10月31日にソウル広場に設けられた梨泰院事故死亡者のための合同焼香所を訪れた市民が献花を終えた後に涙を流している。チョン・ミンギュ記者
20代女性グループ5人のうち4人が一度に命を失う場合もあった。
31日午前11時、京畿道議政府市(キョンギド・ウィジョンブシ)の京畿道医療院議政府病院葬儀場にしつらえられたパクさん(29)の焼香所は重い沈黙に包まれていた。父親は片隅でぐったりと横になり、もう片隅では座った母親がずっとすすり泣きしていた。
パクさんの家族によると、パクさんら会社の友人5人が一緒に梨泰院に出かけ、このうち先に帰宅した1人だけが難を逃れた。パクさんの母方の叔父は「亡くなった姪は大学卒業してから日本に2年間留学して帰ってきた後、塾で日本語を教えていた」と話した。この叔父は「今年の秋夕(チュソク、中秋)にも全羅南道麗水(チョルラナムド・ヨス)の実家を訪れて祖母と一緒に3日間滞在するほど心根が優しくて明るい子だった」と話した。
29日夜、一人で帰宅した友人から「友人と一緒にその日夜に梨泰院に行った」という話を聞いてショックを受けた家族は、市内の病院や葬儀場を隅々まで探して行方不明届けまで出したが、翌日になってパクさんが水原(スウォン)の聖ヴィンセント病院に安置されているという事実を知ることができたという。パクさんの遺骸を居住地がある議政府に移して焼香所を用意した。
◆母娘など家族3人、高校の友人2人も事故に巻き込まれて
母娘など一家3人が被害に遭うケースもあった。中学3年生の娘と母親のBさん(46)、そして伯母のCさん(53)ら3人は別の家族3人と一緒に梨泰院に遊びに来たところ事故に巻き込まれて亡くなった。死亡したBさんと小学校の時から一番仲が良かったというある人は、あるインターネット掲示板に「Bさんが子どもに梨泰院を見せるんだと言って、Cさんと中3の長女と一緒に言ったが帰らぬ人となった」とし「3人のことを思って号泣するBさんの夫…。心がとても痛くて、明日会いに行くのが怖い」という書き込みを残した。続いて「友人として一緒に過ごせて幸せだった。また会おう」とし「ここのネット掲示板で多くのお見舞いと冥福を祈るコメントを見て、私の友人のことを皆さんにも共有したいと思った」と付け加えた。
高校の友人4人がグループで梨泰院に行って、このうち2人が亡くなるケースもあった。現場で亡くなった高校生の叔父は(63)は「母親は行くなと相当強く引き止めたが友人との約束を守るために行ったようだ」とし「科学関連の資格証もたくさん取って一生懸命勉強していた。本当にいい子だった」と言って涙を見せた。死亡した生徒たちが通っていた学校の校長は「1日は一日休校して、教師と生徒が弔問に行く予定」としながら「学校側は亡くなった生徒2人と一緒に梨泰院を訪問した他の生徒2人を対象に心理治療を行った」と話した。
【韓国梨泰院圧死事故】ハロウィンに家族で楽しい外出のはずが…母親・叔母・中3の娘が大惨事の犠牲に(1)
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