SKハイニックスが開発した12層HBM3。HBM3で現在最高容量となる24ギガバイトを実現した。[写真 SKハイニックス]
3日の業界と特許庁などによると、サムスン電子は先月末に「スノーボルト」という新しい商標を出願した。サムスン電子はこれまでアクアボルト(HBM2)、フラッシュボルト(HBM2E)、アイスボルト(HBM3)などシリーズ別にHBMブランドを付けて発売してきた。同社関係者は「スノーボルトは今後公開するHBMのブランド名で発売時期は決まっていない」と話した。
サムスン電子は最近の業績発表時に高性能HBMを準備していると明らかにしている。サムスン電子メモリー事業部のキム・ジェジュン副社長は「市場が要求するさらに高い性能と容量の次世代HBM3P製品を下半期に発売する計画」と話した。
HBMは性能が良いだけに価格が高い。通常は一般DRAM価格より2~3倍程度とされる。外信などによると今年に入りHBM3の価格は5倍以上上がっている。最近DRAMとNAND型フラッシュの価格が下落し半導体企業の業績悪化に大きな影響を及ぼした。市場調査会社DRAMエクスチェンジによると、先月のPC用DRAM汎用製品(DDR4 8ギガビット)の固定取引価格は平均1.45ドルで前年同期比57.5%急落した。企業がHBMのような高付加価値製品の割合を増やし収益性改善を試みる理由だ。
SKハイニックスがHBMを世界で初めて開発しただけに市場で先頭を走っている。シェアはSKハイニックスが50%、サムスン電子が40%、米マイクロンが10%の順だ。SKハイニックスは2013年の初めての開発以降第1世代から第4世代(HBM3)まで製品を相次いで出している。先月20日には世界で初めて12層HBM3を開発したと明らかにした。10層以上の積層は初めてで、容量も現存最高水準である24ギガバイトを実現した。速度は最大1秒当たり819GBでフルHD映画163本を1秒で伝送できる。この製品はエヌビディアのGPU(グラフィック処理装置)に使われた。
SKハイニックスはHBMの次期モデルを相次いで発売し市場をリードする計画だ。SKハイニックスのパク・ミョンスDRAMマーケティング担当副社長は先月26日の業績説明会で「下半期に第5世代である8GbpsHBM3Eの試作品を公開する」として来年上半期の量産を予告した。「HBM市場は昨年基準で50%以上成長するだろう」という見通しも出した。
HBM市場がDRAM市場で占める割合は1.5%程度だが急速に成長する見通しだ。市場調査会社トレンドポスはHBM市場規模が今年から2025年まで年平均最大45%以上成長するだろうと予想した。現代自動車証券のクァク・ミンジョン研究員は「ディープラーニングの具現に向けたAIGPUと関連したHBM需要がますます増加している。特に今年を基点に米国と中国ビッグテック企業のチャットGPT投資拡大にともなうHBM需要が大幅に増えるものとみられる」と分析した。
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