その後、他の国の指導者もこの地域を描写する際に同じ表現を使い世界的現象になった。インドネシアが率いる東南アジア諸国がインド太平洋見通しを発表した。ベルギーとドイツ、フランスはインド太平洋戦略または指針を公開した。フランスは自国をインド太平洋国だと宣言した。
◇中国牽制を早くから悟っていた安倍氏
安倍氏がアジアをさらに広く見なければならないとし、インド太平洋という概念を提案した背景には中国がある。それまで日本と中国を含んだアジア地域は「アジア太平洋」と呼ばれた。
ポッティンジャー元副補佐官は「安倍氏はアジア太平洋という言葉が中国を中心にした東アジアの地形を連想させるということを知っていた。彼は中国がこの地域の概念的中心部にいるより画面をズームアウトしてインドと東南アジアの若い海洋国家を含む、より雄壮な光景を眺めることを望んだ」と説明した。
クアッドが誕生した背景にも中国がある。安倍氏は日本、インド、オーストラリア、米国の4カ国の枠組みであるクアッドを、中国の浮上を抑制するための、野球場の巨大なダイヤモンドから想像し忍耐心を持って数年間かけて枠組みを作ったとポッティンジャー氏は伝えた。
インド洋と太平洋にわたる巨大なダイヤモンドをさらに広げて中国包囲網を拡大する効果があったという解釈だ。クアッドはトランプ政権初年度である2017年に4カ国当局者が会い始め、トランプ政権末期に閣僚級に格上げされた。バイデン政権発足後に首脳らはオンラインとオフラインで4回会った。
ポッティンジャー氏は、安倍氏が世界のリーダーの中で浮上する中国の脅威を最初に認識したと評価した。ポッティンジャー氏は「安倍氏はほとんどの西側指導者よりはるか前に中国共産党の野心を理解した」としながら、インド太平洋の概念とクアッドで「各国のアジアに対する考え方を見直させた」と明らかにした。
トランプ政権が中国と貿易戦争を始めたのが2017年だった。安倍氏はそれより10年前から中国の浮上が日本などを脅かす可能性を予想してインド太平洋戦略とクアッドを構想したということだ。
代表的日本専門家であるマイケル・グリーン戦略国際問題研究所(CSIS)上級副所長はNPRとのインタビューで、「安倍氏は日本に対する明確なビジョンを持っていた。トランプ大統領とバイデン大統領がいずれも採択したクアッド首脳会議は安倍氏のアイデアだった」と回想した。
安倍氏は中国を地理的観点から牽制する以外に北京の権威主義を相殺する方法を模索したとポッティンジャー氏は伝えた。自由と法治主義、市場経済、武力と強要から、自由、繁栄などバイデン政権が中国に向け、そして同盟を糾合する時に叫ぶ価値もやはり安倍氏が早くから説破した。
◇「米国が積み上げてきた自由秩序守った安倍氏」
安倍氏は米国のアジア政策にインスピレーションを与えただけでなく、米国の価値である自由と市場秩序を擁護するのにも寄与したと米国の専門家らは評価する。
グリーン氏は、トランプ前大統領が環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱した際に安倍氏が米国に協定を維持しながら復帰を促したと回顧した。
トランプ前大統領が保護主義への回帰を宣言し先進7カ国(G7)首脳会議で欧州諸国と争う際に安倍氏が米国と欧州、カナダの首脳の間で「仲裁者」の役割をしたと指摘した。
グリーン氏は「中国とロシアが威嚇し、米国の位置づけがやや不安な時に安倍氏は米国が積み上げてきた国際秩序と自由秩序を強化するために立ち上がった。安倍政権とともに働いたトランプ政権とバイデン政権の人たちはこの点を非常に高く評価し記憶するだろう」と話した。
トランプ氏もバイデン氏も借り作った形…クアッドとインド太平洋、その始まりは安倍氏だった(1)
◇中国牽制を早くから悟っていた安倍氏
安倍氏がアジアをさらに広く見なければならないとし、インド太平洋という概念を提案した背景には中国がある。それまで日本と中国を含んだアジア地域は「アジア太平洋」と呼ばれた。
ポッティンジャー元副補佐官は「安倍氏はアジア太平洋という言葉が中国を中心にした東アジアの地形を連想させるということを知っていた。彼は中国がこの地域の概念的中心部にいるより画面をズームアウトしてインドと東南アジアの若い海洋国家を含む、より雄壮な光景を眺めることを望んだ」と説明した。
クアッドが誕生した背景にも中国がある。安倍氏は日本、インド、オーストラリア、米国の4カ国の枠組みであるクアッドを、中国の浮上を抑制するための、野球場の巨大なダイヤモンドから想像し忍耐心を持って数年間かけて枠組みを作ったとポッティンジャー氏は伝えた。
インド洋と太平洋にわたる巨大なダイヤモンドをさらに広げて中国包囲網を拡大する効果があったという解釈だ。クアッドはトランプ政権初年度である2017年に4カ国当局者が会い始め、トランプ政権末期に閣僚級に格上げされた。バイデン政権発足後に首脳らはオンラインとオフラインで4回会った。
ポッティンジャー氏は、安倍氏が世界のリーダーの中で浮上する中国の脅威を最初に認識したと評価した。ポッティンジャー氏は「安倍氏はほとんどの西側指導者よりはるか前に中国共産党の野心を理解した」としながら、インド太平洋の概念とクアッドで「各国のアジアに対する考え方を見直させた」と明らかにした。
トランプ政権が中国と貿易戦争を始めたのが2017年だった。安倍氏はそれより10年前から中国の浮上が日本などを脅かす可能性を予想してインド太平洋戦略とクアッドを構想したということだ。
代表的日本専門家であるマイケル・グリーン戦略国際問題研究所(CSIS)上級副所長はNPRとのインタビューで、「安倍氏は日本に対する明確なビジョンを持っていた。トランプ大統領とバイデン大統領がいずれも採択したクアッド首脳会議は安倍氏のアイデアだった」と回想した。
安倍氏は中国を地理的観点から牽制する以外に北京の権威主義を相殺する方法を模索したとポッティンジャー氏は伝えた。自由と法治主義、市場経済、武力と強要から、自由、繁栄などバイデン政権が中国に向け、そして同盟を糾合する時に叫ぶ価値もやはり安倍氏が早くから説破した。
◇「米国が積み上げてきた自由秩序守った安倍氏」
安倍氏は米国のアジア政策にインスピレーションを与えただけでなく、米国の価値である自由と市場秩序を擁護するのにも寄与したと米国の専門家らは評価する。
グリーン氏は、トランプ前大統領が環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱した際に安倍氏が米国に協定を維持しながら復帰を促したと回顧した。
トランプ前大統領が保護主義への回帰を宣言し先進7カ国(G7)首脳会議で欧州諸国と争う際に安倍氏が米国と欧州、カナダの首脳の間で「仲裁者」の役割をしたと指摘した。
グリーン氏は「中国とロシアが威嚇し、米国の位置づけがやや不安な時に安倍氏は米国が積み上げてきた国際秩序と自由秩序を強化するために立ち上がった。安倍政権とともに働いたトランプ政権とバイデン政権の人たちはこの点を非常に高く評価し記憶するだろう」と話した。
トランプ氏もバイデン氏も借り作った形…クアッドとインド太平洋、その始まりは安倍氏だった(1)
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