「ＩＶＥ（アイブ）と一緒に踊るためオーディションも受けました。残念ながら最終審査で落ちましたが、ＩＶＥを実際に見ることができとてもうれしかったです」。

１５日午後、東京の有明アリーナ前で会った男性（１８）の話だ。この男性のように韓国のガールズグループＩＶＥとともにステージに上がる機会を得ようとする日本のＫ－ＰＯＰファンら４００人がこの日午前８時からオーディションを待つ列を作った。このうち合格した５０人のファンはこの日夕方に開催された「ＫＣＯＮ２０２２ＪＡＰＡＮ」公演のハイライトである「ＬＯＶＥ　ＤＩＶＥ」のステージをＩＶＥとともに飾った。

ダンスが好きで普段からＫ－ＰＯＰのカバーダンスをよく踊るという男性は、「学校の男子の中にも韓国文化が好きな友人が多い。１クラスに４０人いれば半分の２０人くらいはＫ－ＰＯＰだけでなく、韓国ドラマと韓国文化全般が好きだ」と話した。


◇３年ぶりのオフラインＫＣＯＮ、日本での韓国カルチャー人気をひと目で

１４～１６日に有明アリーナで開催された「ＫＣＯＮ２０２２ＪＡＰＡＮ」は最近日本で確実なトレンドとして定着した韓国カルチャーの人気をひと目で体感できる場だった。ＫＣＯＮはＣＪ　ＥＮＭが２０１２年に米アーバインから始め毎年ロサンゼルス、ニューヨーク、東京などで開催してきたイベントで、Ｋ－ＰＯＰ公演に加え韓国料理、ビューティー、ライフスタイルなど韓国カルチャー全般を体験できるコンベンションが融合したスタイルだ。一言で、海外の韓国カルチャーファンが韓国文化を１カ所で体験できるイベントだ。

コロナ禍により２０２０年と２０２１年は非対面で行われたＫＣＯＮは今年３年ぶりにオフラインで開催され、コロナ禍期間にさらに熱くなったＫ－ＰＯＰ人気を実感させた。今回の東京公演ではこの２～３年にデビューして人気を得たいわゆる「第４世代」のアイドルが総出動し日本のファンらに存在を知らせた。ＩＶＥ、ＬＥ　ＳＳＥＲＡＦＩＭ（ル　セラフィム）、ＮｅｗＪｅａｎｓ（ニュージーンズ）、ＮＭＩＸＸ（エンミックス）、Ｋｅｐ１ｅｒ（ケプラー）など第４世代代表ガールズグループが登場したのに加え、ＡＴＥＥＺ（エイティーズ）、ＴＯＭＯＲＲＯＷ　Ｘ　ＴＯＧＥＴＨＥＲ（トゥモロー・バイ・トゥギャザー）とともに世界的人気のボーイズグループもステージに立った。ここにＮｉｚｉＵ、ＪＯ１、ＩＮＩなど韓日合弁プロジェクトで誕生した日本のグループなど合計２２チームが３日間にわたりステージを飾った。

◇第４世代人気ガールズグループから韓日合弁グループまで「総出動」

日本の防疫ルール上、まだ一緒に歌ったり熱烈な歓声を上げるのは難しかったが、日本のファンらは各自好きなチームの応援グッズを振ることで沸き上がる気持ちを表現した。特に１４日にはＩＮＩ、ＯＣＴＰＡＴＨ（オクトパス）、１５日にはＪＯ１など韓国ではなじみが薄いが、「プロデュース１０１ジャパン」シーズン１・２を通じて誕生したグループに向けられた応援が熱かった。これらはほとんどが日本人メンバーで構成されたグループだが、「Ｋ－ＰＯＰらしい」ダンスとステージマナーを披露し、いくつかの曲は既存の日本語曲を韓国語歌詞に変えて歌ったりもした。日本のファンらはこれらグループが電光掲示板に映し出されると一斉に立ち上がり嘆声を上げ、「推しメン」を少しでも近くで見るためオペラグラスを持ったり足を踏み鳴らしたりした。

韓国グループではＴＸＴ、ＡＴＥＥＺ、ＬＥ　ＳＳＥＲＡＦＩＭ、ＩＶＥなどに大きな声が上がった。１５日の公演を観覧した男性（２１）は「きょう出演したすべてのＫ－ＰＯＰ歌手が好きだ。ＩＶＥはメンバーのガウルがかわいく、ｆｒｏｍｉｓ＿９（プロミスナイン）はメンバー全員スタイルが良い点などチームごとに様々な魅力がある」と話した。

ＪＯ１とＴＸＴを見るために訪れたという姉妹はＫ－ＰＯＰの魅力について「メンバーの容貌が素晴らしいだけでなく、音楽とパフォーマンスクオリティーが相当高い。さらに彼らの愛嬌を見れば気分が良くなる。周りにもＫ－ＰＯＰに熱狂する友達が多い」と口をそろえた。ＣＪ　ＥＮＭによると、３日間全席が売り切れ合計４万１０００人の観客が会場を訪れ、ユーチューブなどオンライン生配信でも約８７０万人がステージを見守った。ＮＨＫやＴＢＳをはじめとする日本メディア数十社が取材を申請するなど取材の熱気も高かった。

会場周辺には韓国料理を楽しめるフードトラック、Ｋ－ＰＯＰアイドルがユーチューブで楽しんでいるゲームやＺ世代文化のトップローダーやフォトカード作りを直接体験できる空間など多様なブースが設置された。特に化粧品サンプルを無料で配布するビューティーコーナーではブースごとに長蛇の列ができ、大企業・中小企業・農漁業協力財団がＫＣＯＮと連係して開催した優秀企業製品輸出商談会と販売展には３０社余りの中小企業が参加し日本のバイヤーと一般訪問客と会った。ある生活用品業者関係者は「最近日本で韓国文化に対する好感度が高いのでこのように連係して製品を広報すれば効果が良いだろうと判断した」と話した。