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トリチウム、フランスのほうが多く排出? 被ばく避けられない? 日本の汚染水を確かめてみた(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

福島原発に面する海[中央フォト]

(2)日本が放出するトリチウムの総量は危険な水準か

汚染水に含まれたトリチウムの量がどれくらい危険な水準なのかも議論になっている。東京電力によると、日本は年間22テラベクレル(TBq)以下のトリチウムを排出することになる。現在タンク内の汚染水に入ったトリチウム総量は概略780テラベクレルになると推定される。1TBqは1兆ベクレル(Bq)だ。トリチウムの半減期を考慮すると汚染水内のトリチウム総量もますます減少する。このような点を考慮して国際基準に該当する水準に合うようにトリチウムを海水で薄めて約30年かけて放出する計画だ。

韓国科学技術院(KAIST)原子力・量子工学科のチョン・ヨンフン教授は「通常の雨水の中のトリチウムは1リットル当たり1ベクレル水準で、海中のトリチウムは1リットル当たり0.01ベクレル水準」としながら「太平洋海に流れて行った福島発トリチウムはこの数値にほとんど影響を及ぼすことはない水準」と説明した。


福島発トリチウム排出量が多くないという主張は韓国と中国の原発放出量と比較しながらも出てくる。韓国は年間約157テラベクレルのトリチウムを放出している。韓国水力原子力が発表した2021年7月~2022年6月間古里(コリ)・セウル・ハンビッ・ハンウル原発の海洋放出トリチウム量を加えた結果だ。日本発表資料によると、2020年中国は西海(ソヘ、黄海)南側に72テラベクレルのトリチウムを放出した。ソウル大学核医学科のカン・ゴンウク教授は「フランスは年間1500テラベクレル程度排出するが、それがオランダ近海に流れる」とし「そのためオランダ近海や川の水は概略で韓国より10倍程度の濃度のトリチウムを含んでいるが特に問題はない」と述べた。

福島原発から出るトリチウムの量そのものは自然界や他国の放出量に比べて小さいというのが多くの核物理学・放射線専門家の意見だ。韓国海洋科学技術院などのシミュレーション実行結果、福島処理汚染水は太平洋を経て4~5年後に済州(チェジュ)南側海域に流入するが、約10年後に1立方メートル当たり0.001ベクレル濃度になると予想している。これは2021年国内海域平均トリチウム濃度の10万分の1水準だ。

(3)汚染水データ、信じてもかまわないのか

一部では日本政府側が公開したデータの信頼性が低いとし、原発汚染水に対する客観的な検証手続きが必要だと指摘する。処理された汚染水に含まれた物質が全量が十分に調査されたものなのかどうかと、日本などが研究して発表したサンプルが保存水の中でも汚染度が低い上部から抽出されたものかあるいは汚染物が堆積した下の抽出物で行われたものかについても公開されていないという。

国際環境団体「グリーンピース」東アジア原子力首席専門委員のショーン・バニー氏は「東京電力の放射線影響評価で生物種および生態影響に対する考慮がほとんどなく、トリチウムの蓄積効果と長期的影響評価が欠如している」と批判した。反面、IAEAは日本が用意した今後の汚染水処理過程自体は基準を順守していると評価した。


トリチウム、フランスのほうが多く排出? 被ばく避けられない? 日本の汚染水を確かめてみた(1)

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