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「台風11号の悪夢」の再現防がねば…早くから台風6号に備える浦項=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

昨年9月6日に台風11号の直撃弾を受けた慶尚北道浦項のマンション地下駐車場が浸水した様子。この地下駐車場で7人が死亡した。[写真 慶尚北道消防本部]

昨年台風11号で大きな人命・財産被害が出た慶尚北道浦項市(キョンサンブクド・ポハンシ)が、台風6号北上の知らせに緊張している。昨年の台風被害が再現されないよう早くから台風への備えに出た形だ。

◇9~11日は韓国全土が台風の直接影響圏

浦項市は6日、市庁災害総合状況室で台風6号の北上と関連して状況判断会議を開いた。台風が進路を変え韓半島(朝鮮半島)を貫通するとの予報が出されてだ。韓国気象庁は台風6号が10日に慶尚南道(キョンサンナムド)の海岸に上陸して北西方向に進んで韓半島を縦断するものと予想した。これにより9~11日は韓国全土が台風の直接影響圏に入る見通しだ。


状況判断会議には浦項市全部署長と邑・面・洞長だけでなく、海兵隊1師団、浦項南部・北部警察署、南部・北部消防署、浦項鉄鋼管理公団、韓国農漁村公社、ポスコ関係者らも参加し台風の進路と気象見通しを共有した。

浦項市が台風予想上陸時期より4日も早く状況判断会議に出たのは昨年の台風11号にともなう人命・財産被害が大きかったためだ。

◇台風11号襲った浦項…10人死亡

昨年9月台風11号がもたらした集中豪雨により浦項で9人、慶州(キョンジュ)で1人の10人が死亡する人命被害が発生し、住宅4005棟と農作物1721ヘクタールが浸水した。また、道路と橋などが流失し533億ウォンの財産被害が発生した。

特に509.5ミリの記録的な豪雨に見舞われた浦項市南区烏川邑(オチョンウプ)は冷川(ネンチョン)が氾濫し、近隣のマンションの地下駐車場が水に浸り7人が死亡した。近隣のポスコ浦項製鉄所の工場が浸水し数カ月間にわたり工場の稼動が中断したりもした。

浦項市は集中豪雨により都心部が浸水するのを防ぐため貯水池事前放流措置と排水ポンプ場稼動、排水路整備、揚水機などの配置に集中し、状況によって危険地域の住民と自動車の統制、住民避難を進める計画だ。浦項市は6月に都心部の浸水状況を仮定し「極限豪雨対処と住民避難訓練」を実施している。

河川氾濫危険地域では止水板施設を点検して排水路確保、土のうの事前配置など浸水防止対策を先に終える計画だ。災害に弱い地域と施設は事前点検を強化して緊急安全措置を取る一方、緊急対処に向けた人材と装備を十分に確保する方針だ。また、強風に備え屋外施設と工事現場も集中的に点検する予定だ。

◇都心部の浸水に備え点検…住民避難訓練も

台風上陸前後に危険発生の兆候が現れれば状況を速やかに伝えて危険地域の車両移動措置、在来市場と商店街施設の点検、ビニールハウスなど農業施設の事前点検、小型漁船の陸揚げと退避などの措置を進める方針だ。

浦項市の金南鎰(キム・ナミル)副市長は「台風により人命被害が発生しないことが最も重要で、財産被害も最小化されるよう非常勤務に最善を尽くしてほしい。市民は台風情報に関心を持って外出を控え格別に留意するよう望む」と呼び掛けた。

気象庁によると、台風6号は10日午前9時には釜山(プサン)南西約90キロメートル海上まで接近するものとみられる。これまで台風6号は中心気圧970ヘクトパスカル、最大風速35メートルで、強度は「強」水準を維持する。台風6号は時速16~25キロメートルで北北西に進み韓半島を縦断する見通しだ。11日まで強風域は250~350キロメートル、最大風速は24~35メートルに達し、全国のほとんどの地域が強風の影響を受けるものとみられる。



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