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気温が上がれば成長率は下降…世界経済が「極限気候」リスク(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

米航空宇宙局(NASA)傘下ジェット推進研究所が2015年12月に公開した2015年のエルニーニョと1997年のエルニーニョの衛星分析イメージ[写真 NASA]

原材料・穀物市場も気候変動に注目している。オーストラリア(小麦・鉱物)、インド(小麦・粗糖)、東南アジア(鉱物・パーム油)、南米(鉱物・各種農産物)などは最近の山火事や洪水など気象異変で需給に対する懸念を強めている。コーヒー豆ロブスタ種の先物価格が今年に入って50%近く上がり、カカオ豆も46年ぶりの最高額となった。国連食糧農業機関(FAO)が指定したエルニーニョ脆弱国のうちインドネシア・ベトナム・フィリピンなどは全世界コメ生産の約20%を占める。

専門家は異常気象が産出量を減らすだけでなく労働生産性を落とす要因として作用すると分析している。WSJは「夏の平均気温が1度上昇すれば年間成長率が0.15-0.25%ポイント減少するとみられる」という研究結果を紹介し、「零細企業がエネルギーコストに耐えられず閉鎖している」と伝えた。アリゾナ大の経済学者デリク・レモイン氏は「猛暑で労働生産性や学習能力が落ちたりもする」と分析した。

ソウル大のホン・ジョンホ 環境大学院教授ら研究チームによると、2060年までの降水量予測値に基づき韓国の経済的被害費用を推定した結果、年間最大被害規模は26兆4000億ウォン(約3兆1300億円、約209億ドル)にのぼることが分かった。これは韓国GDP予測値の1.03%。ホン教授は「韓半島(朝鮮半島)にも極限気候減少が日常化しているだけに気候変動が経済を揺るがす『気候不況』に対応する必要がある」と述べた。


一方、政府はこの日、豪雨被害が大きい地域13カ所を特別災難地域に指定した世宗(セジョン)、忠清北道(清州市・槐山郡)、忠清南道(論山・公州市、青陽・扶余郡)、全羅北道(益山市・金堤市竹山面)、慶尚北道(醴泉・奉化郡、栄州・聞慶市)がその対象だ。


気温が上がれば成長率は下降…世界経済が「極限気候」リスク(1)

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