サムスン電子とＬＧエレクトロニクスが欧州最大の家電見本市「ＩＦＡ２０２２」への出撃準備を終えた。

１６年連続グローバルテレビ市場で１位を守っているサムスン電子はモノのインターネット（ＩｏＴ）プラットフォーム「ＳｍａｒｔＴｈｉｎｇｓ」基盤のコネクティビティと持続可能な住居を前面に掲げる。生活家電分野の世界１位ＬＧエレクトロニクスは「有機ＥＬ名家」らしく超大型有機発光ダイオード（ＯＬＥＤ・有機ＥＬ）テレビラインナップを一挙公開する予定だ。

米国コンシューマー・エレクトロニクス・ショー（ＣＥＳ）、スペインのモバイル・ワールド・コングレス（ＭＷＣ）とともに世界３大情報技術（ＩＴ）・家電見本市の一つに挙げられるＩＦＡ２０２２が来月２日から５日間、ドイツ・ベルリンで開かれる。昨年は新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）で中止になっていたため２年ぶりの開催となる。


◆「ＳｍａｒｔＴｈｉｎｇｓ」に注力するサムスン電子

サムスン電子は来月１日（現地時間）、メディア説明会を通じて今年の見本市の方向について紹介する予定だ。ＩｏＴプラットフォーム「ＳｍａｒｔＴｈｉｎｇｓ」が今回の展示の核心だ。テレビと家電、モバイル機器に至るまでユーザーの生活パターンとニーズにあわせた「つながる経験」を提供するということだ。

今年の見本市にはサムスン電子ＤＸ（デバイス経験）部門長の韓宗熙（ハン・ジョンヒ）代表理事（副会長）とイ・ジェスン生活家電事業部長（社長）らが出席する予定だ。

イ社長は２９日、サムスン電子ニュースルームのサイトに「持続可能な住居に対するサムスン電子のビジョン」というテーマの寄稿文を通じてサムスン電子のビジョンを具体化した。イ社長は寄稿文で「私たちは『持続可能な住居』を提案しようと思う」とし「家電の基本であるエネルギー効率技術にＳｍａｒｔＴｈｉｎｇｓ基盤のコネクティビティを組み合わせて『エネルギー効率１位家電ブランド』に飛躍する」と明らかにした。引続いてエコ衣類ブランド「パタゴニア（Ｐａｔａｇｏｎｉａ）」と協力する微細プラスチック低減洗濯ソリューション、太陽電池大手のハンファ・ソリューションなどと協業する「ネットゼロホーム」などを紹介した（ネットゼロは実質炭素排出量をゼロ（０）にすること）。

今回のＩＦＡ２０２２では顧客オーダーメード型家電ブランドである「ビスポーク」戦略を強化してプレミアム製品群である「ビスポーク・インフィニット（ＢＥＳＰＯＫＥ　Ｉｎｆｉｎｉｔｅ）」ラインを公開する予定だ。エコ・コネクティビティと共に、高級化・個人化戦略をプラスしたといえる。１６年連続世界市場１位のテレビ市場は下半期の需要減少の可能性に備えて超大型・超高画質製品を一挙公開するものとみられる。今月初めに公開した「Ｇａｌａｘｙ　Ｚ　Ｆｌｉｐ４」「Ｇａｌａｘｙ　Ｚ　Ｆｏｌｄ４」など、フラッグシップ（代表）スマートフォンなども欧州市場に公開する。

サムスン電子は今回のＩＦＡ２０２２でバーチャルアバター「Ｇ・ＮＵＳＭＡＳ」も公開する。革新的な製品を作っていたとき、ネットユーザーが「エイリアンを拉致して開発したのか」と言った冗談に着眼した「サムスンで働くエイリアン」キャラクターだ。「サムスン（ＳＡＭＳＵＮＧ）」の英文の綴りを逆から読んだ名前で、Ｇ・ＮＵＳＭＡＳの出身地「ナウアス１２９（Ｎｏｗｕｓ－１２９）」惑星はサムスン電子本社住所「水原市三星路（スウォンシ・サムソンロ）１２９」から名付けられた。ソーシャルメディア、メタバースなど多様なデジタルチャネルで顧客と疎通する予定だ。


２年ぶりのＩＦＡ…サムスン・ＬＧ「追撃不可能なスマート製品で勝負」（２）