韓国ウォンが下落している。最近は安定を取り戻すとみられたが、またウォン安ドル高が進み、今年の最安値を更新した。輸出減少など「経済ファンダメンタルズ」が良くない状況で、対外経済変数に為替市場が敏感に反応しているという指摘だ。
20日のソウル外国為替市場で韓国ウォンは前営業日比2.9ウォン値下がりし、1ドル=1322.8ウォンで取引を終えた。この日、韓国ウォンは急落して取引が始まり、一時は1ドル=1332.3ウォンまでウォン安ドル高が進んだ。これは昨年11月29日(1ドル=1342.0ウォン)以来およそ5カ月ぶりのウォン安ドル高。ただ、この日午後に中国人民元の反騰とドイツ生産者物価指数(PPI)の急落が伝えられ、やや値を戻した。
最近、為替レートの変動性は大きくなっている。特に対外経済指標が発表されるたびに為替市場が敏感に反応している。
1週間前の14日には1ドル=1298.8ウォンと1200ウォン台までウォン高ドル安が進み、安定を取り戻すようだった。13日(現地時間)に発表された米国の生産者物価指数(PPI)が市場の予想を下回り、緊縮政策中断への期待感が強まったからだ。その前日に発表された韓国銀行(韓銀)と企画財政部・国民年金の通貨スワップも為替レートの安定に影響を及ぼした。
しかしその後、米連邦準備制度理事会(FRB)主要人物の政策金利追加引き上げ発言があり、緊縮強化懸念から韓国ウォンがまた値下がりした。特に18日に発表された今年1-3月期の中国の国内総生産(GDP)で韓国の輸出につながる産業生産が期待値を下回ったこともウォン安ドル高につながった。
このように対外指標に為替市場が敏感に反応するのは結局、弱まった韓国のファンダメンタルズが根本原因という指摘だ。特に昨年から累積している貿易赤字が問題だ。韓銀によると、2月中の韓国ウォンの下落率(1月末比の2月末変化率)は主要通貨国の平均の倍を超えた。韓銀は「約40%は貿易収支による衝撃と説明される」と伝えた。
問題は今後の見通しも明るくないという点だ。中国の「リオープニング(経済活動再開)」効果が予想より遅れ、韓国の輸出反騰にも時間がかかる可能性が高い。国内景気状況のため韓銀が政策金利を引き上げることができず、過去最大水準に広がった韓米の金利差も問題だ。現在最大1.5%ポイントの韓米の金利差は、米国が政策金利を追加で1、2回引き上げれば最大2%ポイントまで広がる可能性がある。この場合、さらにウォン安ドル高が進む可能性が高い。
国際原油価格の再上昇の可能性も負担だ。ウォン安ドル高が続けばエネルギー輸入負担が増え、貿易赤字も膨らむからだ。最近、国際原油価格は上昇と下落を繰り返して停滞状態を見せているが、長期的には上昇する見通しだ。今月初めのOPECプラスの減産発表で急速に上がると予想された雰囲気とは異なる。
ただ、下半期に向かうほど需要増加要因が増え、原油価格が上昇するという分析が多い。グローバル景気回復と中国リオープニングの効果が近づくからだ。韓銀も16日、報告書で「今後、国際原油価格は中国の需要回復など上方圧力がやや優勢である中、高い変動性が続く可能性が高い」と伝えた。
物価安定のために油類税引き下げを延長した韓国としては、国際原油価格が上がるほど「物価高」負担が大きくなるしかない。韓国が主に輸入するドバイ原油の相場はエネルギー輸入額、貿易収支にも直結する。
20日のソウル外国為替市場で韓国ウォンは前営業日比2.9ウォン値下がりし、1ドル=1322.8ウォンで取引を終えた。この日、韓国ウォンは急落して取引が始まり、一時は1ドル=1332.3ウォンまでウォン安ドル高が進んだ。これは昨年11月29日(1ドル=1342.0ウォン)以来およそ5カ月ぶりのウォン安ドル高。ただ、この日午後に中国人民元の反騰とドイツ生産者物価指数(PPI)の急落が伝えられ、やや値を戻した。
最近、為替レートの変動性は大きくなっている。特に対外経済指標が発表されるたびに為替市場が敏感に反応している。
1週間前の14日には1ドル=1298.8ウォンと1200ウォン台までウォン高ドル安が進み、安定を取り戻すようだった。13日(現地時間)に発表された米国の生産者物価指数(PPI)が市場の予想を下回り、緊縮政策中断への期待感が強まったからだ。その前日に発表された韓国銀行(韓銀)と企画財政部・国民年金の通貨スワップも為替レートの安定に影響を及ぼした。
しかしその後、米連邦準備制度理事会(FRB)主要人物の政策金利追加引き上げ発言があり、緊縮強化懸念から韓国ウォンがまた値下がりした。特に18日に発表された今年1-3月期の中国の国内総生産(GDP)で韓国の輸出につながる産業生産が期待値を下回ったこともウォン安ドル高につながった。
このように対外指標に為替市場が敏感に反応するのは結局、弱まった韓国のファンダメンタルズが根本原因という指摘だ。特に昨年から累積している貿易赤字が問題だ。韓銀によると、2月中の韓国ウォンの下落率(1月末比の2月末変化率)は主要通貨国の平均の倍を超えた。韓銀は「約40%は貿易収支による衝撃と説明される」と伝えた。
問題は今後の見通しも明るくないという点だ。中国の「リオープニング(経済活動再開)」効果が予想より遅れ、韓国の輸出反騰にも時間がかかる可能性が高い。国内景気状況のため韓銀が政策金利を引き上げることができず、過去最大水準に広がった韓米の金利差も問題だ。現在最大1.5%ポイントの韓米の金利差は、米国が政策金利を追加で1、2回引き上げれば最大2%ポイントまで広がる可能性がある。この場合、さらにウォン安ドル高が進む可能性が高い。
国際原油価格の再上昇の可能性も負担だ。ウォン安ドル高が続けばエネルギー輸入負担が増え、貿易赤字も膨らむからだ。最近、国際原油価格は上昇と下落を繰り返して停滞状態を見せているが、長期的には上昇する見通しだ。今月初めのOPECプラスの減産発表で急速に上がると予想された雰囲気とは異なる。
ただ、下半期に向かうほど需要増加要因が増え、原油価格が上昇するという分析が多い。グローバル景気回復と中国リオープニングの効果が近づくからだ。韓銀も16日、報告書で「今後、国際原油価格は中国の需要回復など上方圧力がやや優勢である中、高い変動性が続く可能性が高い」と伝えた。
物価安定のために油類税引き下げを延長した韓国としては、国際原油価格が上がるほど「物価高」負担が大きくなるしかない。韓国が主に輸入するドバイ原油の相場はエネルギー輸入額、貿易収支にも直結する。
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