大韓サッカー協会（ＫＦＡ）がいわゆる「２７０１号事態」と呼ばれる医務トレーナー問題について公式立場を表明した。

協会は１０日、「カタールＷ杯代表チーム医務トレーナー関連の大韓サッカー協会の立場」と題した文書で、「カタールワールドカップ（Ｗ杯）に参加した代表チームの医務トレーナー問題に関連し、最近まで多くの報道があった」とし「核心の内容を公開し、改善策を用意するのがよいと判断した」と明らかにした。

協会は「一部の代表選手が２０２１年１１月と２０２２年６月の２回にわたり『孫興ミン（ソン・フンミン）の個人トレーナーのアン氏を協会の医務スタッフにしてほしい』と協会に要請した。協会は選手を通じてアン氏に『正式に志願してほしい』と伝えたが、いかなる理由のためか志願しなかった。２０２１年２月に施行された国民体育振興法に基づき、関連資格を所持する者だけが志願できるという点を告知した。アン氏は基本応急処置士とスポーツ現場トレーナーの資格を保持していたが、協会が認める資格の物理治療師、健康運動管理士、選手トレーナー、運動処方士の資格がなく、正式採用できなかった」と明らかにした。


続いて「孫興ミンはカタールＷ杯にアン氏を個人トレーナーとして同行させた。アン氏のほか個人トレーナー２人が共に現地にいた。アン氏は治療と宿泊に必要なホテルルーム（２７０１号）を自ら予約した。協会は内部で議論し、孫興ミンのほかにも希望する選手がいる場合、アン氏を含む３人の外部トレーナーから治療を受けることを認めた。選手の管理に一部混乱が生じるかもしれないが、選手のコンディションを最高に引き上げることが何よりも重要なＷ杯で、選手が希望すればあえて禁止する必要はないと判断した。そして１０人ほどの選手がアン氏の治療を受けた。協会医務トレーナーの治療も共に受ける選手らもいた」と説明した。

協会は「ウルグアイ戦を控えた１１月２２日、一部の選手らが協会の代表チーム責任者を訪ねた。選手の要求は現場に来ている協会医務チーム長Ａ氏の業務排除と帰国措置だった。アン氏を協会医務スタッフに含めないことへの抗議と、Ａ氏がアン氏の医務スタッフ合流に反対する核心人物という理由のためだった。選手らは『アン氏が資格の問題で医務スタッフとして採用できないのなら、装備担当者として登録して医務活動をすればよいのでは』と提案した。また選手らは『現地にいる５人の協会医務スタッフのうち１人は関連資格がないことを知りながらも協会が雇用している。したがって協会は嘘をついていて、アン氏をあえて排除している』と主張した」と伝えた。

そして「一部の選手の主張とは違い、Ａ氏はアン氏の医務スタッフ合流に反対したことはない。アン氏は志願もしていないし、資格保有要件を満たしていないので協会が判断して雇用しなかった。いくら選手が望んでも、応募に志願していない無資格者を協会が雇用することはできなかった。重要な大会で最高のコンディションを作ろうとする選手らの切実な思いを理解し、アン氏が選手の治療のために努力した点は認める。しかし公的な業務を遂行する協会が医務スタッフを装備担当者とする不法を黙認して助長することはできなかった」と明らかにした。


韓国サッカー協会、孫興ミン個人トレーナー問題に立場表明…「一部の選手、不適切な発言も」（２）