◆今年5カ月間に20代の1万5584人が個人再生手続き申請
今年に入って投資損失と利子負担が急増している点を考慮すると、20代・30代の負債はさらに増えたと推定される。それだけ個人再生手続きを申請する20代・30代も増えた。今年1-5月の20代の個人再生手続き申請者数は計1万5584人。月平均3116人で、前年上半期(2954人)を上回る。全体年齢帯で20代・30代が占める比率も2020年の42.2%から2021年には45.1%に増加した。統計庁によると、昨年基準で20代の資産に対する負債の比率は40%以上である半面、60代以上は20%にもならない。若者が無理な借金をしているということだ。東国大のパク・ソンヨン経済学科教授は「20代・30代はお金を稼いだ期間が短く、所得や資産が40代・50代に比べて少ない」とし「同じ程度の負債でも大きく感じられるはず」と述べた。
投資の失敗は心理的な打撃につながる。会社員キム・ソンジンさん(31)は負債が7000万ウォンに増え、最近、人生を放棄したいという考えになり、精神科の相談を受けている。今年に入って株式に投資した元金5000万ウォンは半減した。これを挽回しようと第2金融圏、第3金融圏からも融資を受けた。月給は借金の返済に流れるため、無力感はさらに強まる。周囲の人に状況を話しても、慰めどころか「株なんてするからだ」「欲を出すな」と言われるだけだ。キムさんは「すべて自分の投資失敗による借金であり、誰のせいにもできない事実が最もつらい」と語った。
漢江(ハンガン)の橋に設置された「SOS生命の電話」の利用事例も増えた。韓国生命の電話によると、今年上半期の「SOS生命の電話」相談件数は前年同期比で8%増えた。韓国生命の電話のオ・ヘジン・カウンセラーは「過去に比べて投資失敗による相談要請が多い」とし「SOS生命の電話だけでなく個人の携帯電話からも青年が投資失敗の悩みを訴えたりする」と伝えた。
◆コイン・株式投資失敗の相談要請が急増
健康保険審査評価院は昨年のうつ病患者数は93万3481人で、2017年(69万1164人)より35.1%増えたと明らかにした。中でも20代が17万7000人と127%増、30代が14万人と67%増になった。他の年齢層に比べて患者数も多く、増加率も高い。もちろん経済的要因がすべてのうつ病の原因ではないが、専門家は少なからず影響を及ぼしたで診断する。議政府(ウィジョンブ)聖母病院のイ・ヘグク精神科専門医は「2017年以降、ビットコインや株式投資失敗によるうつ病で病院を訪れる20代・30代が増えている」とし「米国はすでに数年前から投資失敗で極端な選択をする青年が出ている状況」と話した。
MZ世代の「ピットゥ(借金をして投資)」は相対的な剥奪感から始まった。大学院生、中小企業の職員、自営業者など相対的に固定収入が少ない青年は、投資で損失が出れば、大企業の職員や専門職の高年俸者などと比較して喪失感が大きい。ソウルの上位圏大学の国文学科を卒業して中小企業で勤務しているハン・ジョンウォンさん(33)は「勉強を頑張ってそれなりに良い大学を卒業したが、それがすべてではなかった」とし「同じく勉強を頑張っても理系の友人が自分よりも倍以上の年俸を受けるのをみると、自分がなぜこのような道を選択したのか悔やまれる」と話した。
専門家らは、過去に比べて絶対的な生活レベルが高まったとしても準拠集団の比較が青年層を絶望に追い込むと話す。個人の努力で資産を増やしていくのが当然だった高成長時代とは違って、低成長時代ではそれぞれ異なる出発点に追いつくのが容易でないということだ。こうした状況で社会全体のために未来世代を借金から救う対策が必要だという指摘が出ている。漢陽大のハ・ジュンギョン経済学部教授は「負債のため青年の経済活動が深刻に抑制される場合、社会的損失につながる」とし「選別が難しいかもしれないが、高金利の私募債市場に流れる青年に限り支援することは考慮すべきだ」と述べた。
ただ、借金の直接的な免責や減免は適切でないという意見もある。明知大のウ・ソクジン経済学科教授は「金を稼ぐ場合は自分が利益を得て、損失が出る場合は免責されることになれば、非常に危険な構造に向かう」とし「利率を下げたり、早期に再生裁判所に行くよう間接的な支援を通じて社会が責任を分担しなければいけない」と話した。韓国経済産業研究院のキム・グァンソク経済研究室長は「特定基準に合う中小企業に就職する場合、1%未満の金利を適用する方法も考慮してみる価値がある」と提案した。
【借金の罠にかかった韓国MZ世代】初めて経験する株式・コイン暴落相場…20代のうつ病127%増(1)
今年に入って投資損失と利子負担が急増している点を考慮すると、20代・30代の負債はさらに増えたと推定される。それだけ個人再生手続きを申請する20代・30代も増えた。今年1-5月の20代の個人再生手続き申請者数は計1万5584人。月平均3116人で、前年上半期(2954人)を上回る。全体年齢帯で20代・30代が占める比率も2020年の42.2%から2021年には45.1%に増加した。統計庁によると、昨年基準で20代の資産に対する負債の比率は40%以上である半面、60代以上は20%にもならない。若者が無理な借金をしているということだ。東国大のパク・ソンヨン経済学科教授は「20代・30代はお金を稼いだ期間が短く、所得や資産が40代・50代に比べて少ない」とし「同じ程度の負債でも大きく感じられるはず」と述べた。
投資の失敗は心理的な打撃につながる。会社員キム・ソンジンさん(31)は負債が7000万ウォンに増え、最近、人生を放棄したいという考えになり、精神科の相談を受けている。今年に入って株式に投資した元金5000万ウォンは半減した。これを挽回しようと第2金融圏、第3金融圏からも融資を受けた。月給は借金の返済に流れるため、無力感はさらに強まる。周囲の人に状況を話しても、慰めどころか「株なんてするからだ」「欲を出すな」と言われるだけだ。キムさんは「すべて自分の投資失敗による借金であり、誰のせいにもできない事実が最もつらい」と語った。
漢江(ハンガン)の橋に設置された「SOS生命の電話」の利用事例も増えた。韓国生命の電話によると、今年上半期の「SOS生命の電話」相談件数は前年同期比で8%増えた。韓国生命の電話のオ・ヘジン・カウンセラーは「過去に比べて投資失敗による相談要請が多い」とし「SOS生命の電話だけでなく個人の携帯電話からも青年が投資失敗の悩みを訴えたりする」と伝えた。
◆コイン・株式投資失敗の相談要請が急増
健康保険審査評価院は昨年のうつ病患者数は93万3481人で、2017年(69万1164人)より35.1%増えたと明らかにした。中でも20代が17万7000人と127%増、30代が14万人と67%増になった。他の年齢層に比べて患者数も多く、増加率も高い。もちろん経済的要因がすべてのうつ病の原因ではないが、専門家は少なからず影響を及ぼしたで診断する。議政府(ウィジョンブ)聖母病院のイ・ヘグク精神科専門医は「2017年以降、ビットコインや株式投資失敗によるうつ病で病院を訪れる20代・30代が増えている」とし「米国はすでに数年前から投資失敗で極端な選択をする青年が出ている状況」と話した。
MZ世代の「ピットゥ(借金をして投資)」は相対的な剥奪感から始まった。大学院生、中小企業の職員、自営業者など相対的に固定収入が少ない青年は、投資で損失が出れば、大企業の職員や専門職の高年俸者などと比較して喪失感が大きい。ソウルの上位圏大学の国文学科を卒業して中小企業で勤務しているハン・ジョンウォンさん(33)は「勉強を頑張ってそれなりに良い大学を卒業したが、それがすべてではなかった」とし「同じく勉強を頑張っても理系の友人が自分よりも倍以上の年俸を受けるのをみると、自分がなぜこのような道を選択したのか悔やまれる」と話した。
専門家らは、過去に比べて絶対的な生活レベルが高まったとしても準拠集団の比較が青年層を絶望に追い込むと話す。個人の努力で資産を増やしていくのが当然だった高成長時代とは違って、低成長時代ではそれぞれ異なる出発点に追いつくのが容易でないということだ。こうした状況で社会全体のために未来世代を借金から救う対策が必要だという指摘が出ている。漢陽大のハ・ジュンギョン経済学部教授は「負債のため青年の経済活動が深刻に抑制される場合、社会的損失につながる」とし「選別が難しいかもしれないが、高金利の私募債市場に流れる青年に限り支援することは考慮すべきだ」と述べた。
ただ、借金の直接的な免責や減免は適切でないという意見もある。明知大のウ・ソクジン経済学科教授は「金を稼ぐ場合は自分が利益を得て、損失が出る場合は免責されることになれば、非常に危険な構造に向かう」とし「利率を下げたり、早期に再生裁判所に行くよう間接的な支援を通じて社会が責任を分担しなければいけない」と話した。韓国経済産業研究院のキム・グァンソク経済研究室長は「特定基準に合う中小企業に就職する場合、1%未満の金利を適用する方法も考慮してみる価値がある」と提案した。
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