◇中国のウクライナ特使、欧州５カ国を歴訪

こうした中、中国の李輝ユーラシア事務特別代表（７０）が１５日からウクライナ・ポーランド・フランス・ドイツ・ロシアを歴訪してウクライナ危機の政治的解決に向けた疎通を行う。中国官営「新華社」傘下のＳＮＳ「牛弾琴」は１３日、李輝代表の欧州歴訪を分析する記事を発表して中国の仲裁外交をアピールした。牛弾琴は「各者の鋭い異見を縫合し、最大公約数を勝ち取るためには（中国代表が）一度訪問するだけでは足りず、２～３回追加で必要ではないかと予想する」とし「中国の指導者は戦術と戦略を立てて好意と脅威を同時に見せて当事者の間の距離を縮めなければならない」と主張した。今回の訪問ですぐに戦争をやめさせる成果をあげるのは難しいという趣旨だ。続いて「ロシアを説得するのは難しいということを全世界が知っている」とし「ロシアとの疎通でロシア大使を歴任した李輝は経験が豊富だ」とし、今回の代表選抜の趣旨を明らかにした。その一方で「中国は自分の身をしっかりと守り最善を尽くさなければならない」とし「米国など西側国家も皆一緒に取り組まなければならず、背後から中傷してはいけない」とし、今回の李代表の歴訪がＧ７サミットを狙ったものであることを隠さなかった。

中国の欧州外交に対して中国専門家は欧州の分裂の可能性を強調した。人民大学国際事務研究所の王義●（木へんに危）所長は１４日、明報に対して「ＥＵが現在、対中国ポジショニングを討論して政策を修正したが、これと同時にフランスとドイツの２つの大国のリーダーシップは不足していてＥＵ内部が統一されていないうえに、米国の影響を大きく受けるという背景を考慮しなければならない」とし「中国と欧州関係をウクライナ事態と分離しようとする中国の取り組みは、翌月行われる中国・ドイツ政府間協議、中国・欧州指導者会議まで継続する」としながら楽観した。
Ｇ７サミットが心配？　中国、韓正・王毅・秦剛に続いてウクライナ特使まで欧州に総出動（１）