韓国政府は福島第一原発汚染水放流に関連し、国民の疑問を説明した資料集「福島汚染水１０種類の怪談」を製作して週内に地域の洞事務所民願室や公共図書館などに配布する計画だ。

国務調整室の朴購然（パク・グヨン）国務１次長は１２日、政府ソウル庁舎で行った汚染水関連の政府定期会見で「国民の間で特に懸念が大きく、間違った情報にさらされやすい代表的な１０種類のイシューを集めて資料集を作成した」とし「国民が自国の海と水産物の安全に対する懸念を少しでも払拭することができるよう期待する」と話した。

国政府は今週中に町役場嘆願室、公共図書館などに資料集を配布する計画だ。政府公式ホームページ（korea.kr）でも資料集を確認することができる。


資料集によると、最初の質問である「文在寅（ムン・ジェイン）政府は放流に反対したが尹錫悦（ユン・ソクヨル）政府は賛成する？」について、政府は「過去の政府と同様に科学的に安全性が検証されず国際基準に合致しない放出に対して絶対に反対する」と答えた。

続いて「トリチウム（三重水素）汚染水を排出基準に合うように薄めて放流することは国際的に使用されている処理方式で、原発を保有したすべての国で施行されている」とし「基準値を順守した汚染水の排出は他国が反対した前例がなく、国際的慣行と認識されている」と説明した。

政府はまた、福島近海に棲息するソイが韓国の海に泳いで来る可能性に対しては「魚類は棲息地が分離していて水温に極度に敏感」とし「福島近海の魚類が我が国沿岸まで渡ってくる可能性は非常に低い」と明らかにした。

「他の方法もあるのにお金を節約しようと汚染水を海に放流する」という指摘に、政府は「すべての原発ではトリチウムが発生する。原発を持つ国はトリチウムを排出基準に合わせて海に放流している」とした。

あわせて「もちろん放流が埋め立てよりも費用が少なく済むが、費用の部分だけを大きく誇張するのは政治的扇動」と反論した。

◇政府が発刊した「福島汚染水怪談１０種類」資料集

怪談１．文政府は放流反対したが尹政府は賛成する？

怪談２．放流された汚染水には放射性物質が入り乱れている？

怪談３．放流汚染水が３カ月後に私たちの海を襲う？

怪談４．放流以降、福島産水産物を輸入する？

怪談５．福島に生息するソイが私たちの海まで泳いでくる？

怪談６．他の方法もあるのに費用を節約しようと海に放流する？

怪談７．国際原子力機関は日本を肩入れしている？

怪談８．我が国は国際原子力機関（ＩＡＥＡ）だけ信じて検証もしない？

怪談９．トリチウムは魚類で濃縮されてエコシステムを破壊する？

怪談１０．汚染水放流すれば私たちの塩が汚染される？