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【時論】徴用解決案、これからは日本が応える番

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

【時論】徴用解決案、これからは日本が応える番[イラスト キム・ジユン記者]

大韓民国の安全保障政策で最も重要な対外的資産の一つが韓米同盟だ。ところで韓米同盟が円滑に機能するためにはその後方の日米同盟による後押しが不可欠だ。韓米同盟と日米同盟を接着剤のように緊密に連携したものが韓日協力関係だ。

このように重要な韓日関係が過去数年間、最悪の状態を免れなかった。2018年10月大法院(最高裁)で、日帝植民地時代の強制徴用被害者に対して日本企業が直接賠償しなければならないという判決が初めて下された。直ちに日本政府は韓国に対して「国際法を守らない国」と批判して判決に反発した。当時文在寅(ムン・ジェイン)政府は司法府の判決に対して政府が関与するのは三権分立体制を損なうという論理を前に出して行政消極主義で一貫した。それだけでなく日本の戦略物資輸出規制などに対応して韓日安保協力の根幹である韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄カードまで取り出した。

韓日関係が急激に悪化して韓国の外交的地平や国際安保ネットワークが大きく萎縮した。日本が米国・オーストラリア・インドなどと日米豪印戦略対話(QUAD=クアッド)を結成して国際安保的な役割を拡大して対外的地位を増進した。これに反して韓国は米国との定例的合同演習も縮小して戦略的曖昧性という方針により米国が主導する国際安保ネットワークからも孤立していった。


6日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府が日帝強制占領期間徴用被害者の賠償に関する解決案を発表したのはこのような状況を打開しようとする側面で意味が大きい。従来の徴用被害者が第三者弁済方式で賠償金を受けるようにし、対外的には数年間漂流してきた韓国の安全保障と外交を正常化するという意志を込められているからだ。

国際安保秩序は5年前よりもさらに緊迫して動いていている。1年を超えたロシアのウクライナ侵略戦争はグローバル安保秩序の不確実性を大きくした。米中の激しい戦略競争の渦中に台湾海峡を取り囲む軍事的緊張が高まり、韓半島(朝鮮半島)安保情勢に直接的影響を与える可能性が濃厚だ。北朝鮮は連日、韓米両国の合同演習再開に神経質な反応を示してミサイル挑発を継続している。

このような状況で韓国政府が徴用被害者に対する実質的賠償方策を講じないで対外的に韓日関係悪化を放置すればそれこそ外交と内政で無責任な職務放棄という批判を受けることになる。今回の決定は年を重ねた徴用被害者と家族に対して国家が応分の責任と役割を尽くそうという趣旨だ。外交的にも韓日関係を回復して韓国の安保環境を強くしようとする布石で進められたと見ることができる。

1965年朴正熙(パク・チョンヒ)大統領は国内一部の反対にも国家発展という大きな目標のために韓日国交正常化を断行した。1998年金大中(キム・デジュン)大統領は歴史問題の反省に消極的だった日本に対して歴史問題を直視しながらも未来を志向することを確認した韓日関係共同宣言、すなわち「金大中-小渕宣言」を引き出した。尹大統領の徴用解決案の提示は朴元大統領と金元大統領の対日政策を継承する外交史的意味を持っていると評価することができる。

もちろん一部の市民団体と徴用被害者が政府の解決案を受け入れることができないのは残念だ。外交部を含んだ関連政府部署は今回の政策の不可避性に対して引き続き説明する努力を傾けなければならない。何よりも日本政府が韓国政府の決断に対して大胆に呼応する措置をまだ表明していないのは残念な点だ。国内政治的難関にも大局的な見地から韓日関係を改善するために難しい決定を下した尹大統領の決断に対して日本も相応する措置を出すよう期待する。

例えば植民支配に対する反省意志を表明した1995年村山談話、慰安婦問題に対して認めて反省を表明した1993年河野談話、そして2015年安倍談話など歴史問題に対する従来の日本政府の立場を一貫して継承するという点をはっきりと表明するよう願う。

被害者の補償に参加しようとする日本企業の自発的参加も保障しなければならない。日本側の呼応は今後インド太平洋地域の安保と繁栄のための韓日協力再開および強化に足掛かりになるだろう。尹大統領の今回の日本訪問と首脳会談を契機に日本が応える番だ。

パク・ヨンジュン/国防大学国家安保問題研究所長

◆外部者執筆のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。



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