私的採用問題を「前政権も同じ」というフレームでごまかす場面もあった。趙恩禧（チョ・ウンヒ）議員は「バリューインベストコリアなど新種の政経癒着犯罪にかかわった文在寅政権の青瓦台の人たちの私的採用に対する国政調査が必要だ」と話した。梁琴喜（ヤン・クムヒ）議員は金正淑（キム・ジョンスク）氏（文前大統領夫人）の知人のデザイナーの娘が青瓦台に採用された事例に言及し「こうした不法特典採用は必ず事実関係が確認されるべきだ」と主張した。

低い支持率についてはとんでもない理由を挙げた。洪碩ジュン（ホン・ソクジュン）議員は「世界Ｇ７（主要７カ国）指導者の支持率が低い。グローバル経済があまりにも悪く、マクロン仏大統領の場合は１２％だ。特に尹錫悦政権は文在寅政権での過度な財政政策で国家債務など非常に悪い影響があり…」と話した。過去に住居価格暴騰の理由を問われると「わが国だけでなく全世界の不動産価格がすべて上がった」と答えた文政権の人たちと変わらなかった。

＜３＞懸案を熟知していない秘書室長


金大棋秘書室長の態度は比較的穏やかだった。国民の力は文在寅政権当時の２０２０年の国政監査で８・１５集会主導者を「殺人者」と呼んだ盧英敏（ノ・ヨンミン）元秘書室長と金室長を比較しながら自ら高い点数を与えた。しかし金室長は懸案と国政のディテールの準備ができていない姿を見せた。

民主党の金永培（キム・ヨンベ）議員が「コンジン法師のチョン・ソンベを知っているか。大統領室が企業に気をつけろと『ワーディング』を与えたと聞いたが、公文書なのか口頭なのか」と尋ねると、金室長は「知らない。そういう話を初めて聞いた。（該当報道を）送ってほしい」と答えた。関連内容は今月初めにすでに報道された内容だが、大統領秘書室を総括する金室長が内容を熟知していなかった。

金室長は野党が大統領就任式出席者名簿を要請すると、「個人情報なのですでにすべて破棄したと聞いた」と答えた。野党が「李明博（イ・ミョンバク）元大統領もその記録物は保管している」と指摘すると「知らない」と答える場面があった。


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