ソーシャルメディア（ＳＮＳ）で札束をばらまいて各種ブランド品と高級車を自慢したアフリカのインフルエンサーが米連邦裁判所で懲役刑を言い渡された。このインフルエンサーは米ローファームなど外国企業を対象にオンライン詐欺やハッキングをして得た金で豪華生活をしてきたことが分かった。

８日（現地時間）の米ＣＮＮなど海外メディアによると、カリフォルニア中部連邦地裁はナイジェリア出身のラモン・アッバス（４０）に懲役１年と１７０万ドル被害補償判決を言い渡した。


アッバスはインスタグラムで不動産開発業者だと自らを紹介し、数百万人のフォロワーを持つインフルエンサーだった。アッバスはインスタグラムに派手な生活をする写真と映像を載せ、大衆の関心を集めた。アッバスが載せた掲示物には紙幣をばらまく映像、ブランド品のファッションを自慢する写真などがあった。また、ベントレー、フェラーリ、ベンツ、ロールスロイスなど最高級車を背景に写真を撮影し、「＃ＡＬＬＭｉｎｅ」というハッシュタグを付けたりもした。


２０２０年には「モナコで寿司を食べて一日を始め、パリのディオールスパでフェイスケアを受けるためにヘリコプターを予約し、グッチでシャンパンを飲んで一日を終える」というコメントを載せた。

しかし米連邦捜査局（ＦＢＩ）はアッバスがハッキングや詐欺などで２４００万ドル（約３５億円）を得て豪華生活をしたと把握し、追跡を始めた。アッバスとそのグループは銀行の正常な口座送金要請メールのように見せかけたり銀行員を詐称したりし、偽のホームページをつくる手法などで金銭をだまし取った疑いだ。

英サッカー球団などから盗み出したお金を洗浄するのにも関与したことが調査で分かった。アッバスは２０１９年、北朝鮮のハッカーがマルタの銀行から盗み出した１４７０万ドルをルーマニアとブルガリアの銀行に移して洗浄するのも助けた。

アッバスはインスタグラムの豪華生活を手がかりに追跡したＦＢＩに検挙され、２０２０年６月にドバイで逮捕された。アッバスは一部の資金洗浄を認め、判事に反省文も提出した。アッバスが運営していたインスタグラムのアカウントは現在削除されている。