韓国の韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官が31日、「ローンスターの請求より多く減額されたが、受け入れがたい」とし「判定の取り消しを申し立てる」と明らかにした。世界銀行国際投資紛争解決センター(ICSID)の仲裁機関がこの日、「ローンスターに外換銀行売却の遅延による損害約2800億ウォン(約289億円)と利子(185億ウォン)を賠償すべき」と判定したことに対してだ。
政府は仲裁機関の3人のうち1人が「ローンスター側の株価操縦の過失相殺で韓国政府の賠償額は0ウォン」と少数意見を出したことを根拠に、120日以内に判定に対して異議申し立て手続きに入る計画だ。ただ、国際投資紛争の仲裁判定は基本的に一審制であり、ICSID取り消し委員会が判定取り消しを受け入れない場合、これ以上の救済手続きはない状況だ。
◆韓国法務部「請求金額95.4%勝訴…それでも異議申し立て」
法務部によると、米ワシントンにあるICSID仲裁機関は「韓国政府はローンスターに2億1650万ドル(約2855億ウォン、1ドル1300ウォン基準)を賠償すべき」と言い渡した。ローンスターが当初要求した46億8000億ドルの4.6%に相当する。
仲裁機関は1カ月満期米国債の収益率の10年分の利子も支払うべきとした。遅延損害金名目の利子額は2011年12月から完済日までの約185億ウォン。このため韓国政府がローンスターに支払う金額は約3000億ウォンとなる。この日の仲裁判定はローンスターが2012年11月に韓国政府を相手にICSIDに仲裁を申請してから10年目に出てきた結果だ。
韓長官はこの日、「政府はローンスターの外換銀行売却承認審査過程で国内の法規と条約に基づき差別なく公正、公平に待遇したという一貫した立場」とし「ローンスターが請求した金額と比べて大きく減額されたが、判定は受け入れがたい」と述べた。続いて「政府は過去10年間、政権に関係なく訴訟対応に最善を尽くした。最後まで争ってみるべきだ。血のような税金が一銭も流出してはならないという覚悟」とし、異議申し立ての意思を繰り返し明らかにした。
◆少数意見「韓国の賠償額0ウォン」を根拠に…取り消し認容率わずか10%
韓国政府は仲裁機関の3人のうち1人が韓国側の意見に全面的に同意したという点に期待をかけている。法務部によると、ICSIDの判定文400ページのうち40ページはこの1人が作成した少数意見という。少数意見は「ローンスターが主張する損害は株価操縦で自ら招いたものであるため、韓国政府の責任は全く認められない」とし、韓国政府の賠償額を0ウォンと判断した。
多数決により利子を含む約3000億ウォンの賠償額が決定したが、意見は正反対に分かれ、少数意見がかなり多く記述された点は異例的だ。法務部のイ・サンガプ法務室長は「少数意見が非常に細かく多くの部分について書かれている。判定文の中でも意見が分かれたのが異議申し立てを積極的に検討する客観的な根拠」と話した。
国際投資紛争解決(ISDS)仲裁手続きは一度の判定で終わる一審制が原則だ。例外的に控訴の性格の取り消しおよび執行停止の申し立てを認めている。仲裁機関の構成員が適切か、越権の有無、手続き上の欠陥など5つの事由で判定後120日以内に判定取り消しを申し立てることができ、その場合、ICSIDは別途の取り消し委員会を設けて再び判断することになる。期間は1年以上かかり、過去10年間で約10%の事件に限り既存の判定が取り消しになったという。
韓国法務長官「ローンスター判定取り消しを申し立て」…「BIS操作が有罪だったなら完勝」(2)
政府は仲裁機関の3人のうち1人が「ローンスター側の株価操縦の過失相殺で韓国政府の賠償額は0ウォン」と少数意見を出したことを根拠に、120日以内に判定に対して異議申し立て手続きに入る計画だ。ただ、国際投資紛争の仲裁判定は基本的に一審制であり、ICSID取り消し委員会が判定取り消しを受け入れない場合、これ以上の救済手続きはない状況だ。
◆韓国法務部「請求金額95.4%勝訴…それでも異議申し立て」
法務部によると、米ワシントンにあるICSID仲裁機関は「韓国政府はローンスターに2億1650万ドル(約2855億ウォン、1ドル1300ウォン基準)を賠償すべき」と言い渡した。ローンスターが当初要求した46億8000億ドルの4.6%に相当する。
仲裁機関は1カ月満期米国債の収益率の10年分の利子も支払うべきとした。遅延損害金名目の利子額は2011年12月から完済日までの約185億ウォン。このため韓国政府がローンスターに支払う金額は約3000億ウォンとなる。この日の仲裁判定はローンスターが2012年11月に韓国政府を相手にICSIDに仲裁を申請してから10年目に出てきた結果だ。
韓長官はこの日、「政府はローンスターの外換銀行売却承認審査過程で国内の法規と条約に基づき差別なく公正、公平に待遇したという一貫した立場」とし「ローンスターが請求した金額と比べて大きく減額されたが、判定は受け入れがたい」と述べた。続いて「政府は過去10年間、政権に関係なく訴訟対応に最善を尽くした。最後まで争ってみるべきだ。血のような税金が一銭も流出してはならないという覚悟」とし、異議申し立ての意思を繰り返し明らかにした。
◆少数意見「韓国の賠償額0ウォン」を根拠に…取り消し認容率わずか10%
韓国政府は仲裁機関の3人のうち1人が韓国側の意見に全面的に同意したという点に期待をかけている。法務部によると、ICSIDの判定文400ページのうち40ページはこの1人が作成した少数意見という。少数意見は「ローンスターが主張する損害は株価操縦で自ら招いたものであるため、韓国政府の責任は全く認められない」とし、韓国政府の賠償額を0ウォンと判断した。
多数決により利子を含む約3000億ウォンの賠償額が決定したが、意見は正反対に分かれ、少数意見がかなり多く記述された点は異例的だ。法務部のイ・サンガプ法務室長は「少数意見が非常に細かく多くの部分について書かれている。判定文の中でも意見が分かれたのが異議申し立てを積極的に検討する客観的な根拠」と話した。
国際投資紛争解決(ISDS)仲裁手続きは一度の判定で終わる一審制が原則だ。例外的に控訴の性格の取り消しおよび執行停止の申し立てを認めている。仲裁機関の構成員が適切か、越権の有無、手続き上の欠陥など5つの事由で判定後120日以内に判定取り消しを申し立てることができ、その場合、ICSIDは別途の取り消し委員会を設けて再び判断することになる。期間は1年以上かかり、過去10年間で約10%の事件に限り既存の判定が取り消しになったという。
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