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韓国専門家「素材・部品・装備競争力前面に出した日本の半導体、反騰の可能性十分」(2)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
――もう少し説明してほしい。

「半導体チップは性能が改善され続けなければならない。これは使われる製品の電力消費減少、速度向上、費用削減と直結する。そうするならばスケールダウンを持続しなければならず、それでこそ半導体産業が生き残ることができるが、いまは物理的限界に至った。特にシリコン技術を活用したスケーリングが難関に直面した。その解決策を提示するのが半導体素材と装備だ。サムスン電子やSKハイニックスも競争で遅れをとらないようにするなら日本からより良い素材・装備を輸入して使わなければならない」。

――日本の半導体産業の復活が韓国にはどれだけ脅威だろうか。


「日本がうまくいくほど韓国が厳しくなるとだけみるのは難しい。米国のチップ4同盟構想と素材・部品・装備などを考慮すれば日本とは相互補完的に進むほかない関係だ。したがってあくまでも韓国の半導体産業の状況そのものだけを見ようとするなら危機でもあり機会でもある。危機という理由はスケールダウンが難しくなったため競合国の企業が急速に追い上げているためだ。しかもファウンドリーでは台湾TSMCを追撃しなければならない立場で技術開発に投資する余力が十分でない。選択と集中をしなければ打撃が大きくなるかもしれない状況だ」。

――機会という理由は。

「いずれにしてもと全世界が先端デジタル時代に移動しているからだ。データ使用量が増え続け半導体消費も多くなるほかない。マッキンゼーによると世界の半導体市場規模は2030年に1兆650億ドルで2021年より1.8倍増加する見通しだ。自動運転車とメタバースなど新産業分野での半導体需要急増も予想される。米国と中国だけでなく日本と欧州、台湾まで半導体投資に死活をかける理由だ」。

――尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の半導体政策をどのように評価するか。

「政策方向をうまくとらえた。結局米国と日本のように国内で半導体生産を増やして技術競争力を強化するというのが尹政権の政策方向だ。そうすることで半導体輸出が景気により左右されても国家競争力は維持できる。韓国政府は20日に国家先端戦略産業特化団地指定案を発表し、半導体特化団地を京畿道(キョンギド)の竜仁(ヨンイン)・平沢(ピョンテク)と慶尚北道亀尾(キョンサンブクド・クミ)に、次世代電力半導体生態系構築に向けた素材・部品・装備特化団地を釜山(プサン)に作るとした。これで2030年まで世界で最も大きな半導体生産クラスターを形成することになった。既存のサムスン電子とSKハイニックスの生産拠点と合わせて世界で半導体ファブ(工場)が最も多い国となる。2030年には世界の半導体生産量の30%以上を韓国が占めることになる」。

――過去の政権の政策と大きく違っているか。

「台湾のように政府が先に団地を造成してインセンティブを出して企業に入らせるようにするという点で区別される。これまでの政府政策は企業が先に投資してインフラを構築するのに依存した。そうすると半導体工場ひとつ作るだけで7~8年がかかった。台湾は3年あれば良い。台湾政府が先に団地を開発してインフラを構築し、その次に企業が入ってくる形であるためだ。尹政権はそうした政策を展開することにしたのだ。半導体業界と学界とも肯定的にみている」。

――残る課題は。

「与野党を離れ次の政権でも、その次の政権でも絶えずインフラ拡大努力を続けなければならない。先端半導体技術を確保できなければ中国の追撃でいつかは(半導体産業が)沈没するだろう。ディスプレー産業も中国の追撃にぐらついているのではないか。半導体なくては生き残ることはできない時代だ。半導体が国家競争力を左右し国の格を形成するという点を政界でしっかりと認知し一致協力しなければならない」。


韓国専門家「素材・部品・装備競争力前面に出した日本の半導体、反騰の可能性十分」(1)

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