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米中が先を争い自国の自動車産業を保護…韓国の自動車とバッテリーの進む道は

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

北京現代自動車が販売している「ミストラ」。北京現代は昨年ミストラを223台販売した。[写真 北京現代自動車]

中国と米国が先を争って自国の自動車産業保護案を出している。世界1位と2位の自動車内需市場を持っている国が垣根を厚くし、韓国の輸出の柱である韓国製自動車がサンドイッチ状態に転落しかねないとの懸念が出ている。

中国工業情報化部のホームページによると、中国政府は最近電気自動車の廃バッテリーリサイクル体系の構築、核心素材と部品の供給網確保、電気自動車スマートファクトリー支援などを盛り込んだ「新エネルギー車産業強化計画」を出した。

自動車業界はこれに対し電気自動車産業に対する中国政府の自信と自国企業の競争力強化の意志を明確にしたものと解釈する。中国政府は14年間続いた電気自動車メーカーに対する補助金を今年初め電撃的に廃止した。政府支援がなくても市場が独り立ちできると判断したものと分析される。実際に昨年中国の新エネルギー車販売台数は600万台を超えた。


よりわかりやすく言えば「親離れしろ」というものだが、今月に入り市場が回復している。ハナ証券のアナリスト、ハン・スジン氏は「テスラを筆頭に小鵬など多くのメーカーが値下げに出て販売台数改善に肯定的な影響を及ぼすだろう」と分析した。

注目すべきは電気自動車の核心素材確保とスマート工場支援に中国政府の政策が転換されるという事実だ。自動車業界関係者は「電気自動車生産で規模の経済を構築したという計算が背景にあるようだ。中国1位のBYDなどが世界市場に進出するのに先立ち体質を強化する次元とみられる」と話した。

中国政府はまた、自国企業に対して「世界的企業に対抗せよ」というメッセージを出した。工業情報化部は「テスラが価格を引き下げ、ベンツ、BMW、アウディなどが電気自動車市場に本格進出している。中国企業には経営と技術革新、製品競争力が必要だ」と注文した。これに加え米国を牽制するという意志も示した。バッテリー核心素材と車載用半導体確保案が代表的な例だ。

米国も自国の自動車産業育成にアクセルを踏んでいる。バイデン政権は来月末にインフレ抑制法細部規定を確定発表する予定だ。インフレ抑制法によると、米政府の電気自動車補助金を得るにはバッテリー原料と部品に北米産製品を一定の割合以上使わなければならない。最終組み立ても北米でしなければならない。韓国の自動車とバッテリー企業が不利な位置に置かれかねない状況だ。これに対しフォードやGMなど米国企業は有利な位置を先取りする可能性が大きい。

現代自動車グループなど韓国企業の苦心は大きくなるほかない。さらに中国市場でエコカーに素早く転換できないのは悩みだ。北京現代自動車は昨年1年間に電気自動車「ミストラ」を223台販売するのにとどまった。「ツーソン・ハイブリッド」の販売台数は439台だった。米国でテスラとフォードに続く3位を記録して善戦しているが、インフレ抑制法細部規定でいつでも順位が急落する可能性はある。

専門家らは韓国政府がより積極的に出るべきと提言する。大林(テリム)大学未来自動車学部のキム・ピルス教授は「自動車メーカーの商品競争力確保だけでなく韓国政府の外交的努力も必要だ」と強調した。

巨大自動車市場を率いる2つの大国が自国の産業保護を優先し、韓国の輸出の柱である自動車まで成長が鈍化しかねないということだ。



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