中国の李尚福国防部長
16日、中国国防部によると、李尚福国防部長は前日、ロシア・モスクワで開かれた第11回国際安全保障会議の演説で「中国軍は世界の平和を守護する確固たる力」とし「安保協力プラットフォームを共同で建設し、世界の安全保障の守護に新たに貢献することを希望する」と述べた。
李部長の発言は最近、中露軍事協力が強化され、米国など西欧の懸念が高まっている中で出た。先月、中露は東海(トンへ、日本名・日本海)で海空軍合同演習を行い、今月初めには両国艦隊が米国アラスカ近隣海域まで進出した。中国国防省の呉謙報道官は14日、「両国艦隊は国際法を厳格に遵守しながら公海上で航海した」と述べた。しかし米上院軍事委員会所属のダン・サリバン(アラスカ・共和党)議員は「中露の今回の演習は世界が権威主義勢力の侵略時代に入ったことを悟らせるもの」とし「米国が強力に対応しなければならない」と話した。
このような冷え込んだ雰囲気の中で韓日米首脳会談の時期が重なり、米中対立が一層激しくなるだろうという観測が出ている。中国外交学院の李海東教授は16日、中国官営環球時報の英語版グローバルタイムズに「今回の韓日米首脳会議を契機に中露がアジア太平洋地域で戦略的協力をさらに強化することになるだろう」と話した。
中国外交部の汪文斌報道官は15日の定例ブリーフィングで、「(韓日米協力は)他国の戦略的安全を害する行動だ」とし、「中国は関連国家が各種小集団を作ることに反対し、対立を激化させることに反対する」と述べた。また「関連国家が時代の流れに順応し、地域の平和・安定・繁栄に役立つことをしてほしい」と述べた。
米国務省のパテル副報道官は同日のブリーフィングで、韓日米首脳会議に対して中国が強く反発しているという指摘に対し、「今回の会談を挑発や緊張を高める行為と見るいかなる理由もない」とし、「これは韓日米3カ国が共同の利益を共有している様々な領域で協力を強化するためのもの」と強調した。また、朝中露の軍事協力の可能性については、「(米国政府は)露朝軍事密着に対する懸念の立場を示してきた」とし、「中国とロシアの軍事的補助行為にも懸念を再確認する」と述べた。
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