先月31日、ソウル汝矣島(ヨイド)の国会で与党「国民の力」の権性東(クォン・ソンドン)院内代表(左)と野党「共に民主党」李在明(イ・ジェミョン)代表が会った。李代表の就任の挨拶だった。2人は中央(チュンアン)大学法大の先輩と後輩だ。キム・ソンリョン記者
世界的に名声が高い日本サービス業界の接客水準を端的に表わす事例だ。顧客を王とみなす日本式「おもてなし」(真心がこもった歓待)は長い歳月にわたり世界の人々を感動させてサービス強国の日本を支えてきた。韓国の接客文化も日本を猛烈に追撃したが業界はまだ先は長いと診断する。サービスを一生懸命しているとはいうが、客の満足度ではなく仕事をする自己満足のほうが重要な供給者中心思考が相変わらずだということだ。
連休末にサービス業界の接客文化まで“召喚”したのは需要者の代わりに100%供給者の好みを強要された「秋夕(チュソク、中秋)の膳」の不快感のためだ。秋夕連休期間ずっと、泣きっ面に蜂の面持ちで向かった食膳は国民の世論とは無関係に政界が勝手に組んだ「メニュー」だった。
まず、与党が準備した「急造された新装開業ショー」がそれだ。李俊錫(イ・ジュンソク)前代表の仮処分申請認容という強烈なパンチを食らった与党が「無条件で秋夕前に配達する」として押しつけていたメニューだった。身一つで政界を平定した権性東(クォン・ソンドン)院内代表が立ち上がって率先し、党全体がミッション遂行のために行動を急いだ。「チェリーサムズアップ」(尹大統領が内部結束を約束した権院内代表のSMSに返したエモティコン)の黒歴史を早く整理して人生の新たなスタートを秋夕前に宣言したいという焦る気持ちは理解する。だが回り回ってたどり着いた結末は「尹核関非常対策委」だった。いや、李俊錫式表現を借りれば「尹核関呼びかけ人非常対策委」だった。
新任非常対策委員長と李前代表がやり取りしたレベルの低い論争がまだ鮮明だが、非常対策委の時刻表も内容もすべて供給者の意のままだった。そのうえ李会昌(イ・フェチャン)・李明博(イ・ミョンバク)・朴槿恵(パク・クネ)時代には改革と刷新の象徴だった党内の初・再選者が政権の決死隊のように食膳を整えるように陣頭指揮したことも印象的だった。執権4カ月にして民心の撤退を許した惨めな現実診断と真剣な反省はおかずとしてすら食卓に上がることはできなかった。
【コラム】秋夕の食卓に気絶する=韓国(2)
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