25日、韓国型ロケット「ヌリ号」が宇宙に向かった。力強かった。今回は宇宙空間に打ち上げる8基の実際の衛星と共にだ。昨年6月の2回目の打ち上げ成功から一歩さらに踏み出し、休まずに新しい目標に向かって進んできた結果だ。
今回の打ち上げはまさに実戦だった。1回目は衛星模写体だけ、2回目は性能検証衛星と衛星模写体だけを搭載したとすれば、今回は我々の技術で開発したロケットを宇宙に打ち上げ、目標の軌道に実際に衛星を無事に乗せるという課題を達成した。
ヌリ号の3回目の打ち上げの準備は慣れていながらも新しかった。我々が保有する飛行成功データは2回目の打ち上げ経験にすぎなかった。しかも今回は当時と同じでなかった。模写体でない実用衛星を搭載し、複数の衛星を打ち上げることができるよう設計する点も、機体の重さを考慮して適正な推力と推進剤量を算出する点も、飛行イベントを秒単位まで構成する点も、すべて初めての挑戦だった。
搭載衛星も事情は変わらない。全8基の衛星のうち主搭載衛星の次世代小型衛星2号は、KAIST(韓国科学技術院)人工衛星研究所が2017年から開発して昨年製作を完了し、ヌリ号への搭載を待っていた。韓国天文研究院が開発したトヨサットは、ロシアロケットを使用できなくなり代案を探している中でヌリ号と会った。また国内中小企業3社が開発したキューブ衛星も昨年、ヌリ号の2回目の打ち上げ後に国内企業の衛星の宇宙検証機会拡大レベルで新たに選定された。
民間の参加も欠かせない。昨年、ヌリ号の反復発射過程に参加して技術が移転される、いわゆる体系総合企業に選定された後、ハンファエアロスペースは韓国航空宇宙研究院と発射準備のすべての過程を共にした。
今回の3回目の打ち上げでは発射運用過程に参加し、4回目の発射からはロケット製作過程から主導的に参加する予定だ。こうした役割は、これまで国家機関を中心に進めてきた宇宙開発を民間中心の産業生態系、いわゆる「ニュースペース」時代に転換し、大韓民国の「宇宙経済」を本格的に開く礎石になるだろう。
こうした初めての経験が集まってヌリ号の3回目の打ち上げはまた成功という実を結び、我々は成功データをもう一度蓄積した。今回の発射が成功しなくても失敗による貴重なデータが得られたはずだ。第一歩を踏み出した大韓民国宇宙ロケットは成功であれ失敗であれ、広大な宇宙空間に向かう経験を繰り返し積んでいくことが何よりも重要であるからだ。
科学技術情報通信部は宇宙スタートアップ育成、宇宙用部品国産化支援、宇宙産業クラスター構築、国家衛星情報活用の促進など宇宙産業生態系の構築に全方向から取り組んでいる。それだけでなく米国の主導で2025年に人類がまた月探査にいく「アルテミスプロジェクト」に積極的に参加し、2030年ごろの打ち上げを目標に独自の月着陸船の構築も推進する。さらに技術開発と人材養成のために今年4337億ウォン(約460億円)を支援し、今後も関連分野に十分に投資できるよう予算を確保しく計画だ。
ヌリ号の成功には数えられないほど多くの研究者と企業関係者の情熱と努力が刻まれている。最近、米国・日本など宇宙先進国が宇宙に向かう挑戦に失敗したというのは、我々に警戒心と同時に、徹底的に準備を進めていくための刺激剤になった。さらに結果とは関係なくいつも温かい応援と激励を送る国民は、大韓民国が宇宙に向かって前進するための大きな原動力だ。
1962年当時、ジョン・F・ケネディ米大統領は有人月探査計画のアポロプロジェクトを始める理由に言及しながら「簡単なことでなく難しいことなので(not because they easy,but because they are hard)」取り組むと力説した。宇宙に向かう道はそれほど遠くて険しい。それで政府は大韓民国の研究者はもちろん、国民全員と共に広大無辺の宇宙に向かって挑戦し、また挑戦するだろう。今この瞬間が宇宙強国・大韓民国の歴史だ。
李宗昊(イ・ジョンホ)科学技術情報通信部長官
◇外部執筆者のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。
今回の打ち上げはまさに実戦だった。1回目は衛星模写体だけ、2回目は性能検証衛星と衛星模写体だけを搭載したとすれば、今回は我々の技術で開発したロケットを宇宙に打ち上げ、目標の軌道に実際に衛星を無事に乗せるという課題を達成した。
ヌリ号の3回目の打ち上げの準備は慣れていながらも新しかった。我々が保有する飛行成功データは2回目の打ち上げ経験にすぎなかった。しかも今回は当時と同じでなかった。模写体でない実用衛星を搭載し、複数の衛星を打ち上げることができるよう設計する点も、機体の重さを考慮して適正な推力と推進剤量を算出する点も、飛行イベントを秒単位まで構成する点も、すべて初めての挑戦だった。
搭載衛星も事情は変わらない。全8基の衛星のうち主搭載衛星の次世代小型衛星2号は、KAIST(韓国科学技術院)人工衛星研究所が2017年から開発して昨年製作を完了し、ヌリ号への搭載を待っていた。韓国天文研究院が開発したトヨサットは、ロシアロケットを使用できなくなり代案を探している中でヌリ号と会った。また国内中小企業3社が開発したキューブ衛星も昨年、ヌリ号の2回目の打ち上げ後に国内企業の衛星の宇宙検証機会拡大レベルで新たに選定された。
民間の参加も欠かせない。昨年、ヌリ号の反復発射過程に参加して技術が移転される、いわゆる体系総合企業に選定された後、ハンファエアロスペースは韓国航空宇宙研究院と発射準備のすべての過程を共にした。
今回の3回目の打ち上げでは発射運用過程に参加し、4回目の発射からはロケット製作過程から主導的に参加する予定だ。こうした役割は、これまで国家機関を中心に進めてきた宇宙開発を民間中心の産業生態系、いわゆる「ニュースペース」時代に転換し、大韓民国の「宇宙経済」を本格的に開く礎石になるだろう。
こうした初めての経験が集まってヌリ号の3回目の打ち上げはまた成功という実を結び、我々は成功データをもう一度蓄積した。今回の発射が成功しなくても失敗による貴重なデータが得られたはずだ。第一歩を踏み出した大韓民国宇宙ロケットは成功であれ失敗であれ、広大な宇宙空間に向かう経験を繰り返し積んでいくことが何よりも重要であるからだ。
科学技術情報通信部は宇宙スタートアップ育成、宇宙用部品国産化支援、宇宙産業クラスター構築、国家衛星情報活用の促進など宇宙産業生態系の構築に全方向から取り組んでいる。それだけでなく米国の主導で2025年に人類がまた月探査にいく「アルテミスプロジェクト」に積極的に参加し、2030年ごろの打ち上げを目標に独自の月着陸船の構築も推進する。さらに技術開発と人材養成のために今年4337億ウォン(約460億円)を支援し、今後も関連分野に十分に投資できるよう予算を確保しく計画だ。
ヌリ号の成功には数えられないほど多くの研究者と企業関係者の情熱と努力が刻まれている。最近、米国・日本など宇宙先進国が宇宙に向かう挑戦に失敗したというのは、我々に警戒心と同時に、徹底的に準備を進めていくための刺激剤になった。さらに結果とは関係なくいつも温かい応援と激励を送る国民は、大韓民国が宇宙に向かって前進するための大きな原動力だ。
1962年当時、ジョン・F・ケネディ米大統領は有人月探査計画のアポロプロジェクトを始める理由に言及しながら「簡単なことでなく難しいことなので(not because they easy,but because they are hard)」取り組むと力説した。宇宙に向かう道はそれほど遠くて険しい。それで政府は大韓民国の研究者はもちろん、国民全員と共に広大無辺の宇宙に向かって挑戦し、また挑戦するだろう。今この瞬間が宇宙強国・大韓民国の歴史だ。
李宗昊(イ・ジョンホ)科学技術情報通信部長官
◇外部執筆者のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。
この記事を読んで…