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「プロポフォールを打って5分間心停止」…米ドラマ『フレンズ』俳優の衝撃的な告白

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

マシュー・ペリーさんとジュリア・ロバーツさんがドラマ『フレンズ』に登場したシーン。[ワーナー・ブラザース、Page Six キャプチャー]

中毒を克服するために900万ドル(約13億円)を使った男性。40代半ばにすでに「人生の半分をリハビリセンターで過ごした」という男性。伝説の米ドラマ『フレンズ』の出演俳優マシュー・ペリーさん(53)の話だ。ペリーさんは『フレンズ』で優しくて気さくだが、突拍子もないキャラクター、チャンドラー・ビング役でスターダムに上がった。『フレンズ』はカナダ出身のこの俳優に富と名誉と人気を与えたが、彼にとっては足かせにもなった。

ペリーさんは「私は台詞や演技で人々を笑わせなければならないという強迫を感じ、ストレスがすごかった」と書いた。ペリーさん本人が来月1日に出版する回顧録『フレンズ、恋人たち、そして恐ろしいあのこと(Friends、Lovers and the Big Terrible Thing)』の話だ。ペリーさんは強迫観念に勝つため、バイコジンやザナックスなどの薬物に依存したという。自分が希望する量を確保するために腰痛などを口実に医師8人に処方箋をもらったという。『フレンズ』エピソードの中でチャンドラーの体重が急激に増加したり減量したりする姿が登場するが、これも中毒による健康悪化が原因だった。

中毒は、『フレンズ』以降ぺリーさんの演技経歴に暗雲を立ち込めらせた。ニューヨークタイムズ(NYT)は25日(現地時間)、ぺリーさんとのインタビューで「マシュー・ペリーに関して最も多い質問は『最近は何をしているのかさっぱり見えない』」と書いた。中毒治療に専念するため、演技がちゃんとできなかったというのがペリーさんの話だ。ペリーさんの回顧録の内容を事前に報じた英タイムズ紙によると、ある日はプロポフォールの中毒になり、注射を打った後、5分間心停止したこともあるという。ネットフリックスの話題作でメリル・ストリープさんなどスターキャストを誇った映画『ドント・ルック・アップ』にも出演が確定していたが、心停止のためにあきらめたという。


仕事だけでなく、恋愛も台無しになった。それもジュリア・ロバーツさんのようなスター女優との恋愛だった。ロバーツさんが『フレンズ』にゲストとして出演した後、先にペリーさんに好感を示し、2人は実際に交際したが、関係は長続きしなかった。別れを告げたのはロバーツさんではなくペリーさんだった。英タイムズ紙によると、ぺリーさんは回顧録に「ロバーツさんのような美しくて素敵なスターが私を好きになってくれるというのが理解できず、いつか私を振ってしまうだろうという負担が大きかった」として「それよりはむしろ関係を早く整理した方が良いと思った」と書いた。さらに、「(別れを告げた時)ロバーツさんの混乱した顔が忘れられない」と付け加えた。

鎮痛剤からプロポフォールまで中毒になった経験をあえて打ち明けた理由は何だろうか。ペリーさんはNYTに「私が何かすごい喜悦を味わうためにその薬を飲み込んだわけではない」として「ただ鎮痛剤を5錠飲んで安らかに映画を観ながら眠りたいのが全てだったが、そのうち中毒になってしまった」と話した。中毒というのが思ったより私たちの人生の近くにあるという、彼が自ら経験した教訓だ。ペリーさんは「それでもコカインのような麻薬はしないと決心し、そのおかげで命を救われたし、二度とその時に戻りたくない」とし「アルコールから麻薬まで様々な中毒を経験している人たちに隠れずに堂々と出て治療を受けるように勧めたい」と話した。

だからといって、あえて薬のせいでぼうっとして、転倒して折れた前歯をジーンズのポケットに入れて歯科に行ったことなどを詳しく書く必要があっただろうか。ペリーさんはNYTに「最後のリハビリをしていた時、自省の意味でスマートフォンに私の経験を書き始めたが、最初は私の現実に直面することもつらかった」として「地獄に行ってきた経験を分かち合って、誰かをその地獄から出てくるように助けることができれば意味があるのではないか」と話した。

もう50代に入ったペリーさんは、慎重に家族を作りたいという夢を見ていると語った。ペリーさんはNYTに「率直に言って、寂しい」として「いつか結婚をして子どもも産みたいが、いろいろと経験しただけに良い父親になれることを願う」と話した。



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