◆民主化を抑え、福祉サービス強化
ウン・ジョンハク国民大社会科学大国際学部教授=中国が不動産を整理する過程で多くの企業が清算されるだろう。国がまず引き受け、その多くを庶民の長期賃貸アパートのような形で「共同富裕」をテーマにして出す可能性もある。中国は1990年代末、教育・住宅・医療の多くの部分を商品化した。しかし今の基調は、福祉国家式に国が介入し、民営化された部分をまた引き込む方向に向かっている。シンガポールのような民主化は抑え、福祉や公共サービスは強化する形態だ。
李熙玉教授=中国では突然の封鎖解除以降、「こうするために防疫をしたのか」という自嘲的な声も出ている。
ユン・ジョンソク・ソウル市立大中国語文化学科教授=中国当局が強固な体制を持って一貫して執行し、防疫政策を転換したというが、理解できない部分が多い。中国が政策だけでコロナを抑制したとは見なしがたい。社会全体がコロナの時期にどのように耐え抜いたかはまた別の問題だ。個人や集団の自救的な動きも重要だ。こうした動きを政治的リスクだけで考えるべきではない。今後、中国社会がコロナ事態で表れた素顔と弱点をどう補完するかに注目しなければいけない。
ヤン・カプヨン国家安保戦略研究院責任研究委員=中国がコロナ政策を変えたのは民心の離反や反政府デモに驚いたためという見方には同意しない。それなりに計画通り政策を推進してきた結果とみられる。ただ、政策の転換過程で予期できない状況が発生し、時期が繰り上げられたと見るべきだろう。もちろん政策が急旋回しながら表れた抵抗やデモは中国の党-国家体制の政務能力に傷を残した。短期間にこうした反対の動きが組織化して発展するのは容易でないが、累積した不満がより大きくなれば体制の能力に対する信頼の危機をもたらすのは明らかだ。
◆昨年の大規模デモが残したもの
魏聖洛(ウィ・ソンラク)韓半島平和作り事務総長=中国研究では史料が重要だが、権威主義や全体主義体制から出た史料をそのまま受け入れるのは難しい。ほとんど体制に有利に使われるからだ。状況が悪化すれば、基本原則の延長線で論理を持ち出して自己合理化するはずだ。文書は慎重な接近が求められる。また中国がゼロコロナ政策を長く維持したのは多数の防疫専門家の意見に基づくためだというが、この専門家らが中国指導部の意中をあらかじめ読み取っていたのではないだろうか。民主化された韓国でも「官辺」専門家がいるが、権威主義体制の中国で果たしてそのようなことがないかは疑問だ。
李夏慶(イ・ハギョン)中央日報論説委員=中国の防疫政策の転換には大衆の変化した認識も大きく作用したと考える。昨年夏からデモが相次ぎ、年末に大型デモがあった。米シカゴ大のバリントン・ムーア教授は「資産階級がなければ民主主義もない(No Bourgeois,No Democracy)」と言った。人はある程度の生活レベルになれば人間として尊重されたいものだ。過去3年間の中国の強力な防疫統制のために、こうした欲求が出てきたのではないかと思う。中国政府は今回、埋め合わせのように済ませたが、こうした経験が今後、中国という巨大な体制にどんな影響を及ぼすかは綿密な観察が必要だ。
李熙玉教授=コロナ封鎖の解除で日常生活が回復し、韓中首脳会談の話も出ている。問題は首脳会談の議題となるような内容がないという点だ。韓国は今後、韓中関係に対して焦りを捨てて、戦略的かつ慎重な接近をしなければいけない。
【韓中ビジョンフォーラム】「封鎖解除で春を迎えた中国経済、W字型反騰も」(1)
ウン・ジョンハク国民大社会科学大国際学部教授=中国が不動産を整理する過程で多くの企業が清算されるだろう。国がまず引き受け、その多くを庶民の長期賃貸アパートのような形で「共同富裕」をテーマにして出す可能性もある。中国は1990年代末、教育・住宅・医療の多くの部分を商品化した。しかし今の基調は、福祉国家式に国が介入し、民営化された部分をまた引き込む方向に向かっている。シンガポールのような民主化は抑え、福祉や公共サービスは強化する形態だ。
李熙玉教授=中国では突然の封鎖解除以降、「こうするために防疫をしたのか」という自嘲的な声も出ている。
ユン・ジョンソク・ソウル市立大中国語文化学科教授=中国当局が強固な体制を持って一貫して執行し、防疫政策を転換したというが、理解できない部分が多い。中国が政策だけでコロナを抑制したとは見なしがたい。社会全体がコロナの時期にどのように耐え抜いたかはまた別の問題だ。個人や集団の自救的な動きも重要だ。こうした動きを政治的リスクだけで考えるべきではない。今後、中国社会がコロナ事態で表れた素顔と弱点をどう補完するかに注目しなければいけない。
ヤン・カプヨン国家安保戦略研究院責任研究委員=中国がコロナ政策を変えたのは民心の離反や反政府デモに驚いたためという見方には同意しない。それなりに計画通り政策を推進してきた結果とみられる。ただ、政策の転換過程で予期できない状況が発生し、時期が繰り上げられたと見るべきだろう。もちろん政策が急旋回しながら表れた抵抗やデモは中国の党-国家体制の政務能力に傷を残した。短期間にこうした反対の動きが組織化して発展するのは容易でないが、累積した不満がより大きくなれば体制の能力に対する信頼の危機をもたらすのは明らかだ。
◆昨年の大規模デモが残したもの
魏聖洛(ウィ・ソンラク)韓半島平和作り事務総長=中国研究では史料が重要だが、権威主義や全体主義体制から出た史料をそのまま受け入れるのは難しい。ほとんど体制に有利に使われるからだ。状況が悪化すれば、基本原則の延長線で論理を持ち出して自己合理化するはずだ。文書は慎重な接近が求められる。また中国がゼロコロナ政策を長く維持したのは多数の防疫専門家の意見に基づくためだというが、この専門家らが中国指導部の意中をあらかじめ読み取っていたのではないだろうか。民主化された韓国でも「官辺」専門家がいるが、権威主義体制の中国で果たしてそのようなことがないかは疑問だ。
李夏慶(イ・ハギョン)中央日報論説委員=中国の防疫政策の転換には大衆の変化した認識も大きく作用したと考える。昨年夏からデモが相次ぎ、年末に大型デモがあった。米シカゴ大のバリントン・ムーア教授は「資産階級がなければ民主主義もない(No Bourgeois,No Democracy)」と言った。人はある程度の生活レベルになれば人間として尊重されたいものだ。過去3年間の中国の強力な防疫統制のために、こうした欲求が出てきたのではないかと思う。中国政府は今回、埋め合わせのように済ませたが、こうした経験が今後、中国という巨大な体制にどんな影響を及ぼすかは綿密な観察が必要だ。
李熙玉教授=コロナ封鎖の解除で日常生活が回復し、韓中首脳会談の話も出ている。問題は首脳会談の議題となるような内容がないという点だ。韓国は今後、韓中関係に対して焦りを捨てて、戦略的かつ慎重な接近をしなければいけない。
【韓中ビジョンフォーラム】「封鎖解除で春を迎えた中国経済、W字型反騰も」(1)
この記事を読んで…