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旅行に行く途中だった20代の最後の言葉「バスが浸水、窓を割って脱出しているところ」=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

16日、忠清北清州市五松邑(チョンジュシ・オソンウプ)の宮坪(クンピョン)第2地下車道の浸水事故現場で消防と警察、軍が合同で救助活動を行っている。[写真 清州=フリーランサー キム・ソンテ]

大型人命被害につながった韓国の五松(オソン)地下車道事故は堤防管理や車両統制が不十分だったなどさまざまな要因が複合的に作用した人災という主張が出ている。

忠清北清州(チュンチョンブクド・チョンジュ)一帯には14日から400ミリを超える大雨が降った。この間15日午前8時45分ごろ、清州市興徳区(フンドクグ)五松邑の宮坪(クンピョン)第2地下車道(往復4車線)が冠水した。清州玉山(オクサン)~五松・世宗(セジョン)連結道路に位置したこの地下車道は長さ430メートル、高さ4.5メートルだ。これに先立ち午前8時40分ごろ、地下車道から300メートル余り離れた美湖江(ミホガン)の臨時堤防が決壊し、川の水が地下車道内に怒涛のように流れ込んだ。地下車道は3分も経たないうちに冠水した。




◇地下車道には排水ポンプあったが作動せず

警察の推定で車両15台(市内バス1台、トラック2台、乗用車12台)が地下車道から脱出することができず浸水した。消防当局によると、16日午後9時基準で人命被害は死亡9人、行方不明3人(推定)、負傷9人となっている。特に清州国際空港~五松駅を運行している747番バスは冠水した本来の道路を避けて迂回していて被害に遭った。消防当局はこの日未明から水を抜く作業とダイバーを動員した捜索作業を行った。午後遅くに水はほぼ抜けたが、溜まった泥のため追加捜索は難航している。

行方不明者の家族は現場指揮本部の後ろに用意された待機場所で夜を明かした。行方不明者が遺体で見つかり、その事情が伝えられるびに悲しみも大きくなった。亡くなったキムさん(30)は清州市内に務める小学校教師で、5月に結婚したばかりの新郎だった。他の都市に採用試験を受けに行く妻のきょうだいを駅まで車に送っていく途中で被害に遭った。妻のきょうだいは泳いで逃げたががキムさんは途中でいなくなったという。アンさん(24)は友達と一緒に旅行に行くために五松駅行きバスに乗って向かっているときに事故に遭った。アンさんの家族は「先に五松駅に到着していた友達に『バスが浸水している。窓を割って脱出中』と連絡したのが最後」と伝えて涙を飲んだ。アンさんと同じバスに乗って出勤していたパクさん(76)とペクさん(72)も遺体で見つかった。2人はマンションの美化員(清掃員)として一緒に仕事をした友人で、70歳を過ぎても週6日勤務をするほど生活力が強かったという。


旅行に行く途中だった20代の最後の言葉「バスが浸水、窓を割って脱出しているところ」=韓国(2)

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