韓国政府の立場は「一度」という表現に表れる。尹大統領の国賓訪問を控えてこの問題が両国関係に「悪材料」になることを警戒する雰囲気だ。大統領室は過去にもこれと同様の事例があったが韓米関係を揺さぶる事案ではないとの雰囲気だ。外交部当局者もこの日「関連報道を認知しており米国側と必要な協議をするだろう。基本的に韓米同盟の信頼は堅固だ」と話した。ある消息筋は「米国が同盟国を傍受するという事実は公然の秘密で、過去にも何回も公開されたこと」と伝えた。

実際に２０１３年には米中央情報局（ＣＩＡ）元職員のエドワード・スノーデン氏の暴露により米国家安全保障局（ＮＳＡ）による在米韓国大使館の盗聴疑惑が起きた時に韓国政府は外交チャンネルを通じて米政府に深い懸念を表明した後に納得できるだけの説明と措置を要請した。当時米国側は情報活動に対する再検討の立場を伝えたがその後事案はうやむやになった。２０１６年には暴露専門サイトであるウィキリークスが２００８年に米ＮＳＡが当時の潘基文（パン・ギムン）国連事務総長とドイツのメルケル首相の対話内容を盗聴していたと暴露したりもした。

これと関連して、米国務省は８日に声明を通じて文書流出経緯に対する公式捜査に着手する予定だと明らかにした。米国防総省と司法省はすでに独自の調査に着手した状態だ。流出文書は米合同参謀本部が国家安全保障局（ＮＳＡ）、中央情報局（ＣＩＡ）、国務省情報調査局などのさまざまな情報機関で収集した情報を集合して作成したものと推定されるとニューヨーク・タイムズは伝えた。


◇文書流出の裏に親ロシア勢力の可能性

一方、機密文書にはロシア軍のウクライナ攻撃時期と特定目標物が毎日リアルタイムで米国の情報機関に伝えられていたことがわかった。同紙は「この文書は米国がロシアの情報機関にどれだけ深く浸透したのかを見せる。ロシアが知ったので今後ウクライナ側に実質的な被害を与える可能性がある」と懸念する。軍事・安保専門家らは流出の裏に親ロシア勢力がある可能性が高いとみている。元国防総省高官は「セキュリティに深刻な穴があるという事実が表れた。ウクライナと米国、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）に被害を与えようとする何者か意図的に流出させたようだ」と同紙に明らかにした。


https://www.joongang.co.kr/article/25153680 https://n.news.naver.com/mnews/article/025/0003271839