとつの地球、ひとつの家族、ひとつの未来」(One Earth,One Family,One Future)というスローガンで進められているG20首脳会議第1セッション「ひとつの地球」で、「韓国は気候変動に弱い国を支援するため、はしごの役割をしていくだろう。このためGCFに3億ドルを追加で供与し、開発途上国の気候変動適応と温室効果ガス縮小を助ける計画」と話した。その上で「GCFに対するG20レベルの積極的な寄与を期待する」と付け加えた。3億ドルは韓国の過去最大規模の供与であり、供与義務がない国の中で最も大きい規模だ。
国連気候変動枠組条約締約国会議で2010年に設立が決まったGCFは、先進国が開発途上国の温室効果ガス規制と気候変動適応に向けて設立した基金で、2013年に仁川(インチョン)の松島(ソンド)に事務局を設置して正式にスタートした。韓国は初年度の2013年に1億ドルを寄与したのに続き、2020年から2023年まで続いた1次財源補充の際に2億ドルを追加で出した。尹大統領がこの日明らかにした3億ドルは2024年から2027年までの2次財源補充期間に供与する予定だ。
尹大統領は「韓国はグリーン技術と経験を拡散するに当たり先導的役割を遂行するだろう。特に、昨年韓国に開設された気候技術センターネットワーク(CTCN)の事務所はグローバル・グリーン成長研究所(GGGI)、GCFとともにグリーン技術拡散に寄与するだろう」と強調した。これに対し金泰孝(キム・テヒョ)安保室第1次長は現地での会見で「GCFが松島にあり、GGGI本部もソウルにある上に、CTCN海外事務所も昨年松島に開設された。2010年に始まったグリーン成長と世界気候変化の主導権を韓国が占め世界的レベルで先導的な役割を遂行するだろう」と説明した。
尹大統領は韓国の先進的原発と水素関連技術に言及しながら世界的協力で先に立つという計画も明らかにした。尹大統領は「世界最高水準の原発技術力を持つ韓国は次世代原発である小型モジュール原発(SMR)開発にも拍車をかけている。温室効果ガス発生を減らしながらもエネルギー安保を強化しようという国と積極的な原発協力を希望する」と話した。その上で「最も多くの水素自動車を運行する韓国は水素経済先導に向け生産と活用と全周期にわたり技術協力と国際標準策定に向けた世界的協力で先に立つ」と付け加えた。
「2050炭素中立目標を達成するためには国際海運の脱炭素努力がとても重要だ」と強調した尹大統領は、グリーン海運航路構築のビジョンも提示した。尹大統領は「海上の炭素中立、すなわち国際海運の脱炭素化に進むカギはグリーン海運航路の構築。韓国は低炭素、無炭素船舶開発と親環境港湾インフラ構築まで合わせた親環境海運ソリューションを追求していくだろう」と紹介した。
崔相穆(チェ・サンモク)経済首席秘書官は「先進国は2050グローバル炭素中立目標など高い水準の気候目標設定と履行推進を、新興国は産業発展過程での責任を指摘しながら先進国の気候財源寄与をより強力に主張している。尹大統領は気候変動に弱い国の対応努力を助けるはしごの役割遂行を明らかにして主要国の支持を引き出した」と説明した。
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