中国司法当局が韓国ドラマと芸能を違法に提供して数億ウォンの収益をあげていた一党に執行猶予を宣告した。

９日、江蘇省高裁の微信公式アカウントによると、江陰市人民法院は２０１９年７月から２０２０年８月にかけて韓国ドラマとバラエティを無料で見ることができる違法スマートフォンアプリを作り、広告費を受け取っていた容疑で起訴された一党５人に懲役１年３月～３年・執行猶予を宣告した。

また、一党が不法に得た所得を没収する一方、１３万～１１９万人民元（約２６０～２４００万円）の罰金を科した。


一党が掲示した韓国コンテンツはヒョンビン－ソン・イェジン主演の『愛の不時着』、イ・ミンホ－チョン・ジヒョン主演の『青い海の伝説』、イ・ジウン－ヨ・ジング主演の『ホテルデルーナ』など、ドラマだけで７９５本に達した。

また『ランニングマン』『冷蔵庫をお願い』『覆面歌王』など韓国有名バラエティ番組２１２７本も違法に掲示した。

一党が韓国ドラマとバラエティ番組を提供して得た広告収益は２２１万元にのぼるという。

このアプリは中国人が違法に韓国ドラマやバラエティ番組を見るスマートフォンアプリ『韓劇ＴＶ』を模倣したものだという。

裁判所は「一党が営利目的に著作権者の許可なくインターネットを利用して大衆に映像作品を伝播した」とし「一党の行為はすべて著作権侵害罪に該当する」と判示した。

しかし彼らに執行猶予を宣告したのは軽い処罰という声も少なくない。

中国には違法に韓国ドラマや映画などを見ることができるインターネットサイトやスマートフォンアプリが数百件あると言われている。

昨年世界的に人気を呼んだＮｅｔｆｌｉｘ（ネットフリックス）韓国オリジナルシリーズ『イカゲーム』の場合、中国ではＮｅｔｆｌｉｘが配信サービスを行っていないにも関わらず６０件余りのサイトで不法流通していた。

今年はＥＮＡチャネルの人気ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』が不法に流通すると文化体育観光部が中国国家版権局に協力を要請したこともある。

中国では限韓令以降、韓国映画やドラマの新作の流通が事実上禁止された状態だが、中国語字幕がつけられた最新作品は韓国で放映された翌日には違法サイトで視聴可能となっている。