米国が主導する太平洋の島しょ国支援協議体である「ブルーパシフィックにおけるパートナー(PBP)」に韓国とフランス、ドイツが参加を検討していると読売新聞が20日に報道した。
同氏は複数の日本政府関係者の話として、PBP参加国である日米英豪とニュージーランドが今月下旬にニューヨークでの国連総会に合わせて外相会合を予定しているとし、この会議にフランス、ドイツ、韓国の3カ国がオブザーバーとして出席する方向で調整が進められていると伝えた。会議は22日に開催される見通しだ。ロイター通信は19日、ホワイトハウス関係者の話としてブリンケン米国務長官が22日にニューヨークでPBP外相会合を開催すると報道した。
米国家安全保障会議(NSC)でインド太平洋調整官を務めるカート・キャンベル氏も19日に米シンクタンクのカーネギー国際平和財団が「インド太平洋の島国に対する米国の見解」をテーマに開催したフォーラムで「インドがPBPにオブザーバーとして参加し、複数の他の国々も(オブザーバーとして)参加するだろう」と話した。その上で「太平洋の島しょ国との関係強化に向けバイデン米大統領が28~29日にホワイトハウスでこれらの国の首脳らと会議をする予定」と明らかにした。
◇読売新聞「PBP参加国拡大で中国包囲網強化」
PBPは米国主導で6月に設立した。目的は中国牽制だ。中国が最近経済支援を通じて太平洋の島しょ国に影響力を拡大しているためだ。読売新聞は「枠組みの拡大で対中包囲網を更に強化したい考えだ」と分析した。
中国はこの地域で影響力拡大を試みている。4月に中国はソロモン諸島に軍兵力と軍艦を派遣できるようにする安全保障協定を締結し、その後5月には中国の王毅外相がフィジーで太平洋島しょ国10カ国と外相会議を開いた。
これに対しソロモン諸島は先月、南太平洋海域で監視に当たっていた米沿岸警備隊(USCG)所属の巡視船の寄港を事実上拒否した。
同紙は韓国とフランス、ドイツがPBP参加を検討する理由に対しては「韓国も尹錫悦新政権のもとで中国とは一定の距離を置き、米国との関係強化に傾斜する姿勢が目立っている」と分析した。フランスとドイツに対しては「欧州では近年、中国への警戒感が高まっている。フランスは南太平洋のニューカレドニアなどに領土を持ち、中国の海洋進出に神経をとがらせる。ドイツはインド太平洋地域に関する外交戦略をまとめ、同地域への関与を強めている」と伝えた。
◇米「太平洋で中国とのゼロサム競争望まない」
米国政府も太平洋地域での中国の活動を意識していることを隠さない。キャンベル調整官は太平洋の島しょ国に対する関心が中国との戦略競争のためではないかとの質問に「戦略的考慮があるということは否定できない。中国がこの地域に権威主義政権を拡散しようとしており懸念される」と話した。また「太平洋は重要な輸送路であり気候変動の現場であり、水産資源が豊富なところで米国の核心利害関係と絡まっている」とした。ただキャンベル調整官は「太平洋の島しょ国と米国が協力する理由は気候変動など地域の長期生存と繁栄に対応するためでもある。この地域が(中国との)ゼロサム競争に飛び火しないことを希望する」と付け加えた。
◇「米国、台湾関連政策に変化ない」
一方、キャンベル調整官は中国が台湾を侵攻する場合、米軍が直接介入できるというバイデン大統領の発言に対し「米国の政策が変わったのではない。一貫して持続するだろう」と話した。続けて「大統領は自分の考えを話した。台湾政策に対するホワイトハウスの釈明性の発言が大統領の発言に反論したり取り繕おうとしているとみるのは適切でない。米国政府の主要目標は台湾海峡の平和と安定維持」と話した。米国が支持してきた「ひとつの中国」の政策は変わらないだろうが、中国が台湾に武力を使用する場合には行動に出ることができるという意味とみられる。
同氏は複数の日本政府関係者の話として、PBP参加国である日米英豪とニュージーランドが今月下旬にニューヨークでの国連総会に合わせて外相会合を予定しているとし、この会議にフランス、ドイツ、韓国の3カ国がオブザーバーとして出席する方向で調整が進められていると伝えた。会議は22日に開催される見通しだ。ロイター通信は19日、ホワイトハウス関係者の話としてブリンケン米国務長官が22日にニューヨークでPBP外相会合を開催すると報道した。
米国家安全保障会議(NSC)でインド太平洋調整官を務めるカート・キャンベル氏も19日に米シンクタンクのカーネギー国際平和財団が「インド太平洋の島国に対する米国の見解」をテーマに開催したフォーラムで「インドがPBPにオブザーバーとして参加し、複数の他の国々も(オブザーバーとして)参加するだろう」と話した。その上で「太平洋の島しょ国との関係強化に向けバイデン米大統領が28~29日にホワイトハウスでこれらの国の首脳らと会議をする予定」と明らかにした。
◇読売新聞「PBP参加国拡大で中国包囲網強化」
PBPは米国主導で6月に設立した。目的は中国牽制だ。中国が最近経済支援を通じて太平洋の島しょ国に影響力を拡大しているためだ。読売新聞は「枠組みの拡大で対中包囲網を更に強化したい考えだ」と分析した。
中国はこの地域で影響力拡大を試みている。4月に中国はソロモン諸島に軍兵力と軍艦を派遣できるようにする安全保障協定を締結し、その後5月には中国の王毅外相がフィジーで太平洋島しょ国10カ国と外相会議を開いた。
これに対しソロモン諸島は先月、南太平洋海域で監視に当たっていた米沿岸警備隊(USCG)所属の巡視船の寄港を事実上拒否した。
同紙は韓国とフランス、ドイツがPBP参加を検討する理由に対しては「韓国も尹錫悦新政権のもとで中国とは一定の距離を置き、米国との関係強化に傾斜する姿勢が目立っている」と分析した。フランスとドイツに対しては「欧州では近年、中国への警戒感が高まっている。フランスは南太平洋のニューカレドニアなどに領土を持ち、中国の海洋進出に神経をとがらせる。ドイツはインド太平洋地域に関する外交戦略をまとめ、同地域への関与を強めている」と伝えた。
◇米「太平洋で中国とのゼロサム競争望まない」
米国政府も太平洋地域での中国の活動を意識していることを隠さない。キャンベル調整官は太平洋の島しょ国に対する関心が中国との戦略競争のためではないかとの質問に「戦略的考慮があるということは否定できない。中国がこの地域に権威主義政権を拡散しようとしており懸念される」と話した。また「太平洋は重要な輸送路であり気候変動の現場であり、水産資源が豊富なところで米国の核心利害関係と絡まっている」とした。ただキャンベル調整官は「太平洋の島しょ国と米国が協力する理由は気候変動など地域の長期生存と繁栄に対応するためでもある。この地域が(中国との)ゼロサム競争に飛び火しないことを希望する」と付け加えた。
◇「米国、台湾関連政策に変化ない」
一方、キャンベル調整官は中国が台湾を侵攻する場合、米軍が直接介入できるというバイデン大統領の発言に対し「米国の政策が変わったのではない。一貫して持続するだろう」と話した。続けて「大統領は自分の考えを話した。台湾政策に対するホワイトハウスの釈明性の発言が大統領の発言に反論したり取り繕おうとしているとみるのは適切でない。米国政府の主要目標は台湾海峡の平和と安定維持」と話した。米国が支持してきた「ひとつの中国」の政策は変わらないだろうが、中国が台湾に武力を使用する場合には行動に出ることができるという意味とみられる。
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