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「台風」取り込んでさらに強くなった台風11号、きょう韓国・済州を強打(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
4日午前11時、気象庁の記者会見に臨んだイ・グァンヨン予報分析官は「今回の台風、本当に強いと予想されるのでどうか安全なところに留まってほしい」と強調した。イ予報分析官は2002年台風15号・2003年台風14号など過去に韓半島を焦土化させた台風の事例を挙げた後「悲しみと悔恨が再び訪れないように徹底した備えをお願いする」と呼びかけた。気象専門家はさまざまな理由を挙げて、今回の11号台風が同じような規模で過去に韓半島を襲った台風よりも危険かもしれないと警告する。

(1)「1+1台風」

台風11号は最高段階「猛烈(Super strong)」段階まで成長するほどの強力な威力を持っているが、専門家が心配しているのは台風の範囲が広いことだ。台風11号が沖縄南側の海上を移動する過程で、台風12号に発達すると予想されていた熱帯低気圧を吸収して勢力を急激に強めたためだ。事実上、2つの台風が合わせてやってくるということだ。


実際に気象衛星「千里眼2A号」の映像を見ると、先月29日には230キロメートルだった強風の半径は4日午前9時現在430キロメートルまで拡大している。

(2)遠くにあっても危険

今回の台風は6日午前、慶尚南道の南海岸付近に上陸して嶺南(ヨンナム)地方を経て(トンへ、日本名・日本海)岸に抜けると予想されている。

このため、済州島や南部地方が台風の直接的な影響を受ける可能性が高い。ソウルや首都圏の場合、台風の直接影響圏に入る可能性は相対的に小さい。

だが問題は台風が伴ってきた高温多湿な水蒸気だ。この水蒸気が北から降りてきた冷たい空気と衝突して中部地方に巨大な雨雲を作り出したためだ。この雨雲はソウルや仁川(インチョン)、京畿(キョンギ)など首都圏に4日から6日まで100~300ミリの激しい雨を降らせ、京畿北部や江原(カンウォン)嶺西(ヨンソ)北部には400ミリ以上の「水爆弾」を落とす見通しだ。

(3)台風の右側に気を付けろ

台風は6日午前に慶尚南道統営(トンヨン)近隣の南海岸に上陸したあと3時間後に浦項(ポハン)近海を通じて東海に抜けるものとみられる。この経路の通りなら、釜山(プサン)や蔚山(ウルサン)などが台風の進行方向の右側である「危険半円」に入るとみられ、被害が集中する可能性が高い。危険半円は台風と周囲の風向きが一致して風速が倍になる区域をいう。

(4)水爆弾も「ホットスポット」がある

台風11号は多くの水蒸気を含んでいるため全国各地に水爆弾水準の大雨を降らせることが予想されている。特に地形的な条件が整っている地域は台風の集中的なターゲットになる可能性が高い。代表的なのが山間部周辺地域だ。台風に伴った強風が山岳傾斜を乗って上昇して雨雲が発達し、集中豪雨が降る場合が多いためだ。このため、気象庁も智異山(チリサン)付近には400ミリ以上、済州島の山間部には600ミリ以上の猛烈な雨が降るだろうと予報した。

(5)海水面が高い時に来る…10メートルの高波も

台風11号はよりにもよって海水面の高さが高くなる時に韓国に接近する予定だ。台風経路近隣には最大10メートル以上の高波が立ち、5~6日満潮時間帯に済州と南海岸地域を中心に暴風波浪警報が発令されるものとみられる。

台風が通過したからといっても安心する状況ではない。台風が通過した後も低地帯冠水など海岸を中心に追加被害が発生する危険があると気象庁は指摘した。


「台風」取り込んでさらに強くなった台風11号、きょう韓国・済州を強打(1)

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