金正恩委員長
尹大統領はインドネシア日刊紙「コンパス(KOMPAS)」とのインタビューで「そろそろ韓日中3国間協力も改めて軌道にのせなければならない」として中国との協力意志を表明した。「韓日米3国間協力がある特定国家を排除したり特定勢力に対応するためのものでない」とも述べた。韓日米協力に劣らず中国を管理しなければならないという指摘に尹大統領はこれまで消極的な立場を見せてきた。5月2日「国連安保理決議に違反したことに対する(北朝鮮)制裁に(中国が)全く参加しないのに我々にどうしろというのか」と話したことが代表的だ。
中国は外交・軍事・経済的に米国と競争構図を形成しているがアジアでは核心行為者だ。同時に北朝鮮の「巨大な後見人」であり韓国の最大貿易相手国だ。尹錫悦政府に対して中国との関係改善を念頭に置かなければならないという提言が続いたのはこのためだ。中国との関係改善意志を表わした尹大統領の前向きな言及は非常に望ましく歓迎すべきことだ。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が遠くない時点にロシアを訪問してプーチン大統領と首脳会談を推進中という。自主と主体を強調した北朝鮮がロシア・中国などと合同演習を推進しているという話も聞こえてくる。北朝鮮が韓日米協力に対抗してロシアと中国に手を差し出しながら北東アジア情勢はより一層予断談を許さない状況になった。
北朝鮮の核とミサイル脅威に焦点を合わせてきた韓日米の軍事戦略も複雑な高次方程式に直面する可能性がある。幸いなことは北朝鮮とロシアの蜜月速度戦に比べて中国が今のところは調節している点だ。中国は先月団体観光客の韓国訪問も許可した。韓国の立場では中国を通した実利外交の空間が残っているということだ。尹大統領の前向きな立場が韓日中首脳会談の開催、習近平中国国家主席の訪韓などにつながり、しいては北東アジア情勢を安定させる契機になることを期待したい。
この記事を読んで…