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【コラム】核兵器使えば戦争に勝利? 韓米同盟過小評価した北の誤判断(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
また、北朝鮮は有事の際に戦争の拡大と長期化を防ぎ戦争の主導権を掌握するための作戦的必要で核を使用できるとした。これは戦争初期や中期に核兵器を使って北朝鮮が勝利する側で戦争を終わらせることができるという信頼に土台を置いている。このように核兵器使用で相手の戦意をなくして長期戦を防げるという判断は4月5日の金与正(キム・ヨジョン)副部長の言及にも表われていた。北朝鮮が核を使うならば、韓米が報復しないか適切に対応できない可能性があると信じているのだ。

法令に依然として曖昧な部分を残してはいる。その他、国の存立と人民の生命安全に破局的な危機を招く事態が発生する場合にも核兵器を使うといった。しかし全体的には核政策の明瞭性が非常に高かった。あえてそこまで公開する必要がないのに具体的に説明しながらも、北朝鮮は北朝鮮の立場で核使用を考慮するほどの脅威状況が何なのかを語っている。

このように全般的に核政策の明瞭性を高めた理由は、そうすることが抑止効果を高めると考えるためだ。すべての核保有国は計算された戦略的曖昧さを追求しており、北朝鮮もそのうちのひとつだった。それにもかかわらず明瞭性を追求する時は、誤認と誤判断による戦争の危険性が大きくなる時、すなわち、相手が自分の意志と能力を明らかに過小評価あるいは過大評価していると信じる時だ。北朝鮮の場合は韓国と米国が北朝鮮の意志と能力を過小評価すると判断してこうした明瞭性を追求したとみられる。


しかし抑止効果を高めようと考えた北朝鮮の意図とは違い、韓国では北朝鮮の核ミサイル対応を強化すべきという主張がさらに力を得るものとみられる。避けられない安保ジレンマの中で、現在議論している戦術核再配備、NATO式核共有、自らの核武装など政策的代案は明確に中長期的に検討が必要だ。しかし優先的には北朝鮮が果たしてこうした意志に合致した探知・指揮統制、発射能力を持っているのか冷静に検討し、韓米同盟の意志と能力をより明瞭に明らかにすることが必要にみえる。

北朝鮮こそ韓米同盟の意志と能力を過小評価している。16日に米ワシントンで開かれた韓米高官級拡大抑止戦略協議(EDSCG)で両国は北朝鮮の7回目の核実験の準備と核兵器保有法制化などで韓半島情勢が厳しい状況に対して深刻な懸念を共有し、戦術核など北朝鮮のいかなる攻撃に対しても圧倒的、決定的に対応していくことにした。韓米同盟はどんな状況にも備えていることを再確認したのだ。

チョン・ギョンジュ/韓国国防研究院研究委員


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