巨大細胞肉芽腫で苦しんでいたプランジさんが韓国で手術した後、治療を受けて回復している様子。[写真 ソウル峨山(アサン)病院]
アフリカ大陸南東にある島国マダガスカルから来たプランジさん(22)は韓国で新しい人生を手に入れる機会を得たと語った。ソウル峨山(アサン)病院はプランジさんの口の中にあった巨大細胞肉芽腫を除去して下あごの再建および唇周辺の軟組織整形術を成功裏に終えたと3日、明らかにした。
プランジさんは8歳の時に奥歯に炎症ができ始めた。だが、周辺に整った医療施設がなくて放置したため炎症は巨大細胞肉芽腫になった。希少疾患であるこの病気は初期に薬物で簡単に治療できるが、プランジさんの場合、適時に治療を受けることができず腫瘍が口の外に飛び出してくるほど巨大だった。
友人は「気味が悪いこぶをつけた子ども」「物の怪に取りつかれた子ども」と言って仲間外れにし始め、プランジさんは通っていた学校まで辞めなければならなくなった。病院からも「できることは何もない」という絶望的な言葉だけが返ってきた。
その後、マダガスカルで医療ボランティア活動をしている医師のイ・ジェフンさんが2021年初めに偶然プランジさんのことを知った。イさんはプランジさんの巨大腫瘍はマダガスカルで治療するのは難しいと判断し、手術が可能な韓国の医療機関を捜した。
イさんのサポートを受けてソウル峨山病院で手術を受けることになったプランジさんは8月末に約20時間の飛行を経て韓国にやってきた。続いて9月16日にソウル峨山病院整形外科のチェ・ジョンウ教授チームが歯科、耳鼻咽喉科と協力して8時間越える大手術を行った。
現在プランジさんははるかに軽くなった顔と明るい笑顔を取り戻して今月5日の帰国を控えている。プランジさんの治療費用全額は峨山社会福祉財団とソウル峨山病院が支援することにした。
手術後、プランジさんは医療スタッフに「一生こぶを付けて生きていかなくてはならないのかという挫折感でいっぱいだったが、手術が可能だという話を聞くことができた。宣教師になって私のように困難を経験している人々に希望を伝えることができる人になりたい」と言って喜んだ。
チェ・ジョンウ教授は「プランジさんの腫瘍は直径15センチ・重さ810グラムに達するほど巨大だった」としながら「手術当時、深刻な栄養欠乏状態だったため全身麻酔に耐えられるか心配だったが、よく頑張ってくれたおかげで元気に退院できることになった」と話した。
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