「ミスター・エブリシング」(Mr.Everything)が韓国経済に地殻変動を起こした。17日に訪韓したサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が韓国企業に最大100兆ウォン(約10兆円)をまく見通しだ。韓国企業は「Kテック」を前面に出しながら、人類最大の事業と呼ばれる「NEOM(ネオム)シティ・プロジェクト」参加を宣言した。24時間にもならない訪韓期間に韓国産業界を動かしたということだ。サルマン皇太子は2兆ドルと推定される財力で何でもできるという意味で「ミスター・エブリシング」と呼ばれる。
この日、一日の間に韓国企業とサウジ政府・企業は26件の契約・了解覚書(MOU)を締結した。ほとんどがサルマン皇太子が主導するNEOM関連の事業だ。NEOMは紅海のアカバ湾の東側に建設される先端未来新都市。総事業費5000億ドル(約70兆円)を投じて砂漠・山岳地域の2万6500平方キロメートル(ソウルの44倍)の面積を人工都市に変える。アカバ湾からNEOM国際空港まで170キロ区間に幅200メートル、高さ500メートルの超大型ガラス壁を建てて、細長い線形都市を造成するプロジェクトなどが含まれる。ロッテタワー(高さ555メートル)のような建物がソウルから江陵(カンヌン)まで続くと考えればよい。
財界では韓国企業が受注できる規模を70兆-100兆ウォンと見込んでいる。KB証券によると、これは全体受注金額のうち13%水準で、サウジアラビア、中国に次いで多い。これまで中東で主要建設プロジェクトを成功させた経験が多いうえ、創意的な方法で納期を合わせる韓国企業の推進力をサウジが高く評価したという。財界関係者は「建設と情報通信技術(ICT)など先端技術はもちろんK-POPのようなソフトパワーまで兼ね備えた韓国企業の能力をサウジが好んでいると聞いている」と話した。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領はこの日、韓国-サウジ修交60周年を迎えて公式訪韓したサルマン皇太子と漢南洞(ハンナムドン)の官邸で会談をした。この席で尹大統領は「サウジアラビアは韓国の中東地域最大貿易パートナー、海外建設パートナーであり、韓国経済・エネルギー安全保障の核心パートナー」と評価した。サルマン皇太子は「エネルギー、防衛産業、インフラ・建設の3つ分野で韓国との協力を画期的に強化したい」と明らかにした。
尹錫悦大統領と会談を終えたサルマン皇太子は宿舎のソウル小公洞(ソゴンドン)ロッテホテルに戻り、韓国財界の総帥らと会った。当初予定されていた李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子会長、崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長、鄭義宣(チョン・ウィソン)ヒョンデ(現代自動車)グループ会長、金東官(キム・ドングァン)ハンファ副会長のほかにも出席する財界総帥が増えた。
李在賢(イ・ジェヒョン)CJグループ会長、朴廷原(パク・ジョンウォン)斗山グループ会長、李海旭(イ・ヘウク)DLグループ会長、チョン・ギソンHD現代社長らも同席した。サルマン皇太子側の要請で出席者が増えたというのが財界の説明だ。
サムスンはサムスン物産建設部門やサムスン電子がNEOMのICT・建設インフラなどに参加する。ヒョンデは建設とスマートモビリティーシステム、SKはグリーン水素などエコエネルギーとICT基盤事業にそれぞれ参加する予定だ。コーロンは砂漠で現地スマートファーム事業に進出し、水処理・風力プロジェクトも推進中だ。NEOM事業に直接・間接的に参加する中小企業まで加えると天文学的な規模となる。最近の世界景気減速で苦戦中の韓国企業としては絶好の機会だ。財界では1970年代以来の「第2の中東ブーム」と表現している。
サルマン皇太子は韓国国内で財布を開いた。サウジ国営石油企業アラムコが大株主のエスオイルはこの日、蔚山(ウルサン)に70億ドル規模の石油化学施設投資を確定した。3年前に約束した投資計画執行を最終決定したのだ。投資名は「シャヒン(Shaheen、アラビア語でタカという意味)プロジェクト」。アラブ圏でタカは富と権威、名誉を象徴する。李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官は「シャヒンプロジェクトは両国の補完的なエネルギー・産業構造を活用することで石油産業の低炭素・高付加価値化を先導する代表的な成功事例」と評価した。
この日、約20件の契約とMOU、投資決定が電光石火のように進んだのは韓国・サウジ政府の事前調整のおかげだ。10日に入国したサウジのカリード・アル・ファリ投資相は崔昌源(チェ・チャンウォン)SKディスカバリー副会長、辛学チョル(シン・ハクチョル)LG化学副会長、張在勲(チャン・ジェフン)ヒョンデ社長らと順に会い、事業協力を調整した。
グローバル戦略政策研究院のホン・デスン院長は「建設のようなハードウェアだけでなくソフトインフラまでも含む都市計画プロジェクトという点で新しい機会」とし「建設と情報技術(IT)、文化など政府と企業が協力して戦略的に接近すれば、より多くの国富を創出して韓国の地位を高めることができる」と診断した。
この日、財界の総帥とサルマン皇太子の会合は午後7時ごろ終わった。総帥らは特に話すこともなくホテルを離れ、サルマン皇太子も7時半ごろホテルを出て日本に向かった。
この日、一日の間に韓国企業とサウジ政府・企業は26件の契約・了解覚書(MOU)を締結した。ほとんどがサルマン皇太子が主導するNEOM関連の事業だ。NEOMは紅海のアカバ湾の東側に建設される先端未来新都市。総事業費5000億ドル(約70兆円)を投じて砂漠・山岳地域の2万6500平方キロメートル(ソウルの44倍)の面積を人工都市に変える。アカバ湾からNEOM国際空港まで170キロ区間に幅200メートル、高さ500メートルの超大型ガラス壁を建てて、細長い線形都市を造成するプロジェクトなどが含まれる。ロッテタワー(高さ555メートル)のような建物がソウルから江陵(カンヌン)まで続くと考えればよい。
財界では韓国企業が受注できる規模を70兆-100兆ウォンと見込んでいる。KB証券によると、これは全体受注金額のうち13%水準で、サウジアラビア、中国に次いで多い。これまで中東で主要建設プロジェクトを成功させた経験が多いうえ、創意的な方法で納期を合わせる韓国企業の推進力をサウジが高く評価したという。財界関係者は「建設と情報通信技術(ICT)など先端技術はもちろんK-POPのようなソフトパワーまで兼ね備えた韓国企業の能力をサウジが好んでいると聞いている」と話した。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領はこの日、韓国-サウジ修交60周年を迎えて公式訪韓したサルマン皇太子と漢南洞(ハンナムドン)の官邸で会談をした。この席で尹大統領は「サウジアラビアは韓国の中東地域最大貿易パートナー、海外建設パートナーであり、韓国経済・エネルギー安全保障の核心パートナー」と評価した。サルマン皇太子は「エネルギー、防衛産業、インフラ・建設の3つ分野で韓国との協力を画期的に強化したい」と明らかにした。
尹錫悦大統領と会談を終えたサルマン皇太子は宿舎のソウル小公洞(ソゴンドン)ロッテホテルに戻り、韓国財界の総帥らと会った。当初予定されていた李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子会長、崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長、鄭義宣(チョン・ウィソン)ヒョンデ(現代自動車)グループ会長、金東官(キム・ドングァン)ハンファ副会長のほかにも出席する財界総帥が増えた。
李在賢(イ・ジェヒョン)CJグループ会長、朴廷原(パク・ジョンウォン)斗山グループ会長、李海旭(イ・ヘウク)DLグループ会長、チョン・ギソンHD現代社長らも同席した。サルマン皇太子側の要請で出席者が増えたというのが財界の説明だ。
サムスンはサムスン物産建設部門やサムスン電子がNEOMのICT・建設インフラなどに参加する。ヒョンデは建設とスマートモビリティーシステム、SKはグリーン水素などエコエネルギーとICT基盤事業にそれぞれ参加する予定だ。コーロンは砂漠で現地スマートファーム事業に進出し、水処理・風力プロジェクトも推進中だ。NEOM事業に直接・間接的に参加する中小企業まで加えると天文学的な規模となる。最近の世界景気減速で苦戦中の韓国企業としては絶好の機会だ。財界では1970年代以来の「第2の中東ブーム」と表現している。
サルマン皇太子は韓国国内で財布を開いた。サウジ国営石油企業アラムコが大株主のエスオイルはこの日、蔚山(ウルサン)に70億ドル規模の石油化学施設投資を確定した。3年前に約束した投資計画執行を最終決定したのだ。投資名は「シャヒン(Shaheen、アラビア語でタカという意味)プロジェクト」。アラブ圏でタカは富と権威、名誉を象徴する。李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官は「シャヒンプロジェクトは両国の補完的なエネルギー・産業構造を活用することで石油産業の低炭素・高付加価値化を先導する代表的な成功事例」と評価した。
この日、約20件の契約とMOU、投資決定が電光石火のように進んだのは韓国・サウジ政府の事前調整のおかげだ。10日に入国したサウジのカリード・アル・ファリ投資相は崔昌源(チェ・チャンウォン)SKディスカバリー副会長、辛学チョル(シン・ハクチョル)LG化学副会長、張在勲(チャン・ジェフン)ヒョンデ社長らと順に会い、事業協力を調整した。
グローバル戦略政策研究院のホン・デスン院長は「建設のようなハードウェアだけでなくソフトインフラまでも含む都市計画プロジェクトという点で新しい機会」とし「建設と情報技術(IT)、文化など政府と企業が協力して戦略的に接近すれば、より多くの国富を創出して韓国の地位を高めることができる」と診断した。
この日、財界の総帥とサルマン皇太子の会合は午後7時ごろ終わった。総帥らは特に話すこともなくホテルを離れ、サルマン皇太子も7時半ごろホテルを出て日本に向かった。
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