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【コラム】韓日関係、被害者と加害者の共感から積んで行かなくては(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◇帝国主義暴力よりお金に関心

賠償問題には他の帝国主義国の利害関係が連係していた。日本が植民地に賠償することになれば、英国とフランス、オランダとイタリアも賠償すべき国際法的根拠になりかねない。日本よりも広い地域をさらに長期間植民地として持ち多くの収奪が起きたためだ。そのため韓国はサンフランシスコ講話条約に戦勝国として招待されることができなかった。

もし植民地に対する賠償が成立するならば、過去に植民地を運営していた西欧諸国は破産を免れることはできなかった。また、植民地から持ってきた文化財を戻すならば、欧州の世界的博物館はすべて空の倉庫になるだろう。


韓日協定で歴史問題と関連した名分は1945年以前の韓日間の協定は「すでに無効になった」という文章ひとつで終えられた。日本政府は「すでに」が1965年以前である1945年時点で無効を意味するので協定自体は合法だと解釈したのに対し、韓国政府は乙巳保護条約と強制併合条約が締結当時から無効だったと解釈した。韓国は日本からいかなる謝罪や反省も受け取ることはできなかった。

請求権資金は韓国の経済成長過程でとても重要な役割をした。しかしそれによりいまでも韓日間では徴用と慰安婦に対する補償問題が対立の核心になっている。問題の核心は帝国主義時代の力の暴力が作り出した不幸がこれ以上現れてはならないという共感を作り出す問題にもかかわらず対立はお金の問題になっている。

◇関係回復するには名分が重要

それならどのようにこの問題を解決するのだろうか。一方では非正常的だった日本の軍国主義者らの戦争を止めるために戦略爆撃が避けられず、民間人の被害に対する強調は被害者コスプレにすぎないと主張し、別の一方では日本の軍国主義を防ぐために戦争をしたという連合国も民間人虐殺から自由でなく、弱肉強食の論理に基づいた帝国主義と変わらなかったと主張する。

韓国社会は日本の非人道主義的な犯罪を非難しこれに対する被害を補償すべきと主張するが、日本政府はすでにその賠償は1965年の韓日協定で終わったと主張する。かと言ってすでに行われた戦略爆撃と韓日協定という歴史を戻すことはできない。特に韓日間の関係回復が重要な現時点で名分の回復はより一層重要だ。

これを解決するためには、第一に被害者と加害者の間で共感が形成されなければならない。戦争状況で速やかな終戦に向けた戦略的考慮が避けられなかったとしてもこれにより罪のない被害者が発生した状況を無視したり歓呼してはならず、今後再びこのようなことが起きてはならないという共感を形成すべきだ。

韓日関係も同じことだ。韓日協定は実利的側面でとても重要だったが、過去史に対する両国社会の共感が形成されなかった点を直視すべきだった。もし韓日協定に「すでに無効になった」という表現の代わりに「1945年以前の韓日間の協定が無効になった時期に対して両国政府間で合意に至っていないため両国政府は請求権資金の一部を今後共感形成に使うことにした」と率直に入れていたらどうだっただろうか。

◇懸案と歴史問題は分離しなくては

2番目に、懸案と歴史的な問題を区分すべきだ。過去史に対して共感が形成されていないから懸案に対する議論がすべて止まってはならない。朴槿恵(パク・クネ)政権は一時歴史問題が解決されるまでは日本とすべての議論を中断するとしながら無理に慰安婦合意をして態度を変え、これがこれまでの韓日関係悪化の原因のひとつになっている。

過去史問題の解決に向けては被害者と加害者の間の共感が形成されなくてはならないが、これには少なくない時間と努力が必要だ。急に解決しようとすれば消化不良になるほかない。そのためより一層過去史問題と緊急な懸案議論は互いに分離すべきだ。歴史を政治の担保にしてはならない。

実利に向け名分をあきらめるならば、韓日協定の場合のようにこれは再びブーメランになって戻ってくるだろう。名分は実利ほど重要で、実利のためにも重要だ。それならば名分に向け正直にならなければならない。時には名分と実利を同時に充足できないためであり、正しい名分に向けては被害者と加害者の間の社会的共感形成に向けた時間が必要なためだ。

朴泰均(パク・テギュン)/ソウル大学国際大学院長


【コラム】韓日関係、被害者と加害者の共感から積んで行かなくては(1)

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