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物価・金利・為替の3重苦…韓国経済に近づく「R」恐怖(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国銀行(韓銀)はこの日、7月の期待インフレ率を前月より0.8%高い4.7%と明らかにした。市場関係者が1年後の物価上昇率を予想した数値だが、4.7%は過去最高だ。韓銀経済統計局のファン・ヒジン統計調査チーム長は「現在の物価水準に基づいて期待インフレを答える傾向があるうえ、下半期にもインフレが続くというニュースなども影響を与えた」と話した。

期待インフレは賃金と商品価格を引き上げ、物価の騰勢につながる。国際原油価格などが落ち着いても物価上昇が続く可能性があり、各国中央銀行は期待インフレ率を低めるために利上げの歩幅を広げている。

物価を抑えるために13日に「ビッグステップ(政策金利0.5%引き上げ)」を踏んだ韓銀の悩みも深まった。李昌ヨン(イ・チャンヨン)韓銀総裁も13日にビッグステップを断行した後、「期待インフレを抑えるべきというメッセージをビッグステップを通じて強く送ることが重要だ」と述べた。韓銀が政策金利を追加で引き上げれば、1859兆ウォン(約193兆円)の家計負債を抱える韓国経済には大きな負担となる。


高金利・物価高のため、景気回復の動力だった消費までが力を失っている。今月の消費者心理指数(CCSI)は前月比10.4ポイント下落した86で、2020年9月(80.9)以降最も低い。CCSIは長期平均値(2003年1月ー2021年12月)を基準に100より高ければ経済状況を楽観的、低ければ悲観的と解釈する。韓銀の関係者は「物価上昇が続き、世界的な緊縮加速と主要国の景気減速などの懸念で消費者心理指数が下落した」と説明した。

今年4-6月期には「社会的距離」解除で消費が回復し、0.7%(前期比)の経済成長が可能だったが、見通しは良くない。SK証券のアン・ヨンジン研究員は「インフレとコロナ再拡大が6月中旬以降、消費心理を冷え込ませている」と診断した。韓国投資証券のキム・イェイン研究員も「景気減速にもかかわらず利上げ基調が続き(政府の)財政余力も限られ、消費心理はさらに悪化するとみられる」と述べた。新型コロナの一日の新規感染者数がまた10万人を超えたのも消費を萎縮させる要因だ。

危機を迎えるたびに経済を支えてきた輸出も現在は力を失っている。関税庁の集計によると、今月1-20日の貿易収支(輸出額-輸入額)の赤字は81億200万ドル(約10兆6000億ウォン)だった。4月から4カ月連続で赤字となる可能性が高い。原材料価格の上昇、ウォン安で輸入額が大幅に増えた半面、輸出額の増加率は例年を下回っている。

新韓金融投資のチェ・ユジュン研究員は「(貿易赤字など)貿易指標の低下の原因は輸入増加と輸出鈍化の2つ」とし「輸入増加は(エネルギー価格が安定すれば)改善の余地があるが、輸出鈍化は景気の下降を反映している」と述べた。


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