飛行中の飛行機の非常ドアが乗客に開けられる事故が起き「どうして空中で飛行機のドアが開くのか」に対する疑問が続いている。ドアが開けられる事故により数十億ウォンの被害を受けたとみられるアシアナ航空は該当機種の非常口座席販売を無期限で全面中断することにした。
◇飛行中の飛行機のドア、どうして開けられたのか
今回の事故が発生したエアバスのA321-200型は与圧方式、すなわち機内と機外の気圧差を利用してドアを開閉する。問題は飛行高度が約1000フィート(約300メートル)まで低くなれば機外の大気圧と機内の気圧差が減りドアが開けられるようになるという点だ。今回の事故もやはり着陸1~2分前の約700フィート(約213メートル)上空で起きた。着陸直前のため乗務員もやはり席に座り安全ベルトを着用していた。ただ一定高度以上で飛んでいる時は人力でドアを開くのは事実上不可能だ。ある航空会社関係者は「圧力差があまりにも大きく人の力では無理。約15トンの力を加えなくては開かないと承知している」とした。
航空機の非常ドア開閉方式は大きく「ピン方式」と「与圧方式」に区分される。今回ドアが開けられる事故が起きた機種は与圧方式で、飛行中にロックする装置がない。A321-200型はアシアナ航空が運航する飛行機のうち最も小型の機種で、主に国内線と短距離国際線で14機が運用中だ。相対的に古い機種でもある。韓国でA321-200型を保有するのはアシアナ航空と同社の系列会社が事実上唯一だ。事故機種の後続モデルであるA321neoは与圧方式だが飛行機が着陸するまでは乗客が手動でドアを開けられないピン装置が追加されている。航空機下部のランディングギアに地上なのか空中なのかを識別する装置があり、接地しているかそうでないかによりピンが出たり入ったりする方式という。韓国で運航中のボーイング社製航空機はいずれもこうしたピン方式だ。
◇「非常脱出可能でこそ非常口…だれでも簡単に開けられなければ」
このため一部機種に対しては乗客がドアを開けるのがもっと難しくなるよう開閉装置を強化したり他の開閉方式を使うべきとの指摘も出る。しかし航空業界専門家と関係者は「非常時に乗客が簡単に脱出できてこそ非常口」と口をそろえて反対する。
特定の開閉方式がより安全とみることはできず、方式ごとに長所と短所が明確なだけのため「与圧方式だからとより危険だとはいえない」という趣旨からだ。ピン方式もピンが故障すれば開閉そのものが不可能になるという致命的な短所がある。ある航空専門家は「ピンの故障によりピンが抜けなくなった状況で火炎に包まれたり別の形の異常状況が起きる可能性もある。千編一律に特定の方式がより良い、良くないとはいえない」とした。
◇数十億ウォンの被害受けたアシアナ航空、非常口座席売らない
今回のドアが開けられる事故によりアシアナ航空が受けた被害は最小20億ウォン(約2億円)に達するというのが航空業界の推定だ。▽曲がってしまったヒンジなど非常ドアの修理▽破損した非常脱出スライドの修理▽大邱(テグ)から運航が中断された飛行機を基地(仁川・金浦)に移送するための軽整備と非破壊検査費用などをすべて合わせた費用だ。複数の航空業界専門家は「ドアを開けた乗客に対する求償権請求も可能とみる。だがこれもまた国土交通部の調査と捜査機関の判断後になるだろう」と予想した。
アシアナ航空は事故が起きた同型機14機すべてに対し非常口横の座席の販売を28日から全面中断した。同型機を6機運用するエアソウルも非常口横の座席の販売を29日から中断した。9機を保有するエアプサンは非常口座席販売について内部で検討を進めている。
アシアナ航空は被害者補償対策として病院に搬送された9人の乗客に治療費を全額支払った。トラウマなど事後被害に対するオンラインとオフラインでの受付も始めている。28日までに2件が寄せられたという。当時搭乗していた乗務員に対しては事故当日から勤務から除外しメンタル管理などを実施している。
アシアナ航空元機長のカトリック関東大学航空学部のチョン・ユンシク学部長は「非常口座席の販売に制限を設けたり乗務員を非常口近くに追加配置するとともに長期的には非常ドアに対する改造作業など安全強化措置が望ましい」とした。また「こうしたドアが開けられる事故が発生した時は乗客は安全ベルトをしっかりと着用するのが良い」と付け加えた。
韓国航空大学航空宇宙法学科のファン・ホウォン教授(韓国航空保安学会会長)は「飛行機の運航中に乗務員は特別司法警察官の権限があり、乗客もやはり乗務員の要請に応じる義務がある。非常口座席に対する事前教育を強化するなど航空機セキュリティ文化を拡散しなければならない」と強調した。
◇飛行中の飛行機のドア、どうして開けられたのか
今回の事故が発生したエアバスのA321-200型は与圧方式、すなわち機内と機外の気圧差を利用してドアを開閉する。問題は飛行高度が約1000フィート(約300メートル)まで低くなれば機外の大気圧と機内の気圧差が減りドアが開けられるようになるという点だ。今回の事故もやはり着陸1~2分前の約700フィート(約213メートル)上空で起きた。着陸直前のため乗務員もやはり席に座り安全ベルトを着用していた。ただ一定高度以上で飛んでいる時は人力でドアを開くのは事実上不可能だ。ある航空会社関係者は「圧力差があまりにも大きく人の力では無理。約15トンの力を加えなくては開かないと承知している」とした。
航空機の非常ドア開閉方式は大きく「ピン方式」と「与圧方式」に区分される。今回ドアが開けられる事故が起きた機種は与圧方式で、飛行中にロックする装置がない。A321-200型はアシアナ航空が運航する飛行機のうち最も小型の機種で、主に国内線と短距離国際線で14機が運用中だ。相対的に古い機種でもある。韓国でA321-200型を保有するのはアシアナ航空と同社の系列会社が事実上唯一だ。事故機種の後続モデルであるA321neoは与圧方式だが飛行機が着陸するまでは乗客が手動でドアを開けられないピン装置が追加されている。航空機下部のランディングギアに地上なのか空中なのかを識別する装置があり、接地しているかそうでないかによりピンが出たり入ったりする方式という。韓国で運航中のボーイング社製航空機はいずれもこうしたピン方式だ。
◇「非常脱出可能でこそ非常口…だれでも簡単に開けられなければ」
このため一部機種に対しては乗客がドアを開けるのがもっと難しくなるよう開閉装置を強化したり他の開閉方式を使うべきとの指摘も出る。しかし航空業界専門家と関係者は「非常時に乗客が簡単に脱出できてこそ非常口」と口をそろえて反対する。
特定の開閉方式がより安全とみることはできず、方式ごとに長所と短所が明確なだけのため「与圧方式だからとより危険だとはいえない」という趣旨からだ。ピン方式もピンが故障すれば開閉そのものが不可能になるという致命的な短所がある。ある航空専門家は「ピンの故障によりピンが抜けなくなった状況で火炎に包まれたり別の形の異常状況が起きる可能性もある。千編一律に特定の方式がより良い、良くないとはいえない」とした。
◇数十億ウォンの被害受けたアシアナ航空、非常口座席売らない
今回のドアが開けられる事故によりアシアナ航空が受けた被害は最小20億ウォン(約2億円)に達するというのが航空業界の推定だ。▽曲がってしまったヒンジなど非常ドアの修理▽破損した非常脱出スライドの修理▽大邱(テグ)から運航が中断された飛行機を基地(仁川・金浦)に移送するための軽整備と非破壊検査費用などをすべて合わせた費用だ。複数の航空業界専門家は「ドアを開けた乗客に対する求償権請求も可能とみる。だがこれもまた国土交通部の調査と捜査機関の判断後になるだろう」と予想した。
アシアナ航空は事故が起きた同型機14機すべてに対し非常口横の座席の販売を28日から全面中断した。同型機を6機運用するエアソウルも非常口横の座席の販売を29日から中断した。9機を保有するエアプサンは非常口座席販売について内部で検討を進めている。
アシアナ航空は被害者補償対策として病院に搬送された9人の乗客に治療費を全額支払った。トラウマなど事後被害に対するオンラインとオフラインでの受付も始めている。28日までに2件が寄せられたという。当時搭乗していた乗務員に対しては事故当日から勤務から除外しメンタル管理などを実施している。
アシアナ航空元機長のカトリック関東大学航空学部のチョン・ユンシク学部長は「非常口座席の販売に制限を設けたり乗務員を非常口近くに追加配置するとともに長期的には非常ドアに対する改造作業など安全強化措置が望ましい」とした。また「こうしたドアが開けられる事故が発生した時は乗客は安全ベルトをしっかりと着用するのが良い」と付け加えた。
韓国航空大学航空宇宙法学科のファン・ホウォン教授(韓国航空保安学会会長)は「飛行機の運航中に乗務員は特別司法警察官の権限があり、乗客もやはり乗務員の要請に応じる義務がある。非常口座席に対する事前教育を強化するなど航空機セキュリティ文化を拡散しなければならない」と強調した。
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