「想像以上の被害が予想されるという歴代級の台風が北上しているが、また北朝鮮の黄江(ファンガン)ダムで予告なく2日連続で放流したので心配が山積みです」。
4日午前、京畿道漣川郡(キョンギド・ヨンチョングン)で会った住民のイ・ビョンスさんの哀訴だ。彼は「そうでなくても経験したことのない規模の超大型台風上陸を控え臨津江(イムジンガン)があふれないか川沿い地域の住民たちが緊張している。こんな状況で台風がもたらす集中豪雨の中で黄江ダムが無断放流を続ける場合、漣川の臨津江一帯は深刻な水害が予想され、台風が過ぎるまで数日間は臨津江の水位を見ながら避難を準備しなくてはならない状況」と話した。
◇「歴代級の台風上陸控えても無断放流続けるので心配山積み」
北朝鮮との境界に近い漣川郡地域の住民らが歴代級台風に分類される台風11号上陸を目前にした状況で北朝鮮の黄江ダムの追加放流の有無に神経を尖らせ緊張している。これは韓国政府の水門開放情報事前通知の要請も聞かずに今年に入り予告のない放流を続けている北朝鮮が、台風が北上している渦中で3日に続き4日もまた予告なく黄江ダム放流に出たと推定されるためだ。
4日の漢江(ハンガン)洪水統制所と漣川郡などによると、3日に続き4日にも漣川の臨津江上流地域の水位が突然急上昇した。臨津江最北端南方限界線にある必勝橋の水位はこの日午前2時50分に河川行楽客避難レベルである1メートルを急に超えた。この日午前0時50分まで平常時の水位である54センチメートルほどを維持していたが突然上昇し始め、10分ごとに10センチメートルずつ上昇し、午前2時50分に1メートルを超えた。
◇4日午前にも予告ない放流で臨津江の水位急上昇
臨津江必勝橋の水位が1メートルを超えると、漣川郡と郡南(クンナム)ダムは臨津江一帯で「臨津江上流の水位が急激に高まり流速が速くなっているため川辺にいる人はすぐに川の外側に避難してほしい」という案内放送を続けながら避難案内のサイレンを鳴らした。近隣住民と漁民らには携帯電話のショートメッセージを送って注意を促した。臨津江の水位は高まり続け、午前5時30分に2.23メートルまで上昇した。その後少しずつ上下しながら午後1時現在1.87メートルを記録中だ。
臨津江流域は必勝橋の水位により4段階に分けて管理される。水位が1メートルを超えれば河川行楽客避難、2メートルは非洪水期人命避難、7.5メートルは境界地域危機対応関心段階、12メートルは境界地域危機対応注意段階がそれぞれ発令される。
これと関連し漣川郡関係者は「北朝鮮が台風11号の北上に備え黄江ダムの水位をあらかじめ調節しておくために放流したものと推定される。今回も北朝鮮側から何も放流予告を事前に通知されていない」と明らかにした。
◇「南北合意守り黄江ダム開放情報事前に通知すべき」
漣川臨津江市民ネットワークのイ・ソクウ代表は「歴代級台風の上陸を控えた絶体絶命の状況でも北朝鮮側の予告のない黄江ダム放流が続いておりもどかしい。北側は南北が2009年10月に臨津江水害防止南北実務接触で合意した通り黄江ダム放流時に事前通報すべき」と話した。この合意は2010年まで守られていたが2011年以降はほとんど無視されている。南北が共有している河川の臨津江は北朝鮮を上流とする。流域の3分の2が北朝鮮側に属しており、南北間のダム運用情報交換が極めて重要な河川だ。
北朝鮮は臨津江上流に総貯水量3億5000万トン規模の大型ダムである黄江ダムを10年余り前に作った。黄江ダムと韓国側の対応ダムである漣川郡南ダム(郡南洪水調節池、総貯水量7100万トン)の距離は57キロメートルと近い。軍事境界線北側42.3キロメートルの距離にある黄江ダムで放流すると、増えた水は4時間程度で南側に到達する。満潮の時間と重なり下流の水が引かなければ漣川・坡州(パジュ)地域の被害が大きくなる。黄江ダムは郡南ダムより規模が5倍大きい。郡南ダムが黄江ダムの放流に耐えるには力不足だ。
統一部は6月28日、「梅雨の時期に南北境界地域に洪水被害などが懸念される状況」としながら北朝鮮側にダム放流時の事前通知を公開的に要請した。しかし北朝鮮は6月末の集中豪雨の際には通知なく黄江ダムの放流を始めたのに続き、今年の夏にも予告なく随時黄江ダムの水門を開放した。韓国政府は北朝鮮が6月末から北朝鮮地域の降雨状況によって黄江ダムに対する放流と中断を繰り返しているとみている。
◇台風11号北上に京畿道、非常予備段階維持
京畿道は4日、台風11号が歴代級の強さで北上していることから非常予備段階を維持し被害に備えた安全管理に全力を傾けている。京畿道と自治体、気象庁によるとこの日道内の予想降水量は北部地域が最大70ミリメートル、南部地域が40ミリメートルだ。台風11号の影響圏に入る6日までの3日間は地域によって最大100~300ミリの雨が降ると予想する。最大風速15メートルに達するものと予報された。各市郡は急傾斜地と山崩れが懸念される地域、築台・擁壁、低地帯の浸水懸念地域に対する点検に集中している。海岸、防波堤、河川など危険地域に対する釣り客、観光客、住民などの出入り規制も施行する。
4日午前、京畿道漣川郡(キョンギド・ヨンチョングン)で会った住民のイ・ビョンスさんの哀訴だ。彼は「そうでなくても経験したことのない規模の超大型台風上陸を控え臨津江(イムジンガン)があふれないか川沿い地域の住民たちが緊張している。こんな状況で台風がもたらす集中豪雨の中で黄江ダムが無断放流を続ける場合、漣川の臨津江一帯は深刻な水害が予想され、台風が過ぎるまで数日間は臨津江の水位を見ながら避難を準備しなくてはならない状況」と話した。
◇「歴代級の台風上陸控えても無断放流続けるので心配山積み」
北朝鮮との境界に近い漣川郡地域の住民らが歴代級台風に分類される台風11号上陸を目前にした状況で北朝鮮の黄江ダムの追加放流の有無に神経を尖らせ緊張している。これは韓国政府の水門開放情報事前通知の要請も聞かずに今年に入り予告のない放流を続けている北朝鮮が、台風が北上している渦中で3日に続き4日もまた予告なく黄江ダム放流に出たと推定されるためだ。
4日の漢江(ハンガン)洪水統制所と漣川郡などによると、3日に続き4日にも漣川の臨津江上流地域の水位が突然急上昇した。臨津江最北端南方限界線にある必勝橋の水位はこの日午前2時50分に河川行楽客避難レベルである1メートルを急に超えた。この日午前0時50分まで平常時の水位である54センチメートルほどを維持していたが突然上昇し始め、10分ごとに10センチメートルずつ上昇し、午前2時50分に1メートルを超えた。
◇4日午前にも予告ない放流で臨津江の水位急上昇
臨津江必勝橋の水位が1メートルを超えると、漣川郡と郡南(クンナム)ダムは臨津江一帯で「臨津江上流の水位が急激に高まり流速が速くなっているため川辺にいる人はすぐに川の外側に避難してほしい」という案内放送を続けながら避難案内のサイレンを鳴らした。近隣住民と漁民らには携帯電話のショートメッセージを送って注意を促した。臨津江の水位は高まり続け、午前5時30分に2.23メートルまで上昇した。その後少しずつ上下しながら午後1時現在1.87メートルを記録中だ。
臨津江流域は必勝橋の水位により4段階に分けて管理される。水位が1メートルを超えれば河川行楽客避難、2メートルは非洪水期人命避難、7.5メートルは境界地域危機対応関心段階、12メートルは境界地域危機対応注意段階がそれぞれ発令される。
これと関連し漣川郡関係者は「北朝鮮が台風11号の北上に備え黄江ダムの水位をあらかじめ調節しておくために放流したものと推定される。今回も北朝鮮側から何も放流予告を事前に通知されていない」と明らかにした。
◇「南北合意守り黄江ダム開放情報事前に通知すべき」
漣川臨津江市民ネットワークのイ・ソクウ代表は「歴代級台風の上陸を控えた絶体絶命の状況でも北朝鮮側の予告のない黄江ダム放流が続いておりもどかしい。北側は南北が2009年10月に臨津江水害防止南北実務接触で合意した通り黄江ダム放流時に事前通報すべき」と話した。この合意は2010年まで守られていたが2011年以降はほとんど無視されている。南北が共有している河川の臨津江は北朝鮮を上流とする。流域の3分の2が北朝鮮側に属しており、南北間のダム運用情報交換が極めて重要な河川だ。
北朝鮮は臨津江上流に総貯水量3億5000万トン規模の大型ダムである黄江ダムを10年余り前に作った。黄江ダムと韓国側の対応ダムである漣川郡南ダム(郡南洪水調節池、総貯水量7100万トン)の距離は57キロメートルと近い。軍事境界線北側42.3キロメートルの距離にある黄江ダムで放流すると、増えた水は4時間程度で南側に到達する。満潮の時間と重なり下流の水が引かなければ漣川・坡州(パジュ)地域の被害が大きくなる。黄江ダムは郡南ダムより規模が5倍大きい。郡南ダムが黄江ダムの放流に耐えるには力不足だ。
統一部は6月28日、「梅雨の時期に南北境界地域に洪水被害などが懸念される状況」としながら北朝鮮側にダム放流時の事前通知を公開的に要請した。しかし北朝鮮は6月末の集中豪雨の際には通知なく黄江ダムの放流を始めたのに続き、今年の夏にも予告なく随時黄江ダムの水門を開放した。韓国政府は北朝鮮が6月末から北朝鮮地域の降雨状況によって黄江ダムに対する放流と中断を繰り返しているとみている。
◇台風11号北上に京畿道、非常予備段階維持
京畿道は4日、台風11号が歴代級の強さで北上していることから非常予備段階を維持し被害に備えた安全管理に全力を傾けている。京畿道と自治体、気象庁によるとこの日道内の予想降水量は北部地域が最大70ミリメートル、南部地域が40ミリメートルだ。台風11号の影響圏に入る6日までの3日間は地域によって最大100~300ミリの雨が降ると予想する。最大風速15メートルに達するものと予報された。各市郡は急傾斜地と山崩れが懸念される地域、築台・擁壁、低地帯の浸水懸念地域に対する点検に集中している。海岸、防波堤、河川など危険地域に対する釣り客、観光客、住民などの出入り規制も施行する。
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