◆全州市(チョンジュシ)、強制撤去を予告…市民団体「維持」反発
「全州市の政策上、セウォル号の焼香所を撤去しなければならないのであれば、まず市民の意見を集約して代案となる空間を確保した後に移転するべき」〔大邱(テグ)から来た30代観光客〕
「両親が亡くなっても1年経過すれば墓にもあまりいかなくなるのに、惨事が発生してから8年が経過しているというのに焼香所を運営するのが話になるか」(全州南部市場50代商人)
3日正午ごろ、全羅北道(チョルラブクド)全州市殿洞(チョンドン)にある豊南門(プンナンムン)広場。日中の最高気温が32.2度を記録するほど暑さが猛威を振るっているが、セウォル号の焼香所には追悼客の足がまばらに続いた。縦横それぞれ3メートルのモンゴルテントには2014年4月16日に起きたセウォル号惨事犠牲者304人の写真が敷き詰められた垂れ幕が設置されている。「これが国か?」などの文面が書かれた手立て札と黄色いリボンバッジ、セウォル号沈没を扱った資料なども展示されている。
セウォル号焼香所が設けられた豊南門広場は付近に全州南部市場があり、朝鮮時代全州邑城の南門である豊南門(宝物308号)と相対している。往復4車線道路を渡ると、慶基殿(キョンギジョン)・殿洞聖堂など名所が立ち並ぶ全州韓屋村(ハノクマウル)につながる。
◆全州市「商店街が繰り返し苦情提起…景観損なわれる」
市が豊南門広場に設置されたセウォル号焼香所を強制撤去することにして市民団体が反発している。市民団体は「セウォル号の沈没原因が解明されていない状況で、その日を記憶して犠牲者を追慕する空間までなくすことはできない」と主張する反面、市は「8年間セウォル号犠牲者の冥福を祈って犠牲者遺族と悲しみを共にするという意味で無断占拠を容認したが、市民と周辺商店街からは繰り返し撤去の嘆願が提起されていて仕方ない」と対抗する姿だ。
市は今年6月27日、セウォル号焼香所側に自主的に撤去を口頭で要請して3日後に電気を停めた。その後、先月3回にわたって「7月末までに自主的に撤去および原状復旧」を求める戒告状を送るなど行政代執行を予告した。市は焼香所側がこれに従わなければ共有財産および物品管理法と行政代執行法により弁償金と撤去費用などを請求する予定だとした。
◆賛否両論…「記憶空間必要」vs「合法的方法の模索を」
セウォル号焼香所は2018年4月に市民団体「セウォル号焼香所守護」などによって設置された後、市民団体活動家などが順番に毎日午前7時から午後8時まで守っている。これに先立ち2014年8月、豊南門広場に全国民主労働組合総連盟(民主労総)などが設置したセウォル号座込み場は2017年12月、自主的に撤去した。
焼香所の強制撤去を巡っては賛反両論が交錯している。この日、世宗(セジョン)からきたというイさん(32)は「セウォル号惨事以降、8年が過ぎたが、子どもたちのいわれのない死が完全に解明されなかったせいで焼香所のために公共空間の一部を使うことくらいは十分に理解することができる」と述べた。
大邱から全州韓屋村に遊びにきたというキムさん(32)は「(焼香所で)行事を行うわけではないのに絶対に撤去しなければならないものなのか」とし「同じ悲劇が繰り返されないようにするなら、これを記憶する空間が必ず必要だと考える」とした。
反面、全州に住むキムさん(20)は「セウォル号惨事を記憶するのは重要だが、(セウォル号焼香所が)不法なら焼香所を運営する市民団体も合法的に犠牲者を追慕する方法を模索する必要があるのでは」と話した。
「セウォル号、記憶を」vs「8年過ぎた」 全州焼香所の撤去めぐり葛藤=韓国(2)
「全州市の政策上、セウォル号の焼香所を撤去しなければならないのであれば、まず市民の意見を集約して代案となる空間を確保した後に移転するべき」〔大邱(テグ)から来た30代観光客〕
「両親が亡くなっても1年経過すれば墓にもあまりいかなくなるのに、惨事が発生してから8年が経過しているというのに焼香所を運営するのが話になるか」(全州南部市場50代商人)
3日正午ごろ、全羅北道(チョルラブクド)全州市殿洞(チョンドン)にある豊南門(プンナンムン)広場。日中の最高気温が32.2度を記録するほど暑さが猛威を振るっているが、セウォル号の焼香所には追悼客の足がまばらに続いた。縦横それぞれ3メートルのモンゴルテントには2014年4月16日に起きたセウォル号惨事犠牲者304人の写真が敷き詰められた垂れ幕が設置されている。「これが国か?」などの文面が書かれた手立て札と黄色いリボンバッジ、セウォル号沈没を扱った資料なども展示されている。
セウォル号焼香所が設けられた豊南門広場は付近に全州南部市場があり、朝鮮時代全州邑城の南門である豊南門(宝物308号)と相対している。往復4車線道路を渡ると、慶基殿(キョンギジョン)・殿洞聖堂など名所が立ち並ぶ全州韓屋村(ハノクマウル)につながる。
◆全州市「商店街が繰り返し苦情提起…景観損なわれる」
市が豊南門広場に設置されたセウォル号焼香所を強制撤去することにして市民団体が反発している。市民団体は「セウォル号の沈没原因が解明されていない状況で、その日を記憶して犠牲者を追慕する空間までなくすことはできない」と主張する反面、市は「8年間セウォル号犠牲者の冥福を祈って犠牲者遺族と悲しみを共にするという意味で無断占拠を容認したが、市民と周辺商店街からは繰り返し撤去の嘆願が提起されていて仕方ない」と対抗する姿だ。
市は今年6月27日、セウォル号焼香所側に自主的に撤去を口頭で要請して3日後に電気を停めた。その後、先月3回にわたって「7月末までに自主的に撤去および原状復旧」を求める戒告状を送るなど行政代執行を予告した。市は焼香所側がこれに従わなければ共有財産および物品管理法と行政代執行法により弁償金と撤去費用などを請求する予定だとした。
◆賛否両論…「記憶空間必要」vs「合法的方法の模索を」
セウォル号焼香所は2018年4月に市民団体「セウォル号焼香所守護」などによって設置された後、市民団体活動家などが順番に毎日午前7時から午後8時まで守っている。これに先立ち2014年8月、豊南門広場に全国民主労働組合総連盟(民主労総)などが設置したセウォル号座込み場は2017年12月、自主的に撤去した。
焼香所の強制撤去を巡っては賛反両論が交錯している。この日、世宗(セジョン)からきたというイさん(32)は「セウォル号惨事以降、8年が過ぎたが、子どもたちのいわれのない死が完全に解明されなかったせいで焼香所のために公共空間の一部を使うことくらいは十分に理解することができる」と述べた。
大邱から全州韓屋村に遊びにきたというキムさん(32)は「(焼香所で)行事を行うわけではないのに絶対に撤去しなければならないものなのか」とし「同じ悲劇が繰り返されないようにするなら、これを記憶する空間が必ず必要だと考える」とした。
反面、全州に住むキムさん(20)は「セウォル号惨事を記憶するのは重要だが、(セウォル号焼香所が)不法なら焼香所を運営する市民団体も合法的に犠牲者を追慕する方法を模索する必要があるのでは」と話した。
「セウォル号、記憶を」vs「8年過ぎた」 全州焼香所の撤去めぐり葛藤=韓国(2)
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