大量の戦車と装甲車、ロシア本土を狙うミサイル、熟練した戦闘兵力…
1年以上にわたり防衛に注力してきたウクライナが事実上の「大反撃」に突入した中で、今回の進撃の基盤に西側が支援した最新式兵器と西側で高度な訓練を受けた兵士がいるという分析が出ている。
◇ウクライナの戦車、ロシアに匹敵
ウクライナメディアのユーロマイダンが1日に明らかにしたところによると、ウクライナの地上軍戦力は昨年2月末の開戦初期だけでもロシアに超劣勢だったが、16カ月後の現在は同水準にアップグレードされた。現在戦争に投入される戦車の場合、ウクライナは1400台余り、ロシアは1500台余りと大差ない。開戦初期に860台のウクライナと3330台のロシアと4倍の差があったことからも注目すべき変化だ。
ウクライナの戦車は西側からの引き渡し分が600台余りで半分近くを占める。英国、ドイツ、ポーランド、ノルウェー、スペインなどがチャレンジャー2、レオパルト2、レオパルト1などを支援した。戦争拡大の可能性を理由に重兵器である戦車支援を敬遠してきた西側は戦争が長引くほどロシアが有利になるという分析が出てきた今年初めから立場を変えた。また、ロシア軍の戦車540台余りを鹵獲(ろかく)して新たに整備したのも助けになった。
装甲車も米国のブラッドレー、ストライカー、ドイツのマルダーなどの引き渡しを受け6500台余りに増えた。開戦初期に2500台余りにすぎずロシアの1万2000台余りの6分の1水準から半分まで追いついた。砲兵武器も西側からハイマース(高速機動砲兵ロケットシステム)と曲射砲、自走砲などを供与され、開戦当時の3倍差から現在は1.5倍差程度に縮んだ。
西側が供与した先端兵器のおかげで火力と防衛力もさらに向上した。英国が支援した長距離空対地巡航ミサイル「ストームシャドウ」は1機当たり254万ポンド(約4億4138万円)で射程距離が250~400キロメートルに達する。ロシアが占領中であるクリミア半島だけでなくロシア本土南部まで届く。また、米国が供与した誘導弾である空対地統合直接攻撃弾(JDAM)で長距離精密爆撃も可能になった。
米国とドイツが供給した地対空防空システムのパトリオット(PAC3)で防空網も強くなった。パトリオットはロシアの極超音速ミサイル「キンジャル」から防衛できる唯一の手段に挙げられる。選ばれる。パトリオットミサイルの費用は最大11億ドル(約1400億円)、ミサイル1基当たり価格は400万ドルと推定される。このほか、米国とノルウェーから先端地対空防空システムである「NASAMS」も支援された。
◇西側式の訓練で高度化された兵力
戦闘兵力もほぼ同水準になってきた。ウクライナは開戦初期に兵力が25万人程度だったが、総動員令宣布と訓練を通じ昨年夏からは50万人を維持している。ロシアは約50万人で侵攻した後、昨年9月の部分的動員令で30万人を追加した。しかし死傷者が最小20万人以上続出し現在は約50万人と推定される。
ウクライナには西側の支援で最新兵器と近代化した戦闘作戦に熟練した兵士も増えた。昨年創設された第47機械化旅団はドイツの北大西洋条約機構(NATO)基地で数カ月間訓練を受けている。彼らはブラッドレー装甲車など西側同盟国が提供した兵器で武装した状態で突撃命令を待っているところだとワシントン・ポストが伝えた。このほか英国、スペイン、ポーランドなどでも訓練を受けている。
ただし空中戦力ではまだ劣勢だ。短時間ではこれを補強しにくい状況だ。米国など西側にウクライナが要求する第4世代戦闘機F16が支援されるとしても操縦士の訓練期間が必要で、最短でもこの秋にでも投入が可能になる見通しだ。
◇「仁川上陸作戦のような勝利必要」
大慶(テギョン)大学付設韓国軍事研究所のキム・ギウォン教授は「ウクライナの軍事力がこの1年間で途轍もない成長をしながらロシアと同水準に上がった」としながらも、「防衛から攻撃に転換する時は相手の戦力より最小3倍以上の水準になってこそ勝算があり、現在の戦力では不足しかねない」と分析した。
それでもウクライナの今回の大反撃の結果を悲観的にみる必要はないとした。キム教授は「韓国戦争(朝鮮戦争)でも韓国軍が洛東江(ナクトンガン)防衛ラインまで押され攻勢転換が厳しかったが、仁川(インチョン)上陸作戦の成功で戦況がひっくり返った。初期攻勢でロシアの弱点をしっかり探して主要戦闘で成功を収めれば士気が急激に上がり大反撃成功の可能性が高くなるかもしれない」と話した。
一方、ウクライナは大反撃の開始については口を閉ざしているが、米国は軍事衛星でウクライナ軍の活動が増加したことを感知し大反撃が始まったとみているとニューヨーク・タイムズが5日に伝えた。これに先立ちロシアは4日から南東部戦線でウクライナ側の大攻勢が繰り広げられていると明らかにした。
ただ昨年2月24日にロシアがウクライナを侵攻する時に北東南3面から数万人が押してきたように劇的な大攻勢ではないと観測される。米国当局はウクライナが一部兵力だけ投じてロシア軍の兵力と防衛態勢を把握する偵察方式の初期攻勢がなされているとみていると同紙は伝えた。
1年以上にわたり防衛に注力してきたウクライナが事実上の「大反撃」に突入した中で、今回の進撃の基盤に西側が支援した最新式兵器と西側で高度な訓練を受けた兵士がいるという分析が出ている。
◇ウクライナの戦車、ロシアに匹敵
ウクライナメディアのユーロマイダンが1日に明らかにしたところによると、ウクライナの地上軍戦力は昨年2月末の開戦初期だけでもロシアに超劣勢だったが、16カ月後の現在は同水準にアップグレードされた。現在戦争に投入される戦車の場合、ウクライナは1400台余り、ロシアは1500台余りと大差ない。開戦初期に860台のウクライナと3330台のロシアと4倍の差があったことからも注目すべき変化だ。
ウクライナの戦車は西側からの引き渡し分が600台余りで半分近くを占める。英国、ドイツ、ポーランド、ノルウェー、スペインなどがチャレンジャー2、レオパルト2、レオパルト1などを支援した。戦争拡大の可能性を理由に重兵器である戦車支援を敬遠してきた西側は戦争が長引くほどロシアが有利になるという分析が出てきた今年初めから立場を変えた。また、ロシア軍の戦車540台余りを鹵獲(ろかく)して新たに整備したのも助けになった。
装甲車も米国のブラッドレー、ストライカー、ドイツのマルダーなどの引き渡しを受け6500台余りに増えた。開戦初期に2500台余りにすぎずロシアの1万2000台余りの6分の1水準から半分まで追いついた。砲兵武器も西側からハイマース(高速機動砲兵ロケットシステム)と曲射砲、自走砲などを供与され、開戦当時の3倍差から現在は1.5倍差程度に縮んだ。
西側が供与した先端兵器のおかげで火力と防衛力もさらに向上した。英国が支援した長距離空対地巡航ミサイル「ストームシャドウ」は1機当たり254万ポンド(約4億4138万円)で射程距離が250~400キロメートルに達する。ロシアが占領中であるクリミア半島だけでなくロシア本土南部まで届く。また、米国が供与した誘導弾である空対地統合直接攻撃弾(JDAM)で長距離精密爆撃も可能になった。
米国とドイツが供給した地対空防空システムのパトリオット(PAC3)で防空網も強くなった。パトリオットはロシアの極超音速ミサイル「キンジャル」から防衛できる唯一の手段に挙げられる。選ばれる。パトリオットミサイルの費用は最大11億ドル(約1400億円)、ミサイル1基当たり価格は400万ドルと推定される。このほか、米国とノルウェーから先端地対空防空システムである「NASAMS」も支援された。
◇西側式の訓練で高度化された兵力
戦闘兵力もほぼ同水準になってきた。ウクライナは開戦初期に兵力が25万人程度だったが、総動員令宣布と訓練を通じ昨年夏からは50万人を維持している。ロシアは約50万人で侵攻した後、昨年9月の部分的動員令で30万人を追加した。しかし死傷者が最小20万人以上続出し現在は約50万人と推定される。
ウクライナには西側の支援で最新兵器と近代化した戦闘作戦に熟練した兵士も増えた。昨年創設された第47機械化旅団はドイツの北大西洋条約機構(NATO)基地で数カ月間訓練を受けている。彼らはブラッドレー装甲車など西側同盟国が提供した兵器で武装した状態で突撃命令を待っているところだとワシントン・ポストが伝えた。このほか英国、スペイン、ポーランドなどでも訓練を受けている。
ただし空中戦力ではまだ劣勢だ。短時間ではこれを補強しにくい状況だ。米国など西側にウクライナが要求する第4世代戦闘機F16が支援されるとしても操縦士の訓練期間が必要で、最短でもこの秋にでも投入が可能になる見通しだ。
◇「仁川上陸作戦のような勝利必要」
大慶(テギョン)大学付設韓国軍事研究所のキム・ギウォン教授は「ウクライナの軍事力がこの1年間で途轍もない成長をしながらロシアと同水準に上がった」としながらも、「防衛から攻撃に転換する時は相手の戦力より最小3倍以上の水準になってこそ勝算があり、現在の戦力では不足しかねない」と分析した。
それでもウクライナの今回の大反撃の結果を悲観的にみる必要はないとした。キム教授は「韓国戦争(朝鮮戦争)でも韓国軍が洛東江(ナクトンガン)防衛ラインまで押され攻勢転換が厳しかったが、仁川(インチョン)上陸作戦の成功で戦況がひっくり返った。初期攻勢でロシアの弱点をしっかり探して主要戦闘で成功を収めれば士気が急激に上がり大反撃成功の可能性が高くなるかもしれない」と話した。
一方、ウクライナは大反撃の開始については口を閉ざしているが、米国は軍事衛星でウクライナ軍の活動が増加したことを感知し大反撃が始まったとみているとニューヨーク・タイムズが5日に伝えた。これに先立ちロシアは4日から南東部戦線でウクライナ側の大攻勢が繰り広げられていると明らかにした。
ただ昨年2月24日にロシアがウクライナを侵攻する時に北東南3面から数万人が押してきたように劇的な大攻勢ではないと観測される。米国当局はウクライナが一部兵力だけ投じてロシア軍の兵力と防衛態勢を把握する偵察方式の初期攻勢がなされているとみていると同紙は伝えた。
この記事を読んで…