米国が４日、自国領空に進入した中国の偵察気球をＦ２２ステルス戦闘機などを動員して海上で撃墜したと明らかにしたことに対し中国が強く反発した。

中国外交部は５日にホームページに上げた声明を通じ、「米国が武力を使用して民間の無人飛行船を攻撃したことに対し強い不満と抗議を示す」と明らかにした。

続けて「中国は検証を経てこの飛行船が民間用で不可抗力により米国に進入し、完全に意外な状況であることをすでに何回も米国に知らせた」と付け加えた。


その上で米国が冷静で専門的で自制する方式で適切に処理することを要求すると強調した。

中国外交部は「米国防総省報道官もこの気球が地上の人に軍事的・身辺的に脅威にならないと明らかにした。こうした状況で米国が武力を動員して過剰反応を見せたことは国際慣例を重大に違反したもの」と主張した。続けて「中国は関連企業の正当な権益を断固保護するだろう」としながら必要に応じて追加対応する方針を予告した。

これに先立ちオースティン米国防長官はこの日「きょう午後バイデン大統領の指示により米北部司令部所属の戦闘機がサウスカロライナの海岸領空で中国が送り所有する高高度偵察気球を成功裏に撃墜した」と明らかにした。

米国防総省当局者は会見で、約６万～６万５０００フィート（約１８～２０キロメートル）の高度にあった気球をバージニア州ラングレー基地から出撃したＦ２２ステルス戦闘機がこの日午後２時３９分にＡＩＭ９空対空ミサイル１発で撃墜したと説明した。

マサチューセッツ州防衛軍所属のＦ１５戦闘機、オレゴン、モンタナ、マサチューセッツ、サウスカロライナ、ノースカロライナなどから出撃した空中給油機など複数の軍用機が作戦に参加した。

これに先立ち中国は、米国が中国の偵察気球と指摘した飛行体が「気象観測に主に使われる民需用飛行船」としながら米国への進入を認め遺憾を示した。

合わせて偏西風と飛行船の統制力喪失による不可抗力的な米国進入だったとして適切な処理に向け米国と疎通すると明らかにした。