英チャールズ3世が先月6日(現地時間)、スコットランドのロキャロン本社を訪問した。 [写真=イーランド]
ロキャロンは1947年に設立された世界的なタータン(チェック柄の織物)製造会社。英エリザベス2世は生前、外部行事でロキャロンのブランケットを愛用していた。アン王女も1990年にここを訪問するなど英王室に認められた伝統ファッション会社だ。
ロキャロンのマネージングディレクター、ロブソンベル氏は国王夫妻の訪問について「英国の王室からヘリテージ(遺産)が認められたということに大きな意味がある」と述べた。ロキャロンは今回の訪問をきっかけにチャールズ3世と王室をモチーフにした新しいチェック柄をローンチする「ロイヤル特別タータンプロジェクト」に入った。
イーランドは「ファッションの本場」欧州市場を視野に入れてロキャロンを買収した。当時アジア企業が英国の伝統ブランドを買収することに否定的な見方が多かったが、イーランドはヘリテージを維持しながら先進経営システムを取り入れる形でブランド価値を高めた。
イーランドに買収された後、ロキャロンは2020年の新型コロナ発生初年度を除いて黒字を維持している。昨年は前年比42%増の105億ウォン(約11億円)の売上高となり、今年は120億ウォンを見込んでいる。イーランド関係者は「長い歴史と名声があるが、相対的にビジネス力量が不足していて、イーランドの経営戦略を移植した」と説明した。
1995年にダッフルコートの元祖ブランド、英グローバーオールを買収して欧州市場に進出したイーランドは、その後、イタリアのブランドのベルフェ、ラリオに続き、2011年にはマンダリナダック、コチネレまで買収した。現在イーランド欧州法人の現地直営店は約60店舗、納品店は約2000店舗にのぼる。
昨年のイーランドの売上高全体(5兆328億ウォン)のうち欧州ブランドが占める比率は5%未満。売上高の比率は大きくないが、買収効果は確実にあるというのがイーランド側の説明だ。
イーランドの関係者は「英国・イタリアの伝統ブランドを買収し、海外に進出するうえで大きなメリットがあった」とし「海外デパートやバイヤーがイーランドグループ自体をグローバルファッション企業と認識し、友好的なビジネス関係を構築することができた」と伝えた。
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