最近、ブランド品の内需市場が急成長し、グローバル・ブランドの韓国行きが続いている。５月１６日に開かれるグッチ・ソウルショーに先立ち、ルイ・ヴィトンも来月ソウルでファッションショーを開催する予定だ。

◇ルイ・ヴィトンもソウル・ファッションショー

１２日、関連業界によると、フランスのブランド「ルイ・ヴィトン」が来月２９日、ソウルで初のファッションショー開催を計画している。１０日（現地時間）、米国ファッションメディアＷＷＤは「ルイ・ヴィトンが５月２４日、イタリア地中海の島『イソラ・ベッラ』で『２０２４クルーズ・ファッションショー』を開催する」とし、「これに先立ち、４月末にしばらくソウルに停車する」と報じた。これについて、ルイ・ヴィトン・コリアは「『２０２３プレフォール・ファッションショー』がソウルで開かれるのは事実」とした。ただし、具体的な場所や開催規模などは公開しなかった。


プレフォール・コレクションは文字通りブランドの正規コレクションの秋冬（ＦＷ）コレクションより先に披露するコレクションを意味する。ルイ・ヴィトンのプレフォール・コレクションは、これまでファッションショーの形で披露されたことはない。今回のソウルショーが実現した場合、ブランド初のプレフォール・コレクションショーになる見通しだ。

◇昨年、韓国訪問したディオールＣＥＯ、ルイ・ヴィトンＣＥＯに着任

今回のファッションショーはルイ・ヴィトンが韓国で公式に開く初めてのファッションショーになる見通しだ。２０１９年、仁川（インチョン）空港の格納庫で行われたルイ・ヴィトンの「２０２０クルーズ・スピンオフショー」は、同年５月にニューヨークで披露されたクルーズショーを再現したローカルショーだ。今回のショーでルイ・ヴィトンの婦人服ディレクター、ニコラ・ジェスキエール（Ｎｉｃｏｌａｓ　Ｇｈｅｓｑｕｉｅｒｅ）氏が来韓する可能性も高いという。

ルイ・ヴィトンが電撃ソウル行きを決定した背景には、１月にルイ・ヴィトンに新たに合流したピエトロ・ベッカーリ会長兼最高経営者（ＣＥＯ）の影響があったのかも注目されている。ピエトロ・ベッカーリ氏はディオールの前会長で、昨年５月にソウル西大門（ソデムン）区・梨花（イファ）女子大学で開かれたディオールファッションショーに参加するために訪韓した。ルイ・ヴィトンとディオールは、フランスのブランド企業ＬＶＭＨ（ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー）所属だ。

◇グッチクルーズショー、５月ソウルで開催

昨年開催直前に梨泰院（イテウォン）惨事で中止になったグッチ・ファッションショーも５月１６日に開催される予定だ。開催場所は確定していないが、昨年中止となった景福宮（キョンボックン）が有力な候補として挙げられている。今回開かれるファッションショーは「２０２４グッチ・クルーズ・ファッションショー」で、通常毎年５月頃に世界各地を回りながら開催される。グッチ側は「韓国が躍動的遺産・文化・創意性で世界中に反響を呼び起こしているため、ファッションショーの開催地に選定した」とした。

昨年のディオールに続き、４月と５月にもルイ・ヴィトン、グッチなど大型ブランドの韓国行きが決定され、グローバル・ブランド市場内の韓国の立地が改めて注目されている。関連業界では、韓国のブランド品市場が急成長し、グローバル・ブランドの韓国市場攻略が激化していると分析している。

グローバルリサーチ会社ユーロモニターによると、韓国のブランド品市場規模は２０２１年基準で１４１億６５００万ドル（現レートで約１兆９０８０億円）で、世界７位。一人当たりの消費は世界最大だ。コンサルティング会社モルガンスタンレーによると、昨年、韓国の一人当たりのブランド品消費額は３２５ドルで、米国（２８０ドル）、中国（５５ドル）を上回った。