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【コラム】韓流ファン10年間で17倍…「韓流経済」に翼を付けよう(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◇韓流ブームに至らない外国人観光客

最近数年間、Netflixを魅了したKドラマが数十本あるが、その撮影地に外国人観光客を誘致することもなかなかうまくいかない。コロナ発生前だった2019年、ドラマ『冬のソナタ』の撮影地だった南怡島(ナミソム)に外国人観光客が100万人押し寄せていたことを思い返すと、Kコンテンツと観光客誘致連携は実現の可能性が大きなモデルだ。

韓国観光公社がコロナエンデミックを迎えて2023~2024年を韓国訪問の年に宣言して、Kカルチャーと観光の融合とあわせて観光客サービスの画期的改善などを盛り込んだ第6次観光振興計画を昨年12月発表したのもこのような脈絡であろう。しかし観光業界の実際の動きはただただ鈍い。


今年1月国内への外国人入国者は43万4429人だったが海外に出て行った観光客はその4倍以上となる178万 2313人に達した。コロナが終わって観光需要が爆発しているが現場では韓国人海外観光が外国人観光客誘致を圧倒している。

韓流観光や韓流関連の製品輸出などが画期的に増やすには部署別で従来の方式を少しずつ改善するやり方では難しい。そのため筆者は政府が出て「韓流経済」という大きな旗を掲げて民間に分散した力を結集して国家的エネルギーで文化・経済・外交通商など政策を統合的に推進することを提案する。そうでないと宝の持ち腐れになってしまう。

「韓流経済」は「韓流というグローバル文化現象をテコに、これを経済領域と結合して雇用創出と経済成長を成し遂げようという成長政策」だ。政策の三軸は韓流の動力である文化コンテンツ産業の強化、国内への韓流観光流入、海外投資誘致および輸出拡大だ。李明博(イ・ミョンバク)政府で「緑色成長」の旗印を掲げてエネルギーと親環境事業を積極的に育成したことを考えればよい。今度は韓流の人気に乗って経済の大きな海原に出て行って成長動力を作ろうということだ。

◇「100年韓流」の道、マスタープランづくりを

その方法は政府が求心点となって政策コントロールタワーを作り、現在民間と政府に散らばって別々に行われている韓流関連の活動を統合・調整して政策目標を実現しようというものだ。一例として文化・経済韓流のすべての情報が共有される「韓流バレー」のようなプラットフォームを作って、K-POP・ドラマ・ゲームなどコンテンツ創作企業(会社)はもちろん、旅行会社・ホテル・総合商社・食品業界・政府部署・地方自治体など関連機関がこのプラットフォームに集まって情報をやりとりして協業を通じて事業の実効性を高めていこうという概念だ。

何よりも韓国とKコンテンツを世界文化コンテンツ産業のハブになるようにするという大胆な目標の下、現在の韓流が「100年韓流」に続くようにマスタープランを作らなければならない。この計画は小学校の芸術教育から創作者に対する金融・税制支援と第4次産業の融合までを広範囲に含まなければならない。「政府が支援するものの干渉しないこと」を原則に据えるのはもちろんだ。文化コンテンツを旗艦として韓流観光と海外進出を両翼として展開し、雇用創出と経済成長の大海原に漕ぎ出す「韓流経済」政策が用意されることを期待する。

イ・ヨンリョル/ソウル芸大映像学部教授


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