米国ハワイ州マウイ島の山火事死亡者数が１００人に迫っている。今後１０日間で一日の死亡者数が２０人ずつ出てくるだろうという暗鬱な見通しまで出てきた。また経済的被害が４０００億円～１兆円に達するだろうという推算も出てきた。

１４日（現地時間）、ハワイ州政府当局が明らかにした今回の山火事死亡者数はこの日午後基準で９９人に達した。被害面積が広いため死亡者の集計も遅れている。山火事が発生して１週間が経過したが、連絡の取れない行方不明者が１３００人余りに達する。

１１日から現場では連邦緊急事態管理庁（ＦＥＭＡ）所属の捜索救助チームが遺体探知犬を投じて構造物内部の捜索を行っている。この日ハワイのグリーン州知事は「被害地域の２５％を捜索した」と明らかにした。グリーン州知事は「捜索隊員が一日に１０～２０人（死亡者を）発見するかもしれない」としながら「悲劇的な話に備えている」と話した。


ＣＮＮなどによると収拾された死亡者の中で身元が確認された遺体は極めて一部だ。マウイ警察署のジョン・ペレティエ署長は「山火事の威力は金属を溶かすほど」とし「身元確認まで時間がかかるだろう」と明らかにした。マウイ郡当局によると、今まで集計された犠牲者のうちＤＮＡテストを通じて身元が確認されたのは２人だけだという。

１００年ぶりの大型山火事に襲われたマウイ島が甘受しなければならない経済的費用は最大７５億ドル（約１兆円）に達するという分析も出てきた。ムーディーズ・アナリティックスのアダム・カミンズ研究員は「マウイ島の年間生産規模が１００億ドルである点を考慮すれば天文学的な数値」と説明した。カミンズ氏は「山火事の影響でハワイ全体の観光スケジュールをキャンセルした場合、ハワイ全体の経済にも影響を及ぼすだろう」と述べた。

マウイ島の再建を助けようとさまざまな団体が救助の手を差し伸べている。クラウドファンディングサイト「ＧｏＦｕｎｄＭｅ」は１４日午後までに米国だけでなく世界１００カ国１７万５０００人から２２００万ドル（約２９４億ウォン）の募金が集まったと明らかにした。

山火事の原因はまだ明らかになっていないが、現地電力会社ハワイアン・エレクトリック・インダストリーズに対する訴訟も提起された。ＣＮＮはマウイ島ラハイナ住在の夫婦が同電力会社と子会社３カ所を提訴したと伝えた。夫婦はハリケーン「ドーラ」による強風がマウイ島を襲ったとき送電線が切れてスパークを起こしたが電力を遮断せず、それが山火事の原因になったと主張している。