韓日米３カ国が先端技術奪取を防ぐための共助を強化することにした中で、韓日米捜査当局が半導体核心技術保護に向けた協議をしていた事実がわかった。

２１日の法曹界によると、検察と国家情報院は先月米ワシントンＤＣで開かれた半導体技術奪取関連５カ国捜査当局会議に参加した。この会議は中国の半導体技術奪取事例を共有して核心技術流出防止に向け開かれた。韓国、米国、日本のほか、オランダと台湾の捜査当局関係者も集まった。韓日米台は米国が主導する半導体供給網協力体である「チップ４」を構成しており、オランダは半導体生産に必須の極端紫外線（ＥＵＶ）露光装備企業のＡＳＭＬなど技術力が優れた会社を持っている。

中国の半導体分野技術奪取の試みは韓国だけでなく米国とオランダなどでも国家的な問題になるほど最近深刻性が増している。特に米国が中国を狙って半導体販売制限、技術提供禁止、半導体製造装備制限に出てから技術奪取の試みが増加している。


ＡＳＭＬでは２月に中国法人で働いていた社員が露光装備システム関連の機密を盗み出した事実が明らかになり米国政府とオランダ政府が調査に着手している。米国が２０２１年にＥＵＶ装備の中国への搬入を規制してから中国が関連情報を盗んだという解釈も出ている。米国の半導体装備企業アプライド・マテリアルズは昨年中国の競合企業マットソンが自社の社員を組織的に大挙採用すると産業スパイ容疑で告訴するなど訴訟戦に出たりもした。

韓国でもこうした技術奪取の試みが絶えることなく続く。国家情報院が「国民の力」の安哲秀（アン・チョルス）議員に提出した資料によると、２０１７年から今年６月まで国家情報院が摘発した外国の技術奪取の試みは１２８件だった。産業分野別では半導体が２４．２％の３１件で最も多く、ディスプレーが２２．７％の２９件、電機・電子が１０．９％の１４件と続いた。

１８日に米国で開かれた韓日米首脳会談でも「先端技術連帯」の拡張次元で核心新興技術の共同開発だけでなく、技術標準化、技術流出防止も経済安全保障分野の主要議題に取り上げられた。韓国法務部と産業通商資源部は下半期に核心技術保護に向け韓日米関係官庁会議に参加することにし、技術流出防止に向けた捜査当局間の共助も強化する見通しだ。米司法省と商務省を中心にした革新技術機動打撃隊と、日本の経済産業省と警察庁がこの会議に参加する予定だ。