韓国研究チームが世界で初めて三角格子構造を持つ磁性体から新しい量子状態を発見することに成功した。科学界で技術が商用化される場合、エラーのない量子コンピュータを具現することができるため関心が集中している。

韓国科学技術情報通信部はソウル大学のパク・チェグン教授研究チームと梨花（イファ）女子大学のキム・ソンジン教授研究チームが三角格子構造のファンデルワールス磁性体から「キタエフモデル」を発見するのに成功したと２９日、明らかにした。

キタエフモデルは二次元物質で具現されるモデルだ。量子システムで最も低いエネルギー準位を持つ「基底状態」を解釈的に求めることができるが、この基底状態はエラーのない量子コンピュータに活用できると知られている。


このキタエフモデルはこれまで蜂の巣構造を持つ物質だけに現れたが、今回韓国研究チームが三角格子構造でも確認することに成功したのだ。

研究チームは三角格子を持っている磁性体ヨウ化コバルトを分析している間、このような特性が現れることを初めて確認したと明らかにした。この物質は約４０年前に初めて合成が可能になることが明らかになったが、水分に非常に弱いため関連の研究が多くなかった。

研究チームはこれを実験で証明するために日本Ｊ－ＰＡＲＣ中性子施設を利用して非弾性中性子散乱実験とスピン波を測定し、これを米国研究チームと共に分析して検証した。

三角格子構造を持っている物質は量子状態を持つときさまざまな量子現象が現れるのは理論的に知られていたが、実際の物質で具現されたのは今回が初めてだと研究チームは説明した。

パク教授は「二次元物質で量子もつれがある量子状態を発見することは大変重要だ」とし「我々研究陣が切り開き、世界的に重要な研究分野となったファンデルワールス磁性体分野で量子もつれが重要な量子状態を発見し、この分野を主導した」と述べた。

今回の研究結果はこの日、国際学術誌「ネイチャーフィジックス（Ｎａｔｕｒｅ　Ｐｈｙｓｉｃｓ）」に掲載された。