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韓国襄陽で落雷事故、過去最大の人命被害に

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

10日午後5時33分ごろ、江原道襄陽郡江峴面の雪岳海辺で起きた落雷事故で、20~40代の男性6人がけがする事故が発生した。[写真 江原消防本部]

江原道襄陽郡江峴面(カンウォンド・ヤンヤングン・カンヒョンミョン)の雪岳(ソラク)海辺で10日午後、落雷を受けて倒れた男性Aさん(36)が11日午前、結局死亡した。一緒に事故に遭ったBさん(43)ら5人は幸いに命に別状はない。死亡したAさんは心停止状態で病院に搬送され、約10分後に呼吸と脈拍が戻ってきたが、結局意識を取り戻すことができなかった。11日、行政安全部によると、同日の事故はデータがある2009年以降、人命被害が最も大きかった。この10年間(2013~2022年)、落雷事故による死亡者は7人、けが人は18人だ。

今回の落雷事故は、韓半島(朝鮮半島)の北部にとどまる低気圧が停滞し、大気が不安定な中で発生した。11日、首都圏では雷雨を伴った夕立が降り、ソウル北部と仁川(インチョン)、京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)・議政府(ウィジョンブ)などでは落雷が発生した。落雷は雷雨を伴った雲と地表面の間で起きる雷だ。雷と稲妻を伴った強い雨雲が現れた時に発生する可能性が大きい。気象庁のキム・ソンムク予報政策課長は「雷・稲妻・落雷発生の可能性は対流現象の強度に比例するが、年を重ねるにつれ対流現象が活発になっている」とし「気候変動で夏場の大気下層温度が高い状態で今回のように冷たい空気が流入する条件が合致すれば落雷の可能性が大きくなる」と説明した。

この10年間、韓国地域に落ちた落雷は1年平均10万8719件だ。少なくとも約3万件から多くは22万件に達する。昨年基準で落雷の90%が大雨が降る夏場(6~8月)に発生した。昨年、落雷が最も多かったのは京畿道(8603件)だった。単位面積(平方キロメートル)当たりの落雷発生回数は仁川が1.01回で最も多かった。韓国国内の落雷による死傷者数は多くない。しかし、気候変動で大気が不安定になり、今後の注意が必要だ。インドの場合、昨年落雷で907人が死亡した。2020年(240人)の4倍近い死亡者が発生した。インド科学環境センターは「気温が摂氏1度上がれば稲妻は12倍増加する」として気候変動にともなう落雷被害の増加を指摘した。


落雷は高いところや水に濡れた物体に落ちて感電させる恐れがある。2017年7月と2020年8月には北漢山(ブッカンサン)で落雷により登山客が死亡した事故が発生した。気象庁は「雷・稲妻を伴う雨雲が予報されれば、登山や水遊びなど野外活動を避けなければならない」と呼びかけた。稲妻を目撃した後、30秒以内に雷の音が聞こえたら落雷発生の可能性がある。この時、屋外にいる人は建物や自動車の中に避難しなければならない。大木の下は危ない。避けるところがない場合は傘、登山用スティック、釣り竿など長い物を捨てた後、できるだけ体を低くしてくぼんだところを探して避難した方が良い。最後の雷鳴を聞いた後も30分ほど待ってから移動した方が安全だ。

大気の不安定現象が深刻化すれば、落雷だけでなくひょうや竜巻が発生する恐れがある。韓国は土地が狭いうえ、山地が多い特性のため竜巻発生の可能性が小さかった。これまで海上竜巻は観測されたが、竜巻発生の公式記録はない。しかし、2019年忠清南道唐津(チュンチョンナムド・タンジン)で竜巻級突風が製鉄所の屋根を強打した。気象庁も「竜巻発生の可能性を排除できない」という立場だ。



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